イングランドのプレミアリーグ(ときどきチャンピオンズリーグ)専門ブログ。マンチェスター・ユナイテッド、アーセナル、リヴァプールetc.

偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

【Arsenal×Tottenham】ストライカーの競演!0‐2から猛攻を続けたアーセナル、無念のドロー!

ハリー・ケインはアーセナル戦で9試合9ゴール、オーバメヤンはトッテナムとのゲームで8戦6発。両者とも今季プレミアリーグで既に2ゴールを決めており、永遠のライバルとのバトルで決定的な仕事を期待されています。プレミアリーグ4節の大トリは、ガナーズとスパーズがエミレーツで激突するノースロンドンダービー。ウナイ・エメリ監督の11人はベストメンバー、マウリシオ・ポチェッティーノ監督はエンドンベレが使えず、ロ・チェルソ、デル・アリ、ルーカス・モウラをベンチに置いています。

さっそくホームチームの顔ぶれを紹介しましょう。GKレノ、DFメートランド=ナイルズ、パパスタソプーロス、ダヴィド・ルイス、コラシナツ。中盤はグエンドゥジ、ルーカス・トレイラ、ジャカ、3トップにニコラ・ペペ、オーバメヤン、ラカゼットを並べています。暫定ながらプレミアリーグ11位と出遅れ気味のスパーズは、ラメラとソン・フンミンの出来が勝負を左右するポイントとなりそうです。ロリス、ダヴィンソン・サンチェス、アルデルヴァイレルト、フェルトンゲン、ダニー・ローズ、シソコ、ハリー・ウィンクス、ラメラ、ソン・フンミン、エリクセン、ハリー・ケイン。開始1分、オーバメヤンのヒールキックでコラシナツが左サイドを突破すると、グラウンダーを受けたニコラ・ペペのシュートが左ポストの外を抜けていきます。

ダヴィンソン・サンチェスの右SB起用は、オーバメヤン対策でしょうか。5分までにオーバメヤンのサイドから3回突破を許しており、アウェイチームは明確な対応を強いられています。しかし11分、ロリスのキックからスパーズが先制します。センターサークルで競り勝ったボールがソン・フンミンに渡り、ラインの裏に走ったラメラに縦パスが通りました。クロスに打った右足のシュートは勢いがなかったのですが、レノがファンブルしてしまい、エリクセンが無人のゴールにプッシュ。中央を執拗に攻めるスパーズは、15分にエリクセンが強烈なミドルを放つと、今度はレノが冷静にキャッチします。18分に左から上がったソン・フンミンがパパスタソプーロスをかわし、得意の右45度から右足で巻くと、レノが左に飛んで外に押し出すビッグセーブで追加点を許しません。

23分、左サイドでダヴィンソン・サンチェスをかわしたオーバメヤンが、ファーポスト際に高速クロスを入れると、ニコラ・ペペのヘッドはダニー・ローズがブロック。CKのこぼれ球をボックス手前で叩いたルーカス・トレイラのダイレクトショットは、うまく当たらず右に切れていきます。27分にニコラ・ペペが蹴ったFKは、望み通りに曲がらず左にアウト。36分にメートランド=ナイルズを左から抜いたハリー・ケインが遠めから狙うと、レノがファンブルしたボールにソン・フンミンが追いつきますが、ラストパスは味方につながりませんでした。

37分、エリクセンが左にカーブをかけたFKは、レノがセーブ。1分後、左サイドからのパスをニアで受けたソン・フンミンに、ジャカが無謀なタックルをかましてしまいます。PKを蹴るのはもちろんハリー・ケイン。ゴール左に突き刺さる強いキックで、今季プレミアリーグ3ゴールめをゲットしました。43分、メートランド=ナイルズのグラウンダーをボックスでトラップしたニコラ・ペペが、素早い動きで左足を振り抜くと、ロリスが右に弾くビッグセーブでプレミアリーグ初ゴールを阻みます。

46分にラカゼットのFKをロリスが弾いた直後、ダニー・ローズが手を使ったのではないかと騒然とするなか、グエンドゥジのインターセプトから、左のニコラ・ペペが左足アウトにかけた絶妙なラストパスをラカゼットに通します。もうひとりのエースはアルデルヴァイレルトとフェルトンゲンを一瞬で抜き去り、角度のないところから左足で強引にねじ込みました。前半は1-2。ニコラ・ペペを左、オーバメヤンを右にスイッチしたのは正解でした。

後半開始1分、右からのクロスをラカゼットがヘッドで叩くと、ロリスが右に倒れてキャッチ。52分にロングボールが右サイドのラメラに届き、折り返しをもらったソン・フンミンが左足で左隅を狙いますが、グエンドゥジが足に当てて外に押し出します。56分、メートランド=ナイルズのグラウンダーをルーカス・トレイラが軽く触って中央に流すと、グエンドゥジの決定的な一撃はロリスが素晴らしい反応でセーブ。59分にエリクセンのスルーパスでハリー・ケインが右から抜け出し、左のサイドネットを狙ったシュートをレノが見送るも、ポストにヒットしてスコアは動きませんでした。

60分にラメラが下がり、デル・アリが今季プレミアリーグ初登場。3分後、ルーカス・トレイラと代わったのはダニ・セバージョスです。ガナーズに加わったばかりのMFが65分に右足で放った鋭いミドルは、またもロリスがセーブ。エメリ監督の2枚めは、67分にラカゼットをムヒタリアンです。71分、電光石火の同点弾。グエンドゥジがゴール前に入れたボールに走り込んだオーバメヤンがスパイクの裏でコースを変え、今季プレミアリーグ3発でハリー・ケインに並びました。75分、エミレーツが絶対盛り上がるジャカのロングシュートは、ロリスが右に飛んでセーブ。ポチェッティーノ監督は79分にソン・フンミンを諦め、新戦力のロ・チェルソで勝負です。

オープンな展開になったゲームはファールが目立ち、両者とも決定機を創れないまま追加タイムに突入。ハリー・ケインがパパスタソプーロスに押されたシーンは、ストライカーが自ら倒れたと判断され、ガナーズの再三のクロスはことごとく白い壁に跳ね返されました。2‐2ドローという決着をより悔しがっているのは、エメリ監督のほうでしょう。ポゼッションは55対45、シュート数は26対13。ハリー・ケインのシュートがポストを叩いた後は、完全にサイドを制圧し、もう2~3点決めていてもおかしくありませんでした。ニコラ・ペペ、グエンドゥジ、ダニ・セバージョス、ジャカの決定的なフィニッシュをすべて止めたロリスをリスペクトするしかありません。

ガナーズのMVPは、グエンドゥジでしょう。1点めの起点となり、オーバメヤンの動きを捉えてピンポイントのパスを通した2点めのアシストはパーフェクト。彼がもらいやすい位置に動いて縦にパスを通すことで、ガナーズの攻撃は前への推進力を得ていました。いやー、おもしろかった!プレミアリーグらしいスリリングな展開、ノースロンドンダービーならではの点の獲り合いは、今季のベストバウトに選ばれるかもしれません。2勝1分1敗で5位となったアーセナルの次節は、未勝利で最下位のワトフォード。9位に留まったトッテナムは、4位クリスタル・パレスとのロンドンダービーです。

おもしろいと思っていただけた方は、お時間あれば、下のブログランキングバナーをクリックしていただけると大変うれしいです。所要時間は5秒です。何とぞよろしくお願いいたします!


“【Arsenal×Tottenham】ストライカーの競演!0‐2から猛攻を続けたアーセナル、無念のドロー!” への6件のフィードバック

  1. プレミアリーグ大好き! より:

    0-2になった時はもう、ここ数年見てきた光景が頭をよぎりましたが、ラカゼットが良く決めてくれました。
    あの1点が大きかった。
    ミキの投入が少々不満でもう少しラカゼット見ていたかったですが、カードもらってたし、致し方無しでしょうか。
    でも、ラメラ下げてくれたのは助かった気がしたので、痛み分けかな?

    勝てた試合でしたが、ぺぺのキックの精度やミキの調子もまだまだな感じもしたので、2点先制されてからのドローなら、納得するべきだと思ってます。
    ビッグ6との対戦が2戦あってのこの4戦での結果は、開幕でのスタートがいつも悪いアーセナルなら、納得するべきかと。
    次節でアウェイの苦手意識を無くし、ホームで自信をつけて、オールドトラフォードに乗り込みたいところです。
    ここで、今年のアーセナルの立ち位置がある程度ハッキリとしてくる気がしてます。

    —–
    かなり審判が寄った試合だったと思いますけどね。
    まぁそれはさておき、ダビンソンは本当にポカが多すぎる。あれはもう治らんでしょう。
    それとこの時期にこのケガ人の人数はどうなってるんでしょうか。アリもコンディション全然でしたし。ラメラ→ロチェルソ、ソン→ルーカスの方が良かったと思います。

  2. エミリー より:

    なんと言っても、ゲンドゥジでしょう!
    特に後半の彼は輝いてましたね。
    大事な局面の多くに先回りしたかのように存在してました。
    これからのアーセナルの宝です。
    オーバメヤンもさすが!!
    ホームだし、3ポイントとれた試合かなとも思いますが、前半に2失点では、仕方ないですかね。
    1失点のレノの処理は文句言いたくなります(泣)
    良くやってくれてるんですけどね。
    ペペの本来のポテンシャルをきちんと見てきている訳じゃないので、何かやってくれる匂いはするんだよなぁ!って感じのプレーで、フィットが待たれますね。

    スパーズの方も、フィットしきれていない感じですが、まあダービーですし、アウェイで引き分けなら良しとするファンがほとんどじゃないですか。
    面白い試合でしたね。

  3. プレミアリーグ大好き! より:

    お互いに妥当な結果ですが、ローズのミスで勝ち点を失ったなという感想ですね。
    ダビンソンはSBを急にやったし、仕方ない部分もあるんじゃないかと

  4. ガナーズぺろ より:

    ソンにボールが行くことでハラハラして、ジャカ、ルイスでもハラハラしていました。
    ジャカは入団してから悪いところがよく目立つ選手ですが、昨日の後半はロングパス、シュートといいところもありましたね。グエンは物怖じせずにスルスルと中に入っていくところはかなり成長。実は相手のペナルティエリアで何度かファウルだと思うことがありましたね。審判とられなかったけど。 それと70分超えたあたりから相撲みたいな小競り合いが頻発していましたね。
    ガナとしては勝ちたいけど最低1点を追いついて取れたので良かったかな。去年のように4−2とはなりませんでしたが、とても気合の入った試合で夜中叫びました

  5. アキ より:

    ハイライトを見た感じだと,メイルランドメイルズのところでかなりやられてましたね。出来れば攻撃面もしっかりやって欲しかった。

  6. ガナユ より:

    面白い試合だったけど。失点はしょうもなかったです。
    守備なぁ。。4点取られても5点取ろう、を地で行くつもりか。
    リー、落合の時のロッテみたいだな。

    多くのディスカッションポイントがあった試合。
    ペペはもちろんセバージョスも独特のリズムがある。特にペペには相当な活躍を期待しています。

    オバメヤン、またしても貴重なゴール。黒豹。ありがとう。
    ラカゼットもスーパーゴールにプレスバック。お疲れ様。
    ペペが入った以上はラカトップのオバメヤン左がベストになるんだろう。
    だけど中央に入った途端決定的な仕事をしたガボン人の能力を最大限に引き出すための答えが本当にそれなのだろうか。
    うーん。

    それと、ウナイ。頼むからトレイラを守備の中心に据えてくれ。戦術的にもポジション的にも。
    今日ジャカがいたポジションだよ。DFに能力のある選手が一人もいないんだから。

    グエン。確かに今日はすごかった。これまで懐疑的に見てたけど。前節も悪くなかったし。
    このまま順調に成長してくれればこれはエメリの功績。継続してほしい。

    それはそうとヒタリアン出ていくのね。なんでそんなメンタル不安定な選手をこういう試合で使うのか。

    —–
    ディフェンスが取られるべくして取られた点じゃないのが頭が痛い…ソクラティスが突っ込んでルイスも突っ込んでカバーがなくなった一点目

    エリア内で削りにいくジャカの2点目。正直頭抱えました(笑)

    補強が結局ディフェンス面の改善になってないと感じてましたがやはりかーって感じですかね。

    攻撃は去年より上積みがあるのでそこに期待するしかないですね。グエンの成長が嬉しい限りです。ええ選手なりそうや…

コメントを残す