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偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

【Cardiff×MAN.CITY】アグエロ先制、マフレズ2発!CLのショックを引きずらなかった圧勝劇!

長いシーズンを勝ち抜くためには、決定力、守備力、サブの選手も含めた総合力が大事なのはもちろんですが、実力が拮抗すればするほど、メンタルの強さが問われるようになります。敗戦のショックを引きずらないこと。大一番の直後に集中力を失わないこと。こんな話になると、あの試合を思い出します。2016年2月14日、プレミアリーグ2015‐16シーズン第26節、アーセナルVSレスター。95分にエジルのFKをウェルベックが決め、勝ち点2差に迫った劇的な首位攻防戦です。私は、優勝争いを経験したことがないレスターは、ショックが癒えないままアーセナルに捲られるのではないかと思いました。

ところが、首位の背中が見えたガナーズは、マンチェスター・ユナイテッドとスウォンジーに連敗。ラニエリ監督のチームは、ここからの6試合のうち5試合を1-0でしのぐ勝負強さを見せ、3月以降にひとつも負けることなく栄冠に辿り着きました。天王山の勝者は、直後のCLでバルサに敗れたショックもあったのか、集中力を欠いたままプレミアリーグデビュー戦だったラシュフォードに2発喰らって撃沈。敗者は1週間のリフレッシュ休暇で気持ちを切り替え、自分たちのストロングポイントを再確認して踏ん張った対照的な事例です。

2016‐17シーズンには、プレミアリーグ開幕6連勝と最高のスタートを切ったペップ初年度のマンチェスター・シティが、スパーズに完敗した後の8試合で3勝3分2敗と別のチームになってしまい、最後まで不安定な戦いを続けて3位フィニッシュ。昨季は、4節でマン・シティと激突したリヴァプールが、マネの退場で歯車が狂って5-0惨敗。次節以降を1勝3分1敗と停滞し、あっけなく優勝争いから脱落しました。さて、2018-19シーズンです。プレミアリーグ史上最高王者のマン・シティが、CLの緒戦でリヨンに1-2で敗れたのはショッキングでした。直後の相手は、昨季までチャンピオンシップにいたカーディフ。まさかの連敗は、上位に引き離されるきっかけとなりかねません。今季プレミアリーグで最も番狂わせを想像しにくい一戦ではありましたが、キックオフから30分ほど緊張感が高い時間が続きました。

ボールを支配するのは、もちろんマン・シティ。パスやクロスがずれるシーンが多いと感じたのは、私がCLの敗戦を引きずった気分で観ていたからかもしれません。14分から、カーディフの波状攻撃に耐える時間が続きましたが、最後は相手のパスミスで終わり、シュートを打たれずにすみました。スターリングやサネのクロスは味方に合わず、29分にボックス入り口でクリアボールを拾ったギュンドアンは、決定的なボレーを浮かしてしまいました。

嫌な空気を変えたのは、百戦錬磨のエースでした。32分、ボックスの右脇でギュンドアンの縦パスを受けたのは、ベルナルド・シウヴァ。中央に転がした打ち頃のラストパスに、セルヒオ・アグエロが鮮やかな右足ボレーで応えました。1-0とした3分後のショートコーナー。右サイドにいたサネがゴールに向かうクロスを入れると、ニアのベルナルド・シウヴァのバックヘッドがゴール左隅に飛び込みます。「これで勝負は決した」といい切っていいでしょう。44分、敵陣で奪ったスターリングからギュンドアン、サネ、ギュンドアンとつながると、スターリングをポストに使ったギュンドアンが右足でダイレクトショットを放ち、ゴール右上に一直線で飛んだボールにフィリピン人GKエザリッジは触れませんでした。

前半は0-3。このまま終わっても問題なかったのですが、61分にアグエロと代わって入った新戦力が、ついに爆発しました。リヤド・マフレズがピッチに登場した1分後、スターリングのスルーパスで左サイドから飛び出したギュンドアンが完璧なグラウンダー。中央に走り込んだレフティは、確実に流し込むだけでした。この日2発めは、89分。GKの前でパスをカットしたマンガが、縦に出した緩いパスをインターセプトしたマフレズは、文句なしの一撃をゴール左に叩き込みました。レスター時代なら、相手ボールになった瞬間にジョグで持ち場に戻っていたでしょう。2015‐16シーズンのPFA最優秀選手が、ペップのチームの一員になったことを実感するゴールでした。

マンチェスター・シティは、CLの敗戦を引きずることなく、いつも通りの力強いサッカーでカーディフ守備陣を切り裂きました。悪夢を繰り返さずに済んだのは、公式戦300試合出場のアグエロが口火を切ってくれたからです。プレミアリーグ212試合147ゴールは歴代単独10位、今季20発ならロビー・ファウラーと並ぶ6位に浮上します。ベルナルド・シウヴァ&ギュンドアンが、デブライネとダヴィド・シルヴァの穴を埋め、途中出場のフィル・フォーデンは可能性を感じさせてくれました。58分の至近距離からのボレーと、直後のヘディングシュートをサネが外さなければ、0-7もあった圧勝劇でした。やっぱり強い、マン・シティ。チェルシーを得失点差で上回り、2位浮上です。

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“【Cardiff×MAN.CITY】アグエロ先制、マフレズ2発!CLのショックを引きずらなかった圧勝劇!” への3件のフィードバック

  1. ペップの街 より:

    更新有難うございます。確かにここで負けていれば立て直しに時間がかかったでしょうね。
    ペップファンの私の悩みは大量得点中毒症です⁉️1ー0、2ー0では物足りないです。下位チームとの対戦では、決定的なチャンスが8〜10回あって5〜6点入らないと満足出来ません。
    無償の愛でシティを応援し続けてきたサポーターの皆さんには申し訳ないのですが、それくらいペップのフットボールは「ハマると」素晴らしいです。

  2. プレミアリーグ大好き! より:

    1点目決まるまでは厳しい展開だったと思います
    シルバもデブライネもいないのに強いですね
    フォーデンがカップ戦にも出ると思うので期待したいです

  3. 坊主21 より:

    普段はあまり攻撃面で目立たないギュンドアンの活躍が嬉しいですね。
    相手が昇格組という事もありますが、積極的なプレーで得点に絡むのは久々に見られたなという感じです。
    サネとマフレズも上がり調子で勢いが付く勝利になったんじゃないかなと思います。

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