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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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【Chelsea×Tottenham】デル・アリ&エリクセン!スーパープレー3連発のスパーズが1-3完勝!

クルトワがいないチェルシーと、昨季プレミアリーグ得点王のハリー・ケインを欠いたトッテナム。チャンピオンズリーグ出場権を巡るシックスポインターに、両者ともベストメンバーを用意できませんでした。プレミアリーグ32節のロンドンダービー。チェルシーから先発メンバーをチェックしていきましょう。GKカバジェロ、3バックはリュディガー、クリステンセン、アスピリクエタ。カンテとセスクがセンター、マルコス・アロンソとヴィクター・モーゼスがWB。前線はアザール、モラタ、ウィリアンです。対するスパーズは、ソン・フンミンのワントップにデル・アリ、ラメラ、エリクセンが2列め。デンベレとエリック・ダイアーの2センター、トリッピアー、ダヴィンソン・サンチェス、フェルトンゲン、ベン・デイヴィスとロリスはいつもの顔ぶれです。

前からプレスをかけるアウェイチームに対して、チェルシーはモラタに早く当てて速攻狙い。9分のエリクセンのCKはニアで止められ、こぼれ球を叩いたフェルトンゲンのボレーはうまくミートしませんでした。10分、右サイドのエリクセンがアウトにかけたクロスをデル・アリの頭に合わせるも、右隅を狙った20番は枠に収められません。両者とも攻守の切り替えが速く、息がつけない展開。18分のチェルシーの速攻は、モラタのラストパスがアザールに通ったところで普通なら決まりですが、ダヴィンソン・サンチェスが脅威のスピードでチェルシーの10番に追いつきました。フィニッシュに持ち込めず、右にまわったボールをウィリアンが左足で狙うと、名手ロリスがディフレクションをものともせず右に弾き出します。

25分のスパーズのCKは、ボックスの外でルーズボールを拾ったトリッピアーが、ミドルを打つ瞬間に体勢を崩してしまいました。28分にアザールが中央から仕掛けたカウンターは、右でパスを受けたヴィクター・モーゼスのシュートをロリスがキャッチ。30分、リュディガーがヴィクター・モーゼスに出通したロングフィードから、チェルシーが先制します。右WBのクロスに飛び出したロリスが触れず。ヘディングを左隅に叩き込んだモラタは、3ヵ月ぶりとなるプレミアリーグ11ゴールめです。32分、デル・アリが前線に浮かしたパスにエリクセンが走り込みますが、カバジェロが勇敢に飛び出してクリア。40分のエリクセンのミドルも、カバジェロが正面でストップします。

42分、セスクのパスで左から上がったマルコス・アロンソがグラウンダーのクリアを拾い、クロスに放ったシュートはロリスが左手に当てるビッグセーブ。44分にアザールが仕掛けたカウンターは、マルコス・アロンソのラストパスが味方に通らず、こぼれ球に詰めたカンテのボレーもDFにヒットします。1-0で終わるかと思われた46分、スパーズがスーパーゴールで追いつきます。左にいたデル・アリのパスをベン・デイヴィスが中につなぐと、ボックス手前のエリクセンが右足一閃。無回転で揺れるボールがバーの下を叩き、カバジェロはまったく反応できませんでした。前半はイーブンでしたが、優勢だったのは速攻が冴えたチェルシー。スパーズは、セントラルMFのポジショニングを修正しないとやられるでしょう。

後半開始から、チェルシーが怒涛のラッシュ。ヴィクター・モーゼスとアスピリクエタが次々と右から仕掛けた47分のアタックは、中でデンベレが粘ってフィニッシュを許しません。スパーズの攻撃も、右からのクロスが中心。53分、トリッピアーのアーリークロスをヴィクター・モーゼスが体を張って止めたゴール前の混戦はカンテに蹴り出され、直後のトリッピアーのハイクロスはベン・デイヴィスの前でウィリアンにクリアされます。ソン・フンミンをサイドにまわし、タメが作れるラメラを前に配したポチェッティーノ監督の工夫は実を結ぶでしょうか。60分、ボックス手前右から放ったソン・フンミンの左足ミドルはカバジェロが飛んでCKに逃れます。

62分のスパーズの2点めもまた、スーパーゴールでした。エリック・ダイアーの素晴らしいロングフィードを、ラインの裏に出たデル・アリがぴたりとトラップ。淀みない動きでカバジェロの肩口を抜いたシュートは、右のポストの内側をこすってゴールに飛び込みました。さらに66分、エリクセンのスルーパスで右のソン・フンミンが単独突破。カバジェロと1対1となった韓国人FWは、2発のシュートをいずれもGKにぶつけますが、フォローしたデル・アリがクリステンセンをかわして左足でフィニッシュ。1-3となり、猛攻を仕掛けるチェルシーは、セスクやマルコス・アロンソのシュートが枠にいかず、右から再三入れたクロスはスパーズ守備陣に跳ね返されます。

73分、昨季プレミアリーグ得点王がピッチに戻ってきました。ソン・フンミンと代わったハリー・ケインは、相手の中盤を下がらせるのがミッションでしょう。動かないコンテ監督。ベンチにはジルーとバカヨコがいます。81分、ポチェッティーノ監督はエリック・ダイアーをワニャマ、コンテ監督はここでヴィクター・モーゼスに代えてジルーです。さらに84分、マルコス・アロンソout、エメルソンin。88分のアウェイチームのラメラをシソコは、この試合はいただきますよと告げるような交代です。エメルソンの速いクロスはロリスがキャッチ。もう、スパーズの勝利は動かないでしょう。アスピリクエタのボレーが大きく左に外れると、間もなくタイムアップの笛。トッテナムがスタンフォード・ブリッジで勝利を飾ったのは、プレミアリーグ創設以来初めてです。

エリクセンのスーパーミドルと美しすぎるダイレクトのスルーパス、ダイアー&アリの完璧な縦1発。内容的にはチェルシーが勝っていたゲームでしたが、シュートに精度を欠き、大事な試合にスーパープレーを3つも集めたアウェイチームにやられてしまいました。ポチェッティーノ監督のチームが、ハリー・ケインがいない時間帯でも得点力が落ちない理由がわかった一戦。カンテがエリクセンに詰めていれば、斜めに入ったデル・アリにクリステンセンが遅れなければと、結果から逆引きすればいえることはありますが、あれだけパーフェクトなプレイを見せつけられれば、素直に決めたほうをリスペクトするしかありません。いやー、おもしろかった!プレミアリーグらしいエキサイティングなバトルでした。

この敗戦で、チェルシーは苦しくなりました。コンテ監督のチームが残り7試合を全勝しても、マン・ユナイテッドは3勝1分3敗、リヴァプールは4勝2敗、トッテナムは5勝2敗なら4位以内が確定します。レッズはプレミアリーグ後半戦を10勝1分2敗、スパーズは9勝3分で無敗。TOP6との対戦をひとつしか残していない彼らが、3つ4つと負けるイメージはありません。前年の優勝チームが3季連続で4位以内を外すという恐ろしい結果になるのでしょうか。夏に7人補強したチェルシーは、4位は外さないと見ていたのですが…!

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“【Chelsea×Tottenham】デル・アリ&エリクセン!スーパープレー3連発のスパーズが1-3完勝!” への9件のフィードバック

  1. プレミアリーグ大好き! より:

    大事な試合を些細なミスで全部落としますね、このチームは。
    チームの完成度、モチベーション、全てにおいて完敗でした。
    モラタが決めても前半戦のようにコンテがサポーターの元に駆け出さなくなったのが、コンテ体制の終焉を見ているようでとても悲しかったです。せめてPL優勝に導いてくれたコンテ監督とはいい形でお別れしたかったのですが、どうやらそれは難しそうですね。
    せめてFAカップ優勝で花道を飾ってやりたいのですが…

  2. 肥高直樹 より:

    やったぜ❣️チェルシー撃破‼️過去アザールやらスパーズに対しネガテイブな発言など苦々しい思いをさせられ忸怩たる思いをしてましたがやりぃ〜スパーズには明るい未来がある‼️そして言葉は悪いですがアザールザマァ〜だせ‼️私も人間です。溜飲を下げました。

  3. makoto より:

    プレミアリーグ大好き!さん>
    結果は1-3でしたが、チェルシーからは絶対勝ちたいという気持ちが伝わってきました。コンテ監督から、以前のような熱さが感じられないのは気になりましたが、サッカーは悪くなかったと思います。

    肥高直樹さん>
    誹謗中傷はやめてください。肥高直樹さんにとっては、いいたいことを書いて逃げればそれで終わりなのかもしれませんが、書き込みをしていただいたみなさんに不愉快な思いをしていただきたくない私は、悪意のこもった発言の後は反論等のフォローをしなければなりません。この後、嫌な思いをする人、困る人がいることを想像していただけるとありがたいです。

  4. 肥高直樹 より:

    すみませんでした。しかしながらあの選手がスパーズに対し誹謗中傷まがいの事を言った事は確かです。今回は確かに私が品のない事を申しまして誠に申しわけありませんでした。謝罪致します。

  5. makoto より:

    プレミアらしい良い試合でとても楽しかったです。
    長年苦手のアウェイチェルシーだしケインはいないし…とドローでも嬉しかったのですが、お互いに良いプレーをして勝つというのは嬉しいですね。
    ケインも戻ってきた事ですしシティにリベンジをして2位を争い、FA杯を取ればポジティブにシーズンを終えられそうです。

    —–
    1-0で前半を終えていれば変わっていたと思いますが、エリクセンのミドルはどうしようもなかったですね。
    以前のように荒れ試合になることも懸念していましたが、アウェイかつケイン不在の中でチェルシー相手に勝利したことは素晴らしいとしか言えません。
    スタンフォードブリッジにスパーズのチャントが響き渡っていたのも印象的でした。

    —–
    肥高直樹さん>
    ありがとうございます!

    プレミアリーグ大好き!さん>
    「FAカップを獲れれば」…ですよね。次戦、お手柔らかに。

    プレミアリーグ大好き!さん>
    時間帯もよかったですよね。朝になって、リプレイを見直してしまいました。素晴らしいです。

  6. sini より:

    嬉しい勝利ですが、ここで止まらず先に進むことを、FA杯も頑張ってほしいですが、願わくばこの後の試合でシティを撃破していい形でシーズンを終えてほしいなと思っています。
    その頃にはタイトル決まっていて、シティのモチベーションは下がってしまっているかもですが。

    なんせ来季、ユナイテッドとチェルシーはよくわからないにせよ、シティとリヴァプールは間違いなく強いでしょうからね。。。

  7. プレミアリーグ大好き! より:

    僕の記憶違いでなければスタンフォードブリッジは要塞と言われるほど守備が固かったはずなのですが一体強かったチェルシーはどこにいってしまったのでしょうか。
    ペドロのベンチ外に加え、逆転されても交代に動くのが遅いコンテの采配には疑問しかありません。
    来季ELになればアザールやクルトワあたりは移籍の可能性は高まりますね。

  8. プレミアリーグ大好き! より:

    得失点差考えればリヴァプールは3勝2分1敗、スパーズは4勝1分2敗で4位以内確定かな
    なによりチェルシーが残り全勝できるとも思えないせど

  9. Joe より:

    コスタとルイスは、大事な試合でこそ輝く選手だったから、上手くまとめれなかったのかと今更思います。エリクセンのミドルはクルトワだったら… たらればですが..。エリクセン、アリには相性良くないです。次のストーク戦でスパーズが3pts獲ったら、チェルシーの4位以内は終了かな 。゚(゚´Д`゚)゚。

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