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【Chelsea×Watford】ジョン・テリーが17季連続ゴール達成!チェルシーは若手主体で乱打戦を制す!

ベゴヴィッチ、ズマ、ナタン・アケ、ケネディ、バチュアイ、チャロバー、そしてジョン・テリー。次のシーズンに希望をつなぐ者、愛するクラブに別れを告げる者…プレミアリーグ優勝を決めたコンテ監督は、今まではピッチの外でチームを支えてきた選手たちを7人起用しています。マンデーナイトの一戦の興味は、若手がどんなプレイを見せるか、ジョン・テリーの勇姿、さらにはプレミアリーグ最終節でマンチェスター・シティと当たるワトフォードのコンディションです。開始3分、右サイドをウィリアンが疾走。クロスがDFに当たって浮き上がると、アザールが中央からボレーを放つもマリアッパに足元に飛び込まれて先制できません。ウィリアンを後ろからつかんだホレバスは、イエローカードキングの座を確実なものにする13枚め。プレミアリーグ王者は、メンバーを入れ替えても忠実にコンテスタイルを貫いています。

チェルシーに復帰後、プレミアリーグ出場ゼロのケネディと、8分のみのナタン・アケは3-4-3にスムーズに組み込めるタレント。マルコス。アロンソやケーヒルがライバルでは致し方ありませんが、アグレッシブな攻め上がりを見ているともったいないという言葉が喉元まで出かかります。ワトフォードのフォアチェックに苦しんでいたチェルシーですが、22分に感動的なシーンが訪れました。右からのCKはウィリアン。競り合ってこぼれたボールは、ジョン・テリーの目の前で弾んでいます。倒れ込みながら放った左足ボレーは、左のポストを叩いてゴールイン!今季限りでクラブを離れると宣言していた男が、716試合めの公式戦で17シーズン連続となるゴールをゲットしました。

ところが2分後、テリーはワトフォードの同点ゴールをアシストしてしまいます。左からのクロスをナタン・アケがヘッドでクリアすると、落下点にいたのはチャロバーとテリー。ここまでは何でもないシーンでしたが、キャプテンがベゴヴィッチに戻そうとしたボールがカプェの頭上に浮いてしまい、ヘッドでプッシュされて1-1。先制ゴールを決めた直後の痛恨のミスは、タブロイド紙の格好のネタでしょう。勝ち越しを狙って攻めるチェルシー。32分にウィリアンのロングフィードを右足アウトでトラップしたアザールは、いとも簡単に中に斬り込んでニアにシュートを放ちますが、ポストのすぐ脇に外れてしまいます。36分、2点めもセットピース、決めたのはまたも伏兵でした。左からのCKがボックスの外に流れると、右からクロスに打ち抜いたのはアスピリクエタ。今季プレミアリーグでフルタイム出場のCBは、これがシーズン初ゴールです。

42分にアザールが右サイドを崩した速攻は、グラウンダーを受けたケネディがDFにぶつけてしまいました。前半は2-1でおさまりましたが、後半開始早々にチェルシーに3点めが入ります。ウィリアンがスルーパスで左から抜け出し、1対1をGKゴメスが指先でクリアした直後のCK。ショートコーナーをアザールがボックスの外に戻すと、ケネディのシュートがカットされて左に流れます。これに反応したナタン・アケがきれいにカプェと入れ替わり、目の前にはゴメスだけ。アケはセーフティに決めるべく、横にいたフリーの選手に流しました。金曜日のWBA戦で決めたばかりのバチュアイが無人のゴールに蹴り込み、今季プレミアリーグ3点めです。

ところがその2分後、ワトフォードが再度1点差に迫ります。左サイドから抜け出してきたヤンマートは、ズマをかわしてボックスに入ると、ナタン・アケまでフェイントで揺さぶって抜き去り、ベゴヴィッチの脇を抜く完璧なゴール。目標なきチーム同士の戦いとは思えないエキサイティングな展開に、スタンフォード・ブリッジのスタンドは盛り上がっています。65分のチェルシーの波状攻撃は迫力がありました。右サイドでアザール・ウィリアン、アスピリクエタが短いパスを交換しながら守備陣を翻弄すると、フォローしたカンテがボックス右を突破してグラウンダーを入れ、バチュアイが振り向きざまにシュート。最後は何とかゴメスが抑え、ワトフォードは勝利への望みをつなぎます。

70分にはウィリアンが敵陣でインターセプトに成功し、脇を走るアスピリクエタにラストパス。前半のゴールと同じような弾道のシュートで、守備に定評がある右SBがまさかの(?)1試合2ゴールを決めるかと思いきや、ゴメスが右手を伸ばしてセーブします。マッツァーリ監督が71分に投入したオカカは、3分後にさっそく結果を出してくれました。クレヴァリーが右から上げたクロスに、ズマ、テリー、アケと3バックが集まりながら誰も処理できず、オカカが右足を振り抜くとベゴヴィッチは何もできませんでした。急造最終ラインは指揮官を安心させることができず、決着は最終盤までもつれ込みます。

チャロバーをセスク、バチュアイをペドロ。主力が戻ってきたチェルシーは、88分に勝負を決めました。ボックス右でホレバスを翻弄したウィリアンが左に軽く流すと、セスクに対するクレヴァリーのチェックが遅れ、左隅を狙ってコントロールしただけのボレーにゴメスは反応できず。今季プレミアリーグでフェアプレーランキング最下位のワトフォードは、プリョードル退場というおまけつきで首位との乱打戦に屈しました。4-3、おもしろいゲームでしたが、チェルシーの「いつもの11人」がいかにクオリティが高いかを思い知りました。来季はチャンピオンズリーグ復帰で試合数が増えるため、バチュアイはもちろん、ズマ、ナタン・アケ、チャロバーらにも出番はまわってくるかもしれませんが、今のレギュラーからポジションを奪取するためには1対1の強さとポジショニングを磨く必要があると思います。

ともあれ、スタンフォード・ブリッジで開催される最終節のサンダーランド戦も、若手に経験を積ませる場になるでしょう。チェルシーはプレミアリーグレコードのシーズン30勝にチャレンジ、そしてジョン・テリーにとってはいよいよ最後の舞台です。

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“【Chelsea×Watford】ジョン・テリーが17季連続ゴール達成!チェルシーは若手主体で乱打戦を制す!” への2件のフィードバック

  1. nor より:

    こういうタイミングで決めるあたりがレジェンド。もしかしたら次が現役ラストゲームですかね。感慨反面、来季は増える方向で何人か入れ替わったとして、CLとEPLでどんなバリエーションを組めるのか不安な内容でもありました。願わくば今季のベスト布陣でCLノックアウト、レアル、アトレチコ、ユーベ、バイエルン、バルサあたりとの対戦を見たいですね。

  2. makoto より:

    norさん>
    昨季のレスターにも思いましたが、今季のチェルシーも「ベスト布陣で欧州でどこまで戦えるのか観てみたい」素晴らしいチームでしたね!

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