イングランドのプレミアリーグ(ときどきチャンピオンズリーグ)専門ブログ。マンチェスター・ユナイテッド、アーセナル、リヴァプールetc.

偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

【Arsenal×Norwich】抜け目ないエース、縦横無尽のレフティ、初登場のWBが決めて4-0圧勝!

チャンピオンズリーグ出場権獲得が厳しくなっている10位アーセナルは、ユーロッパリーグに目標を落としたとしても、ひとつも負けられない状況です。プレミアリーグ32節のホームゲームの相手は、最下位ノリッジ。アルテタ監督は、FAカップ準々決勝のシェフィールド・ユナイテッド戦に続いて3バックを選択しています。GKマルティネス、最終ラインはムスタフィ、ダヴィド・ルイス、コラシナツ。セントラルMFはダニ・セバージョスとジャカ、アウトサイドにティアニーとベジェリン、前線はネルソン、ラカゼット、今季プレミアリーグ17ゴールのオーバメヤンという布陣です。

再開後のゲームでは、最も積極的な立ち上がりといっていいのではないでしょうか。楔のパスが前線に入り、速いパスワークを見せているガナーズにゴールの匂いが感じられます。6分にラインの裏に抜けたプッキはオフサイド。直後、ダニー・セバージョスの素晴らしいスルーパスでベジェリンがボックス右を突破しますが、折り返しはブロックされ、ストライカーたちに届きません。10分にもダニ・セバージョスが上がっていたジャカに速いパスを入れ、カウンターが発動。ボックスの左脇でもらったオーバメヤンのコントロールショットは、クルルが冷静にセーブしました。

メリハリの効いたパスワークを支えているのは、運動量豊富なダニ・セバージョス。できることなら、来季のプレミアリーグでも見たいタレントです。20分、ゴドフリーのロングシュートが左のポストにヒット。ジャカの戻りが速く、キャントウェルが抑えられているアウェイチームは、セットピースや遠めからのシュートに活路を見出すしかありません。22分、ダニ・セバージョスが右から浮かした絶妙なラストパスをラカゼットが頭でプッシュするも、クルルの正面。29分のダヴィド・ルイスのFKも、ノリッジの守護神ががっちりキャッチします。

押し続けたガナーズの先制ゴールは33分。バックパスを受けたクルルが蹴ろうとして躊躇したと瞬間、オーバメヤンが一気に距離を詰めてきます。インターセプトに成功したストライカーが無人のゴールに流し込み、ノリッジは引いているわけにはいかなくなりました。しかし37分、気合充分のガナーズが2点めをゲット。左サイドでキープしたティアニーがオーバメヤンを縦に走らせ、ニアに優しいグラウンダーが転がると、ジャカの容赦ないダイレクトショットがクルルの脇を抜けてネットに突き刺さりました。前でプレイする機会が多い34番は、今季プレミアリーグ初ゴール。46分のマクレーンのFKが右隅を襲うと、マルティネスがきれいなダイビングで左に弾き出します。

前半は2-0。アルテタ監督は、ハーフタイムにムスタフィに代えてホールディングを投入します。後半開始直後に、ボックス手前から放ったイーダーの強烈な一撃は、マルティネスが超絶キャッチ。52分に左から上がり、ジャカをかわしたオネル・エルネンデスのシュートは、意に反して浮いてしまいました。途中出場の選手が積極的に打ってくるノリッジに対して、ガナーズの中盤が引かされる時間が続いています。58分、ネルソンが下がってウィロック。オーバメヤンまで自陣で守備に徹しているチームは、バイタルエリアへの侵入を許しながらも、ラストパスだけは封じています。

67分、ノリッジに痛恨のミス。ドルミッチのバックパスが中央のオーバメヤンに渡ってしまい、クルルと1対1になったエースが落ち着いて足元を抜きました。攻勢のうちに、1点を返していれば勝負に持ち込めたアウェイチームにとっては、つらい給水タイムです。アルテタ監督は、77分にベジェリンとラカゼットを下げ、セドリク・ソアレスとエンケティアで試合を畳みに入ります。ガナーズに来てから初めての出番となった右WBは、5分も経たないうちに初ゴールを決めました。CKのクリアをトラップし、左足で叩いたブレ球は揺れながら右隅へ。ガナーズが4-0で最下位に快勝し、欧州進出に望みをつなぎました。

前節のセインツ戦に続き、バックパスのミスを突いて2ゴールをゲット。ダニ・セバージョスとジャカが巧みに上下を入れ替え、ゲームをコントロールした前半は素晴らしい出来でしたが、後半は中盤とWBの運動量が落ち、ノリッジの反撃に耐える時間が続きました。それでも、抜け目ないエースと打てるチャンスを逃さなかったニューフェイスのゴールで4-0圧勝。チームのムードが高まる勝利を手に入れた日は、リードしてからピンチが増えた理由を論わなくてもいいでしょう。的確なセービングでチームを落ち着かせたマルティネス、プッキやキャントウェル、ドルミッチに決定的な仕事をさせなかった最終ラインも称えたいと思います。次戦は敵地でウルヴス。苦しいシーズンを過ごしたガナーズの最後の追い込みが続きます。


おもしろいと思っていただけた方は、お時間あれば、下のブログランキングバナーをクリックしていただけると大変うれしいです。所要時間は5秒です。何とぞよろしくお願いいたします!


コメントを残す