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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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【Brentford×Arsenal】これぞアルテタのアーセナル!全員が持ち味を発揮した最高の勝利!

アルテタ監督のチョイスは、トミヤスではなくベン・ホワイトでした。プレミアリーグ8節、ブレントフォードVSアーセナル。スミス・ロウとウーデゴーアを負傷で欠いたガナーズの指揮官は、復帰したトーマスを起用し、その前にファビオ・ヴィエイラを入れています。

GKラムズデール、DFベン・ホワイト、ウィリアム・サリバ、ガブリエウ、ティアニー。中盤センターは復帰したトーマスと好調ジャカ、2列めはサカ、ファビオ・ヴィエイラ、マルティネッリ。最前線は、今季プレミアリーグ3ゴール3アシストのガブリエウ・ジェズスです。

キックオフからポゼッションを取っていたアーセナルは、2分にいきなり決定機を創りました。マルティネッリのダイレクトパスでボックス左に飛び出したジャカは、打つと見せかけてリターン。中央で受けたマルティネッリは、うまく足が合わず、弱いボールはGKラジャに押さえられました。

左サイドにロングボールを集めるブレントフォードは、シンプルに中央にクロスを放り込んできます。ガナーズのパスは横と足元が多く、中央に人数を揃えるホームチームの守備を崩せません。16分にカウンターを仕掛けようとしたサカは、相手の戻りの速さを見てスローダウン。ガナーズが先制したのは、この後のCKでした。

左からCKを蹴ったのはサカ。ニアで合わせたウィリアム・サリバのバックヘッドは、ファーポストの内側を叩いてラインを越えました。反撃に転じたいブレントフォードは、ガナーズのプレスに苦しんでいます。膝を気にしていたガブリエウは、大丈夫でしょうか。ピッチの脇では、冨安健洋がアップを始めています。

27分に絶妙な浮き球をゴール前に送ったのは、サイドに張ったティアニーの戻しを受けたジャカ。ヤンソンの裏に入ったジェズスの完璧なヘディングがラジャの指先を弾き、ゴール左に吸い込まれました。2分後、敵陣でマルティネッリが奪い、後ろにいたヴィエイラが右のサカにラストパス。利き足で打てなかったフィニッシュは、高く浮いてしまいました。

35分のにジャカが打った右足のミドルシュートは、予想通りのクロスバー越え。前半の途中から、ターゲットを右サイドに変えたブレントフォードは、クロスの精度を欠いています。43分、中央に絞っていたティアニーのミドルは枠にいかず。45分を過ぎ、左からのクロスをバックヘッドで狙ったエンベウモは、右に流れたボールを見て悔しがっています。

前半は0-2、シュート数は2対7。理想的な展開でセカンドハーフに入ったガナーズは、46分にサカが右サイドを崩しますが、マルティネッリもジェズスもシュートコースを開けられません。49分にヴィエイラがキープした瞬間、ホームチームの選手たちは失点を喫するとは思っていなかったでしょう。

ポルトからやってきたアタッカーが左足一閃。ボールは右のポストにヒットし、ネットに飛び込みました。ニューフェイスのプレミアリーグ初ゴールで0-3。52分のFKからイヴァン・トニーが放ったシュートは、ラムズデールが挙げた手の先を抜けていきました。

57分、ジャカとのワンツーでボックス左から抜けたジェズスは、ラジャの前で放った一撃を足でブロックされます。渋い表情のトーマス・フランク監督。66分にヴィエイラがベン・ホワイトを縦に走らせ、折り返しをマルティネッリがキープすると、最前線に上がっていたティアニーがサカに落とし、左を狙ったシュートをラジャがセーブしました。いやー、厚い…!

70分のガブリエウのミドルは、惜しくも枠の上。エリザベス女王をしのぶ拍手が鳴り響くなか、トーマスの裏を突いてラムズデールと1対1になったダムズゴーアは、右足のシュートをブロックされてしまいました。動きまくるトーマス・フランクに対して、ミケル・アルテタがカードを切ったのは78分になってからです。

トーマスとマルティネッリが下がり、エンケティアとサンビ・ロコンガ。86分にベン・ホワイトが下がり、冨安健洋が右サイドに入りました。87分、左サイドで2人がかりで奪われたジェズスが、すぐさま取り返してラジャと1対1。角度がなかったフィニッシュは、スペイン代表GKが手に当てました。

おお!91分、ヌワネリ!ファビオ・ヴィエイラと代わった83番は、15歳181日でプレミアリーグ最年少レコードです。サカと代わったのはマルキーニョス。冨安健洋とサンビ・ロコンガはパス成功率100%という数字を残して、タイムアップの笛を聞きました。

チームの強みのひとつとなったセットピース、抜け目ないエースの1発、新戦力の美しいミドル。アーセナルの理想形のひとつといえる勝ち方だったのではないでしょうか。前への意識が高いトーマスのパスワークは安定と活気をもたらし、ティアニーはしばしば中央に入って前線をサポート。2アシストのサカと1アシストのジャカは、両者ともチャンスクリエイト3回という数字を残しています。

今季プレミアリーグの3回のクリーンシートは、すべてトーマスがいるアウェイゲーム。危険なタッチミスとダムズゴーアに裏を取られたシーンはあったものの、5番が前にいることで、サリバとガブリエウの心理的な負担は確実に減っています。

インターナショナルマッチウィークが明けると、ノースロンドンダービーとリヴァプールという重要なホーム連戦がスタート。どちらもプレミアリーグ最強レベルの3トップが脅威ですが、今のガナーズには彼らと伍する攻撃力があります。連勝で首位をキープするのか、ポイントを落として混戦モードに突入するのか。攻め合い必至の対決が、今から楽しみです。


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