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【West Ham×MAN.CITY】スターリングがハットトリック!優勝候補筆頭は5発圧勝スタート!

プレミアリーグ2019-20シーズンの開幕節。土曜日に登場するのは、マンチェスター・シティとトッテナムです。ランチタイムキックオフのウェストハムVSマン・シティは、昨季プレミアリーグ王者の仕上がりをチェックしつつ、うるさい中堅クラブのレベルを確認できる興味深い一戦です。ペップのスタメンには、フェルナンジーニョ、ベルナルド・シウヴァ、サネ、アグエロの姿がありません。GKエデルソン、DFカイル・ウォーカー、ジョン・ストーンズ、ラポルテ、ジンチェンコ。ロドリの脇にデブライネとダヴィド・シルヴァが入り、3トップはマフレズ、ガブリエウ・ジェズス、スターリング。サネの長期離脱は激痛ですが、昨季プレミアリーグで出番が少なかったマフレズにとっては、レギュラー定着のチャンスです。

最初の5分は互角の展開。ホームで戦うウェストハムのアグレッシブな姿勢が目立ちます。7分にロドリが自陣ボックスで奪われ、後ろからのチェックでランシーニが転倒しますが笛は鳴りません。9分に中に斬り込んだマフレズが左足を振り抜くと、ファビアンスキが右に飛んでセーブ。ここまでのポゼッションはイーブンで、圧倒的な強さを誇ったプレミアリーグ王者は10分を過ぎてもエンジンがかかりません。15分、マフレズが右からドリブルで運んでニアに落とすと、ダヴィド・シルヴァの一撃はポストの右にアウト。ベンチのペップは渋い表情をカメラに抜かれています。

縦に急ぎ過ぎるマン・シティと、速攻におけるパスの精度が低いハマーズ。21分にデブライネのパスをボックス右でもらったマフレズは、切り返しでクレスウェルをかわしたものの、シュートをニアに外してしまいます。アウェイチームが決定機を活かしたのは25分。マフレズのスルーパスでカイル・ウォーカーが右サイドを崩し、ニアに入ったグラウンダーをガブリエウ・ジェズスがボレーで流し込みました。鋭いオーバーラップを繰り返すカイル・ウォーカーは、29分の速攻でも右からアーリークロスをフィードしますが、味方に合わずファビアンスキが冷静にキャッチ。34分、新加入のセバスチャン・ハラーが右からのボールを受けると、ゴールに背を向けたままつま先でコントロールしたシュートはエデルソンが余裕をもって押さえました。

37分、ジンチェンコがニアのダヴィド・シルヴァに預け、落としをもらって右足に持ち替えたデブライネのシュートはファビアンスキの正面。46分にディオプのクリアミスをガブリエウ・ジェズスが拾って右足を振り抜きますが、前に出ていたファビアンスキがポジショニングを間違えずに懐に収めました。前半は0-1、ハマーズのシュートはハラーが難しい体勢から枠に収めた1本のみです。多くのプレミアリーグファンが、パスワークに長けたチャンピオンがギャップを広げると予想しているのではないでしょうか。

後半もマン・シティペース。49分にジンチェンコのクロスを叩いたスターリングのヘッドはFKの正面でしたが、51分に鮮やかなカウンターが炸裂しました。ハーフラインを越えたあたりでマフレズが左のデブライネに預けると、ひとりかわしたプレーメイカーが中央を進んでマークを引きつけ、スターリングをフリーにしました。ラストパスを受けた7番があっさり流し込んで0-2。直後、ダヴィド・シルヴァのダイレクトパスでボックス左を突破したスターリングが、フリーのガブリエウ・ジェズスに決めさせますが、プレミアリーグ史上初のVARによってオフサイドが発覚し、ゴールは取り消しとなりました。パスの精度が今ひとつだったウィルシャーは57分に下がり、スノドグラスが中盤に入ります。

60分、左から蹴ったスノドグラスのFKに反応したディオプのヘッドは、惜しくもバーの上。65分にフェリペ・アンデルソンが足を痛め、チチャリートが登場です。ペップの最初のカードは、69分にガブリエウ・ジェズスをアグエロ。73分、右のフレデリクスがクロスを入れると、チチャリートが腿で放ったボレーはエデルソンが素晴らしい反応で右に押し出し、ランシーニが左隅に打ったヘッドもGKのビッグセーブに阻まれました。75分、右のマフレズがふわりと浮かしたボールで抜け出したスターリングがGKと1対1になり、巧みなループシュートが左のサイドネットに吸い込まれて0-3。VARは、アタッカーが最終ラインと並んでいたことを証明してくれました。

勝利を確信したペップは79分にデブライネとダヴィド・シルヴァを下げ、ギュンドアンとフォーデンを投入します。4点めは86分。ファビアンスキのクリアミスをカットしたマフレズがディオプに倒され、PKキッカーはアグエロです。右に蹴ったキックをファビアンスキがストップしますが、VARによってやり直し。左を選んだ2度めのキックはGKの逆を突きました。ゴールショーの締めくくりは、やはりこの人です。92分、マフレズのスルーパスでディオプが置き去りになり、またもGKと向き合ったスターリングが右隅に転がしてハットトリック達成。マン・シティはアウェイで0-5圧勝という文句なしのスタートを切りました。

スターリング3発、マフレズ2アシスト。サネがいなくても大丈夫と証明したいウインガーたちが、後半の4発を生み出しました。デブライネが何度もチャンスを演出し、プレミアリーグ初出場のロドリはまずまずの滑り出し。カイル・ウォーカーとジンチェンコは、ビッグ6との対戦でもサイドを制圧するでしょう。VARは2勝1敗と、こちらも悪くない結果でした。いかにも彼ららしい勝ち方で初戦を飾ったマンチェスター・シティが、今季も優勝候補の筆頭であることを確認させられた一戦。それにしてもスターリング、怖ろしい…!

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“【West Ham×MAN.CITY】スターリングがハットトリック!優勝候補筆頭は5発圧勝スタート!” への4件のフィードバック

  1. ペップの街 より:

    更新有難うございます。
    ロドリはまだまだですが90分プレーして致命的なミスも少なく今後に期待が持てます。
    ご指摘のVARについては、最初のオフサイドは得点じゃないかなと思い、逆に得点が認められたシーンはオフサイドっぽくて、流れの中で受ける印象と実際とのギャップを感じました。
    PKの際のGKの動きをVARでチェックされたら、今シーズンはかなりやり直しが増えるのではないでしょうか。
    我々見る側もVARに慣れるのに少し時間が必要かな。

  2. シティふぁん より:

    マフレズがほとんどの得点に絡んでました
    ペップのサッカーに時間がかかるんですかね
    ロドリは危険な場所でボールロストをしていたのが気になりましたね

  3. 戻った9番 より:

    幻の3点目はシルバの動きと視野が凄まじかったので認めて欲しかったなぁという印象。まさか両ファンからVAR!!VAR!!のコールがこだます試合になるとは・・・

  4. エミリー より:

    いやあ、シティ強いです(笑)
    開幕戦からビンビンですね。
    スターリングは強烈でした、ファビアンスキが気の毒になってしまいましたよ。
    まったく、誰がピッチに立とうが勝つさ、というくらい圧巻ですね。

    VARは、自分が思ってたよりも早く画面表示され、裁定されるので、ジリジリしたりはしなそうなので、とりあえず安心しましたが、VARをやったとしても、え?その判定なの?っていうのもあるんだなと知りました。
    何にしろ、馴れは必要ですね。
    また課題も出てくるでしょうし。

    いやあ、シティ強かった!!お見事です。

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