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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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【Arsenal×Watford】ミキ&オーバメヤンで2発ゲット!チェフは200回めのクリーンシート達成!

ヴィカレージ・ロードで行われたプレミアリーグ8節の逆転負けは、衝撃でした。エジルのゴールでリードしたアーセナルが追加点を奪って押し切るかと思いきや、マルコ・シウヴァ監督がディーニーとカリージョを投入すると景色は一変。ディーニーのPKで追いつかれて押される展開が続き、92分にクレヴァリーの劇的な決勝ゴールで息の根を止められました。素晴らしい采配を見せた若き指揮官はその後の不振でクラブを去り、ハビ・グラシア監督が率いる新生ワトフォードは、守備の整備が進んで直近のプレミアリーグ5試合を3勝1分1敗と好調です。エミレーツといえども、アーセナルは油断は禁物。ベジェリンの負傷でやりくりを強いられるヴェンゲル監督は、最終ラインにメートランド=ナイルズ、ホールディング、ムスタフィ、コラシナツを起用しています。GKはチェフ、ジャカとエルネニーがセンター。エジル、イオビ、ムヒタリアンが2列めで、最前線にオーバメヤンというラインナップです。

ゆっくり立ち上がったアーセナルは、3分にいきなり決定機を迎えました。ミキ、エルネニーとつながったボールがエジルに渡ると、縦に通したスルーパスでオーバメヤンがGKカルネジスと1対1。プレミアリーグ4試合2ゴールの新エースは工夫がないシュートをGKにぶつけてしまい、ミキが蹴ったCKは味方に合いません。6分にはワトフォードが反撃。ロベルト・ペレイラのスルーパスで左からボックスに入ったリシャルリソンは、左足のシュートをニアに外してしまいます。8分、先制はアーセナル。左サイドからエジルが蹴ったFKは、ゴール前でマリアッパから逃げるように右に流れたムスタフィにぴったりでした。狙い通りのヘディングシュートが左隅に突き刺さり、1-0。エミレーツでは、次のゴールもものにしたいところです。

12分、ロベルト・ペレイラの正確なロングフィードがボックス右に入り、中央から流れてきたリシャルリソンがキープ。後ろから走ってきたドゥクレが落としを右足で叩くと、ホールディングに当たってコースが変わったボールをチェフが体を張ってストップします。17分にコラシナツを走らせたエルネニーのパスは見事。フリーで逆サイドに通したグラウンダーはオーバメヤンにわずかに合わず、スライディングシュートはポストの右に逸れていきます。26分のリシャルリソンのFKをチェフが左に倒れて止めると、こぼれ球に走り込んだロベルト・ペレイラは無人のゴールを前に打ち上げてしまいました。1分後、ボックス手前でエルネニーからパスをもらったエジルは、マリアッパをかわしてGKと向き合いますが、ニアへのシュートはカルネジスが足でブロックして追加点を許しません。

34分、中央に斬り込んだミキが粘り、ラストパスがオーバメヤンに出るもマリアッパが後ろから足元に飛び込み、シュートは力なく右へ。プレミアリーグの当たりの強さに戸惑っているのか、オーバメヤンは余裕がないプレイが目立ちます。41分、CKから中に戻ってきたボールをカプェが右に展開。フリーになったキコのラストパスをマリアッパがボレーで合わせると、ボールはクロスバーを越えていきます。45分、キコのクロスに頭を突き出したリシャルリソンのヘディングは、チェフが左に飛んでセーブ。前に弾く危ないセービングやスローミスと素晴らしいセーブを交互に見せたガナーズの守護神は、プレミアリーグ通算200回めのクリーンシートを達成できるでしょうか。

1-0で折り返したガナーズは、46分のジャカのミドルをカルネジスに捕られた後は、アウェイチームのアタックを受けて引く時間が増えています。突破力があるリシャルリソンと、正確なボールを左右に散らすカプェには要注意。56分の左からのFKは、中にいたカプェが右のキコにロングボールを届けますが、ダイレクトの折り返しはエルネニーがブロックします。59分、チェフが蹴ったボールの競り合いのこぼれ球をミキが拾うと、中央をドリブルで上がってラインの裏に完璧なスルーパス。ドルトムント時代のチームメイトの動きに反応したオーバメヤンは、カルネジスを抜き去ってプレミアリーグ3ゴールめを流し込みました。

2-0となった直後の60分、メートランド=ナイルズがロベルト・ペレイラを引っかけたと見做されPK。10月のゲームでは難なく決めたディーニーは、左に蹴ったボールをチェフに弾かれました。63分にグラシア監督はキコを諦め、期待のウィル・ヒューズを起用。4分後、ヴェンゲル監督はイオビを下げてウェルベックを投入します。ムスタフィは足を痛めたのか、72分にチャンバースにチェンジ。77分の3点めは、エジルを走らせたホールディングの速い縦パスが秀逸でした。ゴールライン際からの11番の折り返しをカルネジスが弾くと、リバウンドを拾ったオーバメヤンがお返しとばかりにミキに流しました。7番の左足シュートをGKは弾ききれず。アーセナル移籍後、プレミアリーグ初ゴールを決めたミキは、直後にウィルシャーに後を譲ります。

86分、エジルがオーバメヤンをポストに使い、落としを受けたジャックが左のウェルベックにラストパスを通すと、強烈な左足シュートはカルネジスがセーブ。チェフとDF陣は、お互いのミスをフォローし合いながら要所を締め、ついにタイムアップを迎えました。おめでとうチェフ、クリーンシート200試合達成!エジル、エルネニー、ミキが素晴らしいパスワークでワトフォード守備陣を翻弄し、前半はおとなしかったオーバメヤンは1ゴール1アシストと結果を出しました。プレミアリーグ残り8試合と、ヨーロッパリーグが6試合。私たちは、今までとは違った美しいアーセナルを存分に堪能できるのではないでしょうか。元ドルトムントコンビに、最高のお買い物になる予感が漂っています。

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“【Arsenal×Watford】ミキ&オーバメヤンで2発ゲット!チェフは200回めのクリーンシート達成!” への3件のフィードバック

  1. ゆゆ より:

    更新お疲れさまです。
    ミキはチームにフィットしてきた感じですね。このままエジルとアシスト二枚看板で中盤形成してほしいです。
    オーバは遠慮しているのか工夫がないシーンも多かったですが結果が出てきましたしここからに期待です。
    大事なミラン戦、コシェとムスタフィが心配です。。

  2. プレミアリーグ大好き! より:

    チェフのPKストップはお見事でした。それも相手がPKを滅多に外さない印象のあるディーニーでしたのであのストップで今日は200CS達成出来るなと確信しました

    あと個人的にはチェフのアーセナル行きを多大なリスペクトを持って実現させたアブラモビッチも喜んでいるだろうなぁとふと思いました。我がアーセナルもただのビジネスマンのクロエンケではなく、アブラモビッチ(色々と言われますが個人的には素晴らしいオーナーだと思っています)のようにフットボールへの愛があるウスマノフに変わってほしいものです…

  3. 新参 より:

    上の方がおっしゃっているように、ムヒタリアンがフィットしてきたのは好材料ですね。撹乱を意図して、エジルとムヒタリアンがサイドに流れたり、ポジションを入れ替えたりしたおかげで、ワトフォードは最後まで彼らを捕まえきれませんでした。

    問題の守備陣は、ミスがまだまだ多いですが、ホールディングやナイルズのアピールが嬉しかったですね。彼らが怖れることなく、縦パスやドリブルをしたおかげで、チームの重心は下がらずに済みました。

    CLへの道はEL制覇しかないため、プライオリティはELにありますが、シーズンをいい形で終えることも大切です。レスター、チェルシー、シティと冴えないシーズンをいい形で締めくくったチームが優勝していることはこのブログでも取り上げられてましたよね。残りのシーズンでオーバメヤンがフィットし、オフにアンカー、CB、SB、GKに適材を連れてくることができて、ようやく他のトップ6のレベルに追いつくことができるのではないでしょうか。

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