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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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【Aston Villa×Arsenal】アルテタ采配空転のアーセナル、屈辱のオンターゲットゼロ!

負ければ、EL出場権に届かないプレミアリーグ8位以下が確定。欧州で戦うためには、8月1日のFAカップファイナルで勝つしかなくなります。アルテタ監督と選手たちは、最終節に希望をつなぐことができるでしょうか。アーセナルの相手は、プレミアリーグ残留をめざして死に物狂いで向かってくるアストン・ヴィラです。さっそく、黄色いシャツを纏ったアウェイチームの11人を紹介しましょう。GKマルティネス、3バックはホールディング、ダヴィド・ルイス、コラシナツ。中盤センターにルーカス・トレイラとダニ・セバージョス、アウトサイドはセドリク・ソアレスとサカ、3トップはエンケティア、ラカゼット、オーバメヤンです。

前で奪って速攻を仕掛けたいガナーズ。右サイドにまわったエンケティアは、持ち味を活かせるでしょうか。2分に右から上がったセドリク・ソアレスは、クロスを中に通せず。7分、右サイドに流れたグリーリッシュがクロスを跳ね返され、拾ったトレセゲが再度中央に浮かすと、マッギンのヘッドはマルティネスの頭上を抜けていきます。ダヴィド・ルイスの美しいロングフィードがセドリク・ソアレスに届いたのは18分。クロスをカットされた後、3回のCKはいずれも味方に合わず、シュートレンジで持つとコースを塞がれてしまいます。

給水タイムで、負傷したエルムハマディがリタイアとなり、ギルベールがピッチへ。ヴィラの先制ゴールは、26分のCKでした。ボックス右に流れたボールを右足で叩いたのはトレセゲ。今季プレミアリーグ6ゴールめは、ニアポストをかすめる完璧なボレーです。33分、オーバメヤンが左足でクロス。トラップしたラカゼットが競り合いながら転倒しますが、VARが作動する気配はありません。42分、CKのクリアをカットしたグリーリッシュが中央に浮かすと、フリーだったトレセゲのヘッドはマルティネスが右に反応してキャッチ。45分に左から放ったグリーリッシュのミドルは、ポストの右に外れました。

前半は1-0、シュート数は4対3、アーセナルはオンターゲットゼロ。アルテタ監督は、イエローをもらったルーカス・トレイラをハーフタイムに下げ、ジャカを中盤センターに配します。後半開始から押しているのは、プレミアリーグ19位のホームチーム。50分に反撃に転じたアーセナルは、ボックス左から強引に突破を図ったダニ・セバージョスが止められます。1分後、セドリク・ソアレスが速いクロスを入れると、クリアを叩いたサカのハーフボレーはバーの上。54分にラカゼットが右のエンケティアを走らせ、アーリークロスのこぼれ球がオーバメヤンの足元に入りますが、反転して打った左足シュートはコンサが身を挺してブロックしました。
アルテタ監督は、60分にダヴィド・ルイスとサカを下げ、ティアニーとニコラ・ペペを投入。コラシナツがCBにまわり、オーバメヤンとニコラ・ペペがサイドに張る4-4-2、いや2-4-4でしょうか。64分、縦パスを受けたオーバメヤンがボックス左に侵入しますが、ラストパスがエンケティアに合わず。2度めの給水タイムを過ぎても、ガナーズにオンターゲットはありません。75分、エンケティアを抜き去ったグリーリッシュが素晴らしいスルーパスを送ると、入ったばかりのケイナン・デイヴィスがマルティネスと1対1。決まれば勝負ありの左足シュートは、ファーポストの外に切れていきました。

77分、CKで競り勝ったエンケティアのヘッドは左のポストを直撃。1分後、左のグリーリッシュが中央で空いていたマッギンを使うと、左足の強烈な一撃はマルティネスが落ち着いてセーブします。アルテタ監督の最後のカードは、セドリク・ソアレスをウィロック。残り時間は10分を切りました。連動性を欠いたアーセナルが、プレミアリーグの目標を失おうとしています。足元にほしがるストライカーを2枚並べたアルテタ采配が間違っていたということか。サイドで優位に立つ崩しのアイデアはなく、ミドルを打って相手の最終ラインを吊り出すこともなく、ストライカーたちの絡みもスペースを作る動きもなく、ガナーズは必然の敗戦を喫しました。

冷静な守備で4人のアタッカーを封じ、プレミアリーグ残留に近づいたアストン・ヴィラに拍手を送りたいと思います。セットピースでは危ないシーンもありましたが、オープンプレーでのポジショニングミスは1度もありませんでした。最終節はアウェイでハマーズ。勝ち点34で並ぶワトフォードは、エミレーツでアーセナルと戦います。19位のボーンマスにもチャンスは残されており、予断を許さない状況ではありますが、今日の守備を再現できれば笑うのはヴィラでしょう。

昨シーズンの最後にEL決勝でチェルシーに敗れ、CL出場権を逃したガナーズは、今度はEL出場権をめざして宿敵とぶつかることになりました。ラストゲームは策を弄さず、リヴァプールとマン・シティを屠った速攻主体の戦術でリベンジを果たしていただければと思います。ウルヴスとトッテナムは、6位で終わったほうがEL出場権決定。7位のチームは、FAカップの結果待ちとなります。8つのクラブが4位、6位、17位をめざす最終節のバトルは必見です。


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