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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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【Chelsea×Everton】完璧チェルシー…セスクとモラタのゴールでエヴァートンに完勝!

プレミアリーグ3節、チェルシーがスタンフォードブリッジに迎えるのは、大量補強が話題になったエヴァートンです。初戦でバーンリーにまさかの敗戦を喫したプレミアリーグ王者は、トッテナムとのアウェイゲームでは少ないチャンスを活かして1-2で何とか勝利。ジエゴ・コスタはコンテ監督の構想外、アザールは負傷欠場、ペドロも出場時間12分と昨季の3トップがまるごといなかったチームは、ゴールに迫る術を欠いていました。今日のオーダーは、GKクルトワ、最終ラインにリュディガー、アスピリクエタ、ダヴィド・ルイス。セントラルにはセスクとカンテが入り、WBはマルコス・アロンソとヴィクター・モーゼス。前線はモラタ、ウィリアン、ペドロです。マドリードから来たモラタは、プレミアリーグを手の内に入れるまでにはもう少し時間が必要でしょう。ドリブルが冴えるウィリアンは少ないパスコースを悩ましく思っているのではないでしょうか。

一方、胸を借りるクーマン監督は、GKピックフォードと3バックのマイケル・キーン、ジャギエルカ、アシュリー・ウィリアムズまでは万全。しかしこちらも、未だ前方の布陣を固まっていません。この試合のチョイスは、WBにレイトン・ベインズとホルゲート、中央にグイェとトム・デイヴィス。ウェイン・ルーニーとシグルズソンの前にサンドロ・ラミレスという3-4-2-1でしょう。キックオフからしばらくは、両者ともセーフティに長いボールを蹴り出すナーバスな時間です。6分、シグルズソンが左サイドから蹴ったFKをクリアしたチェルシーは、ペドロがカウンターを仕掛けますがレイトン・ベインズがカット。10分にウィリアンがドリブルで右サイドを突破し、モラタに打たせる柔らかい縦パスを通しますが、ボックス右に流れたストライカーはパスを選択。ゴールに背を向けて浮かしたボールを叩いたペドロのオーバーヘッドは枠にいきません。

ドリブルで仕掛け、遠めからでも打ってくるウィリアンに、エヴァートン守備陣は足に当てるのが精一杯です。13分、ウィリアンとのパス交換から右に出て迷わず放ったペドロのミドルは、ピックフォードががっちりキャッチ。チェルシーのプレスが厳しく、エヴァートンはなかなかマイボールを前に運べません。マルコス・アロンソとペドロのチェックをかいくぐるとなると、プレミアリーグ通算20試合めの若いホルゲートは明らかに力不足です。エヴァートンがチャンスを創れるとすれば、レイトン・ベインズとシグルズソンがいる左サイドでしょう。

26分、ボックス右に走ったウィリアンに縦パスを通したセスクがそのまま上がり、リターンを受けてモラタとのワンツーでゴール前に侵入すると、右足アウトの巧みなシュートをゴール左隅に流し込みました。1-0となり、ボールを持つ時間が長くなったエヴァートンは、やはりゴール前にクロスを上げるには至らず。33分のシグルズソンのミドルはミートせず、クルトワの目の前を横切っていきます。40分、波状攻撃をかけたチェルシーは、後ろに戻したボールを受けたアスピリクエタが完璧なクロス。オフサイドラインを冷静に確認し、CBの間に入ったモラタが見事なヘディングをゴールに突き刺しました。まだコンビネーションに難ありと思われた9番は、3試合めにしてプレミアリーグ2ゴール2アシストです。前半はこのまま2-0で終了。クーマン監督のチームに負傷したクラーセンがいれば、カンテが大半の時間を敵陣で過ごすほど押されることはなかったかもしれません。

ハーフタイムのクーマン監督は、消極的すぎたトム・デイヴィスをベシッチにチェンジ。余裕が感じられるチェルシーは、後半も主導権を握っています。48分、ヴィクター・モーゼス、ウィリアン、モラタとつながったボールを左に持ったペドロがミドルシュート。これは左に外れますが、昨季プレミアリーグで9ゴールのアタッカーにエンジンがかかってきました。50分、初めて前を向いて上がったルーニーが絶妙な縦パスをサンドロに通すと、クロスに打とうと無理をした左足シュートがリュディガーに引っかかります。59分の左CKは、クリアを拾ったシグルズソンがペドロに奪われ、右足の強烈なシュートがポストの脇を襲います。1分後、ジャギエルカののミスパスをカットして単独で持ち込んだヴィクター・モーゼスの一撃は、ピックフォードがキャッチ。昨季プレミアリーグ王者は、いつ3点めを決めてもおかしくありません。

63分、何もできなかったサンドロ・ラミレスが下がり、期待の20歳MFカルヴァート・ルーウィンがピッチに入ります。70分、アスピリクエタに左サイドで競り勝ったカルヴァート・ルーウィンは、入れたクロスが逆サイドに流れた後、戻ってきた浮き球をルーニーに落としますが、10番のボレーはうまくミートせず左に転がっていきます。75分、バカヨコに後を譲ったペドロに大きな拍手。77分にも、バチュアイとハイタッチを交わしたモラタに拍手が鳴り響きます。79分のショートカウンターは、バチュアイのパスをボックス右でもらったウィリアンが折り返すと、バカヨコは強烈なシュートをDFにぶつけてしまいました。強い、チェルシー。今日の彼らは、攻守ともにスムーズです。

85分、CKからのエヴァートンの波状攻撃は、左から上げたシグルズソンの正確なクロスがアシュリー・ウィリアムズの頭を捉えますが、当たりが薄くポストの右に流れてしまいます。87分、ルーニーとともにゴールに殺到した途中出場のアーロン・レノンがボレーをブロックされると、落としを受けたグイェのミドルはバーの上。ヴィクター・モーゼスをクリステンセンに代えたコンテ監督は、いつものオーバーアクションを見せずにタイムアップを迎えました。2-0、チェルシーはエヴァートンを相手にせずプレミアリーグ2連勝です。

今日は素直に、前の3枚をリスペクトすべきでしょう。ウィリアンとペドロはドリブルもプレスも素晴らしく、モラタはここぞというシーンで完璧なプレイを見せてくれました。個人力頼みだったエヴァートンは、チームとして機能するようになるまでにしばらくかかりそうです。トッテナム、マンチェスター・ユナイテッドと難敵続きのクーマン監督は、何とかドローに持ち込んで秋以降の巻き返しを狙うよりほかにありません。次節、レスターの本拠地キングパワーに乗り込むプレミアリーグ王者は、スタンフォードブリッジで行われる5節のビッグロンドンダービーに万全の状態で臨めそうです。

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“【Chelsea×Everton】完璧チェルシー…セスクとモラタのゴールでエヴァートンに完勝!” への6件のフィードバック

  1. B より:

    うーん、チェルシー良かった
    モラタが数字を残してくれてるのが嬉しいです
    そしてエヴァトン良くなかった
    EL帰りで疲れてたのか、総じて覇気なく感じました。コンディションの関係か先発こそしませんでしたが、ルーウィン良い選手ですね

  2. テリーとチェルシー より:

    とにかくモラタが活躍してくれてなによりです。
    まだほんの3試合ですが今のところは移籍金に見合った活躍と言えますよね!

  3. makoto より:

    エバートンがシグルドソンとベインズで左サイドを攻略しようとしている所をカンテ、モーゼス、アスピリクエタの機動力があり対人に強い3人がブロックし、今度は右サイドで攻めてもカンテが顔を出しセスクが一発で前へ向けるパスを出すなどチェルシーのブロックは堅牢でした。

    —–
    Bさん>
    カルヴァート・ルーウィンは、若手のなかでいちばん戦えてましたね。トム・デイヴィスが心配です。

    テリーとチェルシーさん>
    そうですね。とにかくうまいですね。

    ボアスさん>さすがです。特に左サイドは、ホルゲートに誰もいないところにパスを出させる厳しいプレスが効いてました。

  4. 雨好 より:

    更新、お疲れ様です。
    エバートンが疲れていたのもあり、確実に試合をコントロールして勝利に繋げましたね。リュディガーが本当に頼もしくてルイス以外でボールを落ち着けて前に運べるのは本当に助かります。モラタはまだ身体の使い方や周囲と連携などがうまくいかない場面がありますが、有り余る活躍をしてくれています。バカヨコもしっかり調整して2人に続いて貰いたいですね。

  5. nor より:

    エバートンのコンディションもあり、後半に試合が緩むまではまるで脅威を感じませんでしたね。ケイヒルの不在もリュディガーが十分ケアできていましたし、連携イマイチのモラタにも結果がついてきて、良いオプションが増えていると思います。ユナイテッドみたいな脅威的な高さ、速さ、スペシャルな攻撃に晒されて、どう耐えられるか、楽しみです。

  6. パチ より:

    リュディガーがいいですね。ケーヒルに比べると潰しが早いですし、押し上げている分アロンソのプレスが早くなってて良かったかなと。
    昨シーズンは左サイドからボールを運ばれて押し返されるシーンが目立ったので、ケーヒル出場停止明けにどうするのか気になりますね。

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