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偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

【MAN.UTD×Saints】足が止まったマンチェスター・ユナイテッド、96分の失点で激痛の勝ち点ロスト!

GKデ・ヘア、DFワン=ビサカ、リンデロフ、マグワイア、ルーク・ショー、MFマティッチ、ポグバ、ブルーノ・フェルナンデス、FWグリーンウッド、マルシアル、ラシュフォード。スールシャール監督は、5試合連続で同じメンバーを並べています。プレミアリーグ35節、マンチェスターユナイテッドVSサウサンプトン。キックオフから執拗にサイドアタックを繰り返すセインツに対して、マンチェスター・ユナイテッドは自陣に引いて速攻狙いに徹しています。

7分、左に流れたダニー・イングスがサイドチェンジを受け、バートランドを縦に走らせると、鋭いグラウンダーはデ・ヘアがキャッチ。9分にウォード=プラウズからボールを奪ったマルシアルがマッカーシーと1対1になりますが、右隅を狙ったフィニッシュはGKが左手でブロックしました。

11分、クロスのクリアが高く上がり、トラップしたアームストロングが左足を振り抜くと、デ・ヘアが冷静にキャッチ。1分後、デ・ヘアからパスを受けたポグバがダニー・イングスにカットされ、左のレドモンドにパスが通ります。ファーに浮かしたボールでアームストロングがフリー。17番の冷静なシュートがデ・ヘアの脇を抜け、プレミアリーグ13位のアウェイチームがリードする展開となりました。16分にラインの裏に飛び出してネットを揺らしたラシュフォードはオフサイドを取られましたが、これが合図だったかのように、マンチェスター・ユナイテッドが攻勢に転じます。同点ゴールは20分。ポグバのクロスを中央のマルシアルが収め、右足のアウトで左に転がすと、走り込んだラシュフォードの左足シュートがゴールの右隅に吸い込まれました。

さらに23分、ポグバが左のブルーノ・フェルナンデスに展開し、外にいたマルシアルにボールが渡ると、カットインした9番がボックスのコーナーから右足で強烈なシュート。今季プレミアリーグ16発めは、ゴール左上に突き刺さる文句なしの一撃でした。これで落ち着いたホームチームは、ロングフィードを左右に繰り出し、スピーディーなアタックを展開。28分にブルーノ・フェルナンデスの落としを受けたポグバの強烈なミドルは、マッカーシーが右に飛んで外に弾き出しました。

32分、ラシュフォードが左からスプリント。ファーでクロスを受けたグリーンウッドからポグバ、マルシアルと左につながり、9番が左足を振り抜きますが、うまくコントロールできなかったボールは高く浮いてしまいました。前線のプレスがかかるようになったマンチェスター・ユナイテッドは、パスコースが限定されたセインツの苦しいフィードを的確に回収し、速攻を繰り返しています。前半は2-1のままで終了。後半立ち上がりは、ホームチームが主導権を握っています。

49分、右のアームストロングが競り合いに勝ち、逆サイドのレドモンドにパスを通すと、中に入って放ったシュートは左にアウト。52分にロメウの速い縦パスがボックス左のアームストロングに入り、落としをもらったダニー・イングスが強引に突破を図りますが、赤い壁がコースを遮りシュートを許しませんでした。56分、左のラシュフォードがホップして落ちる得意のシュートでニアを狙うも、わずかにポストの外。スールシャール監督は、63分にポグバを下げ、フレッジを投入しました。

68分、左サイドでカイル・ウォーカー=ピータースを抜いたラシュフォードが中に斬り込み、左に流れたマルシアルに預けると、リターンがニアに転がりますが、10番が打つ瞬間に寄せたバートランドがカット。73分にクロスを入れたルーク・ショーが足を痛めて座り込んでしまい、ブランドン・ウィリアムズに後を譲ります。80分、ハーフライン付近で奪ったマルシアルが巧みなステップでスティーヴンスとベドナレクを翻弄。ボックス手前から放ったコントロールショットは体勢が崩れ、ゴールの右に浮いてしまいました。

81分、消されていたグリーンウッドと運動量が落ちたブルーノ・フェルナンデスが下がり、マクトミネイとダニエル・ジェームズがピッチへ。86分に左から仕掛けたレドモンドがボックスのコーナーから強烈なシュートを放つと、デ・ヘアが素晴らしい反応で上に弾き出しました。89分に競り合いで頭を強打したブランドン・ウィリアムズは、そのままリタイア。マンチェスター・ユナイテッドは、10人で5分をやり過ごさなければなりません。96分、ウォード=プラウズがニアに入れたCKをベドナレクがヘッドで流すと、リンデロフの前で足を出したオバフェミがプッシュ。2-2に追いつかれたホームチームに時間は残されておらず、最後のアタックはダニエル・ジェームズのファールで終わりました。

ポゼッション46%に留まったマンチェスター・ユナイテッド。残り20分で前線の足が止まってしまい、セインツの猛攻を耐える時間が続きました。追い打ちをかけるようにルーク・ショーとブランドン・ウイリアムズが次々とリタイア。セットピースからのショッキングな失点は、必然にも見えました。ポグバを代えたタイミングで、空回りしていたグリーンウッドをファン・マタという選択肢もあったのではないでしょうか。終盤の彼らに足りなかったのは、チームとしてのキープ力と緩急でした。80分以降は、攻めをスローに落とせるベテランの判断力が活かせる展開だったのではないかと思います。

激痛の勝ち点ロスト。それでもまだ、下位との対戦が多いわれわれが有利と信じましょう。主力の心身のダメージが心配ではありますが、残り試合は3つです。クリスタル・パレスとウェストハムに勝ち、レスター戦をドローで畳めば2年ぶりのTOP4でシーズンを終えられるはずです。気持ちを切り替え、サウスロンドンで待つプレミアリーグ14位とのゲームを勝ち切っていただければと期待しています。

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