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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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【MAN.UTD×Chelsea】カウンターから4発、マンチェスター・ユナイテッドが予想外の圧勝!

スールシャール監督のスタメンはほぼ予想通り、ランパード新監督は大胆な策に打って出ました。プレミアリーグ開幕節のトリを飾るのは、オールド・トラフォードのマンチェスター・ユナイテッドVSチェルシー。さっそくホームチームのスタメンを紹介しましょう。GKデ・ヘア、DFワン=ビサカ、マグワイア、リンデロフ、ルーク・ショー。MFマクトミネイ、ポグバ、アンドレアス・ペレイラ、前線にリンガード、ラシュフォード、マルシアルといった布陣です。対するチェルシーは、昨季チャンピオンシップで25発のタミー・アブラハムをトップに据えています。2列めにメイソン・マウント、ロス・バークリー、ペドロ。コヴァチッチとジョルジーニョがセンターに並び、ケパの前にアスピリクエタ、クリステンセン、ズマ、エメルソンの4バックです。

立ち上がりから、両者とも積極的なプレスで相手の自由を奪っています。4分、最初のチャンスはチェルシー。CKをクリアし、ラインを上げようとしたところでタミー・アブラハムに裏を狙われ、ボックス右からの強烈なシュートがポストを叩きました。7分、ズマが自陣のボックス内でパスミスを犯し、マルシアルがダイレクトで左隅を狙いますが、ケパが落ち着いてキャッチ。10分、左からのロングフィードをペドロがヘッドで流し、右サイドのアスピリクエタからきわどいグラウンダーが出ると、タミー・アブラハムは一歩及びません。12分、メイソン・マウントが中央から打ったミドルはデ・ヘアが動かずキャッチ。17分に先制したのはマンチェスター・ユナイテッドでした。

ハーフライン付近でミスパスを拾ったマルシアルがカウンターを仕掛け、リンガードからのパスをラシュフォードがボックスに持ち込むと、ズマが足を引っかけPK。若きエースは強いキックで左隅を狙い、今季プレミアリーグ初ゴールをゲットしました。マンチェスター・ユナイテッドのプレスは厳しさを増し、ショートカウンターでチェルシー守備陣を慌てさせるシーンが目立ち始めます。31分、ロス・バークリーが斜めに出したパスがボックス右のメイソン・マウントに届きますが、打たずに折り返したボールはタミー・アブラハムの後ろを抜けてしまいました。

35分、バイタルエリアでパスをもらったロス・バークリーの鋭いミドルは、わずかに右ポストの外。マンチェスター・ユナイテッドのフォーメーションは、MFとCBの間に危険なスペースが空くのが気になります。39分、ジョルジーニョ、ペドロとつながり左のロス・バークリーがリンデロフをかわすと、決定的な左足シュートはデ・ヘアが足で弾くビッグセーブ。1分後、ジョルジーニョの浮き球をワン=ビサカが後ろに逸らし、ノーマークのエメルソンが放ったシュートはクロスバーに阻まれます。ハーフタイムは1-0。ホームチームがリードしているものの、中盤のバランスが悪く、チェルシーの2列めがフリーでパスをもらえているのが修正ポイントです。

後半立ち上がりは、互角の展開。51分にペドロが左足で巻いたミドルは、うまく落ちてくれません。53分から続いたマン・ユナイテッドの波状攻撃は、チェルシー守備陣がすべてのクロスを跳ね返してシュートを打たせず。55分にアスピリクエタのクロスが逆サイドに流れ、エメルソンがフリーで放った強烈なミドルは、デ・ヘアがコースを読んでセーブしました。58分、ロス・バークリーが下がってプリシッチがプレミアリーグ初登場。65分、マン・ユナイテッドの追加点は、タミー・アブラハムを制したマグワイアのタックルから始まりました。

ラシュフォードが中央を切り裂くカウンター。リンガードへのパスはずれましたが、落としを受けたアンドレアス・ペレイラのクロスが完璧でした。アスピリクエタの前に入ったマルシアルが腿に当てて2-0。さらに2分後、右サイドでのボール奪取からポグバのロングフィードがピタリとラシュフォードに届き、ケパとの1対1で冷静に脇を抜いたエースは早くも今季プレミアリーグ2ゴールです。ボルテージが上がるオールド・トラフォード。タミー・アブラハムをジルーに代えた直後の3点めは、ランパード監督にとっては激痛でした。

73分にジョルジーニョがカンテに代わり、アンドレアス・ペレイラはダニエル・ジェームズにチェンジ。81分の4点めもカウンターでした。マルシアルとのワンツーでポグバがラインの裏に抜け出し、追いつかれたところで無理せず右のダニエル・ジェームズにラストパス。トラップをミスしてシュートチャンスを逸したニューフェイスが体勢を立て直してニアを狙うと、エメルソンの足に当たってファーに転がり、幸運なプレミアリーグ初ゴールとなりました。86分にラシュフォードとリンガードが下がり、マタとグリーンウッド。チェルシーの反撃は実らず、最後のエメルソンのミドルはデ・ヘアの3度めのビッグセーブに阻まれました。

カウンターから4発、マンチェスター・ユナイテッド圧勝。まずは、一瞬でも2強の間に割って入れたことをうれしく思います。新戦力、守護神、司令塔、エースが全員役割を果たした最高の勝利でした。マグワイアは守備範囲の広さとヘディングの強さを見せつけ、ワン=ビサカは豊富な運動量を披露。ラシュフォードはカウンターの主役となり、前半はおとなしかったポグバも気がつけば2アシスト。CBの前のスペースを使われていたのが気になりましたが、今は快勝の喜びに浸りたいと思います。次節は難敵ウルヴスですが、EL予選でハードスケジュールを強いられており、守備の課題を修正すれば2試合連続で圧勝の可能性も充分にあるでしょう。

あまりにも苦いプレミアリーグデビューとなったランパード監督は、レスター戦に向けて選手たちの気持ちをいかにうまく切り替えられるかが問われます。結果は惨敗でしたが、シュート数は11対18、オンターゲット5対7と上回っており、60分までは互角以上に戦えていました。プリシッチ投入の際に、ロス・バークリーではなくメイソン・マウントを代えられたほうが怖かったのですが、交代策が失敗したとは思いません。ズマとクリステンセンが自信と冷静さを取り戻せれば、いいチームになると思われるのですが…アザールとダヴィド・ルイスの抜けた穴は精神的にも巨大なのかもしれません。

予想外の大差となったプレミアリーグ開幕節のビッグ6対決。フットボールの怖さをあらためて思い知らされたゲームでした。マン・ユナイテッドは波に乗れるのか、チェルシーは立ち直れるのか。両者それぞれに、曲者とぶつかる次節は重要な一戦です。

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“【MAN.UTD×Chelsea】カウンターから4発、マンチェスター・ユナイテッドが予想外の圧勝!” への11件のフィードバック

  1. エミリー より:

    後半のユナイテッド、素晴らしかったですね。
    カウンターアタックのキレが見事でした。
    2点目3点目のラッシュは激アツで、爆発するオールドトラッフォードは、チェルシーの心を折った気がしましたね。
    マルシャルとラッシュフォードはやっぱり良い選手ですね、ポグバもさすがでした、特に3点目のパスは2点目に浮かれず、冷静によく見てましたね。痺れました。
    デ・ヘアの残留もユナイテッドには素晴らしい補強になりましたね。

    チェルシーはポスト直撃のおしいシュートが三本くらい?ありましたかね、組み立ても悪くなかったし、4-0の負けですが悲観せずにカラッと負けた負けたでいいと思います。
    すごく面白い試合でした。

  2. シンフォ より:

    ユナイテッドがいい試合をしたのは間違いないんですがユナイテッドの強さよりもチェルシーの酷さが目に付いた試合でした。
    ランパードの手腕にも非常に疑問が残ります。スタメンにマウントとアブラハムという経験の少ない選手をBIG6とのアウェイ戦で出す必要はなかったと思いますし、攻撃の要になっていたバークリーを交代させたのも謎でした。
    一番ひどいなと思ったのは守備の構築ですね。あそこまでラインを高く上げた上にボールを奪われたときの戻りが遅いときてはカウンターから点取られるのは当たり前でしょう。
    リバプールやシティを相手にしたら10点取られてもおかしくないような守備の仕方でした。

    ランパードは好きな選手でしたし補強禁止という難しい時期に来た監督ですので応援していますが、チェルシーはこのままいけば2桁順位のフィニッシュが十分にあり得ると思います。

  3. プレミアリーグ大好き! より:

    マンUが強かったとか マグワイアスゲーって
    観てて正直1ミリも思わなかったのですが。。。
    ただチェルシーがチャンピオンシップのチームか!?というような酷い出来でしたね。。というか このメンツではこれが精一杯なんでしょうね。
    相手が中位のチームでも0ー3で負けていたと思います。まあ両方ミスパスオンパレードで行ったり来たり。両チームともマンCとは むしろ差が開いたなー。両方とも4位以下確定っていうのが客観的な感想でした。

  4. プレミアリーグ大好き! より:

    ルイスを出したのは失敗でふ

  5. no より:

    いやーきつかった。最初のチャンスで決められていれば少しは違ったかもしれませんが、、マウントとエイブラハム&急造DF陣に経験を積ませるには場が大き過ぎましたね。今季は10位以内で来季!ぐらいの密約があるならいざ知らず、あっという間に解任騒動が持ち上がりそうです。裏の取られ具合やズマのかわされ方には目も当てられず、たしかに守備に関してはチャンピオンシップのチームをみているようでした。カンテの復調具合に、オドイ、リュディガー、チークと明るい材料がない訳ではないので、そこまでなんとかポイントを落とし過ぎないでくらいついて欲しいとは思うのですが、、、

  6. プレミアリーグ大好き! より:

    リュディガー、カンテ、ウィリアンが出てたらもう少しまともなサッカーが出来たのかもしれません。
    プレシーズンの時から薄々感じていましたが、ズマの判断力とパス精度を悪さは中々のウィークポイントですね…ペドロも終始試合に入れてませんでした。
    結果は惨敗ですが、組み立て自体は悪くはなかったので、今後に期待です。

  7. ランパードが好き より:

    ユナイテッドはマグワイアの存在が大きいと感じましたやっぱり、ことごとくはね返し潰して重要な所はマグワイアが止めてましたしリバプールにおけるファンダイクの役割を担ってたんじゃないでしょうか、個人的にはこの試合のMOMです。
    デヘアワンビサカ含め守備の強さは期待通りあがっていますが攻めはズマのミスでの先制やカウンターで楽に決めれた部分が大きくスコアは完勝なんですが内容はそこまで褒めていいものでもなかったと感じます。
    チェルシーはカウンターをもろに受けてしまってる部分の改善は2人のCBが何とかできるわけもなくリュディガーやカンテが戻ることでの改善しか今は期待できません。攻めに関してもアザールがいなくなったぶん押し込んだあとなどペドロが何とか崩すしかない状態でウィリアンが入ってもそーなるでしょうし、一点も取れず惜しいシーンはエメルソンっていうのはあれだけ攻めてるぶん悲しい内容です。
    マウントは悪くなかったとは思いますが武器が見えず、今後の伸び代にもあまり期待できないと感じました。プレシーズンから続くこのサッリ的なスタイルを追求するのか、はたまた違ったシステムを試すのか、結果が出ないなら柔軟な考えも必要になってくるし期待したいです。

  8. Scholes より:

    ユナイテッドがプレシーズン取り組んできた前線からのプレッシングである程度結果が出たのがよかった。走らないサッカーは脱却!この戦い方を継続してほしいです。ただ、プレスをかわされてゴール前に簡単に運ばれるシーンも多かったのでそこは今後の修正点ですね。試合展開のせいもあったかもしれませんが、デヘアが簡単にロングボールを蹴るシーンが少なかったのは、もう既にマグワイア効果が出てる気がします。

  9. トン より:

    ブルーズに助けられたような試合でしたが、勝って良かったと思います。

    試合を見ながら、ルークショーの体型はどうにかならんなかとずっと思ってました。
    浴衣着てうちわ持たせれば、縁日に向かうメタボのオッサンそのものです。
    個人的には、もっとこう・・・シュッとして、キレがあって、そういうサイドバックが見たいのです。
    大好きな選手なので、頑張って欲しいです、

  10. かみこっぷ より:

    マグワイアとワンビサカ、良かったですね!
    これでポグバがはまれば、怖いユナイテッドの復活かな?

    チェルシーはこうなる事は分かっていたはずなので、忍耐強くランパードの指揮を見守って欲しいですよね!オーナーも!頑張れレジェンド!

  11. ルーニー より:

    前半のチャンスで失点してたら逆の点差もあり得た気がしますが…
    それにしてもショーは太りすぎです

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