イングランドのプレミアリーグ(ときどきチャンピオンズリーグ)専門ブログ。マンチェスター・ユナイテッド、アーセナル、リヴァプールetc.

偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

【Chelsea×Crystal Palace】さすがウィリアン!前半の2発でチェルシーが久しぶりの完勝!

昨季プレミアリーグの30節では、スタンフォード・ブリッジで1-2。今季はセルハースト・パークで2-1。クリスタル・パレスに2連敗中のチェルシーは、勝ってチャンピオンズリーグ出場権争いに残れるでしょうか。コンテ監督がオリヴィエ・ジルーを先発起用したのは、モラタとペドロをバルサ戦に使いたかったのか、アザールのゼロトップで完敗したマンチェスター・シティ戦を反省したのか。ガナーズから来たポストプレーヤーの脇にアザールとウィリアン、中盤アウトサイドにマルコス・アロンソとザッパコスタ、セントラルにはカンテとセスクといったオーダーです。ケーヒル、クリステンセン、ザッパコスタの3バックとGKクルトワは、高いベンテケと速いセルロートには要注意。今季プレミアリーグで2ゴールに留まっているベンテケは、調子が上がりつつあります。

キックオフから積極的に攻めるクリスタル・パレスに対して、チェルシーもサイドアタックで応戦しています。4分のザッパコスタのアーリークロスは、ジルーのヘディングが左にアウト。8分、クロスのクリアを拾ったカンテが右足でミドルシュートを放ち、ジルーがコースを変えるとGKヘネシーが体に当てて失点を逃れました。1分後、セスクのロングフィードを右サイドで受け、切り返しから左足を振り抜いたザッパコスタの一撃はマーティン・ケリーがブロック。右から上がったウィリアンのシュートはGKの正面に転がります。反撃に出たクリスタル・パレスは、ボックス手前からのタウンゼントの左足ミドルがバーを越えていきます。

ファン・アーンホルトとワン・ビサカの両SBのチェックが緩く、チェルシーは簡単にクロスを入れられますが、ゴール前での競り合いはことごとくクリスタル・パレス守備陣が勝利。16分、ドリブルで左に流れたウィリアンが左足を振り抜くも、ヘネシーが正面でキャッチします。再三にわたってドリブルでチャンスを創っていたウィリアンは、25分に左サイドにまわると、中に斬り込みミリヴォイエヴィッチをかわして右足でミドルシュート。タイミングを外した巧みなシュートで、ヘネシーはインパクトの瞬間が見えなかったのでしょう。後手を踏んだGKは触れず、ボールはポストの内側に当たってネットを揺らしました。

1-0としたチェルシーは、32分に幸運なゴールでリードを広げます。左サイドをスプリントしたマルコス・アロンソがグラウンダーを入れると、ウィリアンがスルーしてアザールがトラップ。打つのは無理と見た10番が右のザッパコスタにパスを通すと、WBの折り返しに飛び出したヘネシーは触れず、すぐ後ろにいたマーティン・ケリーのクリアはGKと自らに当たってゴールに転がり込んでしまいました。37分、セスクのクロスをジルーがヘッドで落とし、マルコス・アロンソが叩いたボレーはポストの右。45分にはカンテ、ウィリアン、アザールと短いパスがテンポよくつながり、中央を切り裂いたアザールが右にいたジルーに流すと、フリーのシュートはトムキンスの素晴らしいスライディングに阻まれます。1分後、ザッパコスタのシュートをGKが弾き、アザールが押し込むもオフサイド。ザッパコスタは、何回ミドルレンジから狙ったでしょうか。前半は2-0。サイドを完全に制圧されていたクリスタル・パレスは、大量失点もあるかもしれません。

ホジソン監督は、ハーフタイムにベンテケをザハという勝負の采配。47分、プレミアリーグ18位に初めての決定機が訪れます。ザッパコスタのバックパスを受けたクリステンセンがトラップをザハにさらわれ、すぐ脇にいたセルロートにボールが渡ると、ニアを狙ったシュートはポストを直撃。51分にウィリアンがドリブルで仕掛けたカウンターは、左を並走していたジルーがブラジル人MFに文句なしのリターン。シュートは決まったかに思われましたが、トムキンスが身を投げ出して体に当て、CKに逃れます。55分、クルトワのキックをゴールに背を向けてラインの裏に流したのは、いかにもジルー。抜け出したアザールは、シュートをヘネシーにぶつけてしまいました。

57分に左から蹴ったミリヴォイエヴィッチのFKはクリアされ、中央にいたファン・アーンホルトに渡りますが、左足のボレーはクルトワの正面。60分にウィリアンが丁寧に狙った直接FKは、ヘネシーが落ち着いてセーブします。67分、速攻からジルーにチェルシー移籍後プレミアリーグ初ゴールのチャンス到来。マルコス・アロンソの優しいグラウンダーを右足で合わせたストライカーは、右のポストに当ててしまい天を仰ぎます。72分にジルーは無念の交代、ピッチに登場したのはモラタ。80分、ウィリアンが逆サイドのアザールに見事なロングフィードを通すと、落としに右足を振り抜いたモラタのシュートはワン・ビサカが足に当てます。

85分に混戦からセルロートが決めたシーンは、途中出場のリーデヴァルトがケーヒルを倒したと見做されノーゴール。コンテ監督はセスクとアザールを下げ、ペドロとバカヨコを投入しました。90分、右サイドから仕掛けたクリスタル・パレスは、中央を走ったザハがすかさず左にラストパス。自陣からスプリントしてきたファン・アーンホルトがボックスに侵入してクルトワの股間を抜き、ようやく一矢を報います。しかし反撃はここまで。チェルシーが2-1で完勝し、3位リヴァプールとの差を4ポイントまで戻しました。

ウィリアンが素晴らしかったチェルシーは、今日のクリスタル・パレスなら、もう2~3点乗せたいところでした。ミドルシュートとオウンゴールだけでは、バルサ戦に向けて弾みがついたとはいえません。ジルーにゴールがないのもさることながら、モラタが元気がないのがとにかく気になります。どこかで一発決まれば、プレミアリーグ開幕時のアグレッシブなプレイと決定力を思い出してくれるでしょうか。マドリードから来たストライカーであり、ユーヴェ時代の2014-15シーズンにCLで5ゴールを決めてファイナル進出に貢献していることもあって、バルサ戦での爆発を期待したくなるのですが…。

おもしろいと思っていただけた方は、お時間あれば、下のブログランキングバナーをクリックしていただけると大変うれしいです。所要時間は5秒です。何とぞよろしくお願いいたします!


コメントを残す