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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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【Brighton×Tottenham】堅守を崩せず…ハリー・ケインの1発に終わったスパーズはドロー!

アルデルヴァイレルトが、ピッチに戻ってきました。プレミアリーグ35節、ブライトン・アンド・ホーヴ・アルビオンVSトッテナム。マンチェスター・ユナイテッドとのFAカップ準決勝を週末に控えるスパーズは、1-3で完敗したマン・シティ戦から6人を入れ替えています。GKロリス、DFセルジュ・オーリエ、アルデルヴァイレルト、フェルトンゲン、ベン・デイヴィス。シソコとワニャマが中盤センター、2列めにソン・フンミン、ルーカス・モウラ、エリクセン。トップはもちろんプレミアリーグ25ゴールのハリー・ケインです。残り5試合で3勝すればCL出場権を確保できるチームは、プレミアリーグの無敗記録を14で止められたショックを払拭できたのでしょうか。

両者とも慎重な立ち上がり。11分、バックパスを追ったルーカス・モウラをダンクが引っかけ、イエローカード。ボックス手前からのFKは、エリクセンの強いキックが壁に遮られました。ブライトンの最初のシュートは18分。右からのCKをファーのダンクがヘディングで合わせると、ロリスがファンブルしますが、左足を出したクノッカールは触れません。右から仕掛けるクノッカールのドリブルは要注意です。20分、中央に斬り込んだ11番が左足でミドルを放つと、ディフレクションで左に切れたボールをロリスが冷静にキャッチします。ワニャマから左のソン・フンミンにパスが通ったのは23分。縦に突破を図った韓国代表FWは、ニアを狙った左足シュートをGKマシュー・ライアンに止められました。

28分、右からクノッカールが持ち込みブルーノに預けると、縦に走ったパスカル・グロスにボールが渡り、グラウンダーをヒールでさばいたイスキエルドのシュートはゴール前でカットされます。マン・シティ戦と同様にハリー・ケインにシュートチャンスがないのは、マークが厳しいという単純な理由ではないでしょう。エースの初シュートは、31分に左足で放ったミドル。体勢を崩しながらの一撃は、DFにブロックされてしまいます。1分後、ルーカス・モウラの遠めからのシュートは、マシュー・ライアンがセーフティに上に弾き出しました。

サイドのソン・フンミンとルーカス・モウラに時間を与えず、縦に入るボールには必ず足を出すブライトン守備陣。ハリー・ケインにシュートを打たせたければ、サイドで数的優位を築かなければなりません。45分、ホームチームのバックパスのミスから、ボックス入り口でハリー・ケインにボールが渡るもファールで止められ、FKも決まらず。48分にソン・フンミンが中央から右隅を狙うと、読んでいたマシュー・ライアンのビッグセーブに阻まれます。ブライトンの機能的な守備を崩せず、スパーズは彼ららしくない前半を終えました。

後半が始まってすぐに、ゲームが動き出します。47分のスパーズの先制点は、右サイドのゴールライン際という深いエリアで、ワニャマがボングのボールを奪ったのがお手柄でした。フォローしたソン・フンミンがライン上をドリブルで進み、マシュー・ライアンまでかわして後ろにラストパス。ハリー・ケインのプレミアリーグ26ゴールめは、ブルーノにぶち当てる荒々しい一撃でした。この2分後、ブライトンがあっさり同点に追いつきます。イスキエルドがセルジュ・オーリエに倒され、PK。パスカル・グロスのキックはロリスが手に当てたものの、弾き出すことはできませんでした。1-1、どちらが勝つかはまだわかりません。53分にボックス左で切り返しを入れたルーカス・モウラは、ニアを狙ったシュートを外してしまいます。

両者とも決め手がないまま、残り20分を切りました。73分のスパーズの波状攻撃は、セルジュ・オーリエの高速グラウンダーもエリクセンの危険なクロスも、ダフィーが足に当ててフィニッシュを許しませんでした。クリス・ヒュートン監督はグレン・マレーをウジョアにスイッチ。ポチェッティーノ監督は、シソコとルーカス・モウラをデンベレとラメラの2枚代えです。77分、イスキエルドが下がり、ソリー・マーチがピッチへ。85分に軸足を滑らせながらミドルを放ったハリー・ケインは、立ち上がるとまっすぐベンチに向かい、ジョレンテに後を譲りました。88分、ラメラが2人をかわした中央突破はシュートが右足になってしまい、GKの正面。3分の追加タイムをブライトンが守り切り、スパーズは勝ち点1しか持ち帰ることができませんでした。

サイドで負けないという意志を明確にしたブライトンの守備が、プレミアリーグ4位から勝ち点をもぎ取る原動力となりました。右サイドにトリッピアーがいれば、ハリー・ケインやソン・フンミンがゴールに近い位置からフィニッシュするシーンを増やせたかもしれません。セルジュ・オーリエはクロスの精度を欠き、ゴール直後にPKを与えるミスを犯してチームの勢いを削いでしまいました。相手が嫌がるところに長いボールを入れられるエリック・ダイアーや、中央で意外性のあるパスを繰り出すデル・アリがいれば、違う結果になっていたかもしれません。しかし、その楽しみはFAカップ準決勝に取っておいたのですから、今日は1ポイントという着地を甘受するしかありません。気持ちを切り替え、週末に向かいましょう。10年ぶりのタイトル獲得まで、あと2つです。

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