2023.01.03 プレミアリーグ観戦記2022-23プレミアリーグ観戦記
【Nottingham Forest×Chelsea】打開策なき45分…後半のチェルシーがシュートを打てなかった理由。
19位ノッティンガム・フォレストに対して、シュート7本で1ゴール。プレミアリーグに昇格したばかりの彼らに対して、これより少ないシュート数で終わったのは、6本で2ゴールだった15節のブレントフォードのみです。開始2分にクリバリのロングフィードがメイソン・マウントに届き、左足のシュートがニアに逸れたときは、ブルーズの快勝を信じていたのですが…。
GKケパ、DFアスピリクエタ、クリバリ、チアゴ・シウヴァ、ククレジャ。センターにジョルジーニョとザカリア、2列めにスターリング、メイソン・マウント、プリシッチ、前線にカイ・ヴァヴェルツの4-2-3-1。7分に右から上がったスターリングがグラウンダーを入れると、カイ・ハヴェルツのシュートはワローが落ち着いてブロックしています。
10分のカウンターの仕掛け人は、モルガン・ギブス=ホワイト。中央に通した浮き球でブレナン・ジョンソンが抜け出し、左に流れながら左隅を狙うと、ケパが手を伸ばしてセーブしました。リバウンドをクロスに打った2発めは、やはりケパが冷静にキャッチ。イーブンの展開だった16分、先制したのはブルーズです。
メイソン・マウントのスルーパスで左サイドを突破したプリシッチが、右に持ち替えてクロスをフィード。ニアでかかとを上げたボリは不用意でした。右足に当たったボールは、浮き上がってクロスバーにヒット。落下点にいたスターリングが文句なしのボレーを突き刺しました。
最近のチェルシーは、いいスタートを切りながら徐々に失速していく展開が増えています。29分には、珍しくジョルジーニョが左からオーバーラップ。ニアにクロスが入るも、カイ・ハヴェルツとメイソン・マウントは打ち切れません。39分のアスピリクエタのミドルは、ロディが足に当てて右ポストの脇を抜けていきました。
43分、左からのFKがゴール前に入ると、カイ・ハヴェルツが触ったボールが奪い合いとなり、ボックス右にいたクリバリが脇に走り込んできたプリシッチに打たせました。ボールはGKディーン・ヘンダーソンが落ち着いてキャッチ。後半に入ると、徐々にノッティンガム・フォレストが攻勢を強めています。
中央から持ち込んだイエーツが左に流し、アウォニーがニアを狙ったのは47分。2分後、縦1本で右サイドを突破したブレナン・ジョンソンは、クロスに打ったシュートをケパにセーブされました。ノッティンガム・フォレストの前線は、奪われた後のプレスの強度を増しています。
55分には、ボックス右に飛び出したイエーツの折り返しをギブス=ホワイトが強打。ボールはバーを叩き、シティ・グラウンドにどよめきが広がります。サイドで負けているチェルシーは、中盤でも奪えず、不利な体勢でカットしても外に出すしかありません。ポッター監督は61分にザカリアを下げ、コヴァチッチを投入しました。
63分のCKをニアのカイ・ハヴェルツが頭で触り、真上に浮いたボールをボリが左のセルジュ・オーリエに送ると、胸トラップからのボレーがケパの足元を抜きました。ついに1-1、同点。カットしたボールを前につなげないチェルシーは、明確な打開策が必要です。ポッター監督が3枚代えを敢行したのは、73分でした。
ジョルジーニョ、スターリング、メイソン・マウントが下がり、ツィエク、コナー・ギャラガー、オーバメヤン。チェルシーの後半最初のシュートは、80分をまわってからでした。右サイドのツィエクのロングクロスが中央に入ったオーバメヤンへ。ヘディングは当たりが薄く、左ポストの外に流れていきました。
攻め疲れた感があるノッティンガム・フォレストは、サイドの主導権を譲らず、奪われた後のプレスは最後まで効果的でした。試合後、イエーツが「勝てなかったのは運が悪かったから」と語ったのに対して、ポッター監督は「われわれのパフォーマンスは、3ポイントにふさわしくなかった。ボールを速くまわせず、動きも足りなかった」と振り返っています。
過去7試合で5ゴールしか決めておらず、1勝3分3敗。プレミアリーグ16節までの勝ち点25は、ジョゼ・モウリーニョが解任された2015-16シーズン以降のワーストです。クラブ別のスタッツランキングを見ると、ポッター監督のチームの弱点が浮き彫りになります。
ポゼッション59.5%、パス成功率85.1%、パス本数8773本は、いずれもリーグ3位。ボールはよくまわっているものの、ロングボール783本は18位、シュート178本は15位で、カウンターから決めていない4チームのうちのひとつです。ひとことでいえば、「パスワークはスムーズながら、劣勢になった際の打開策が少ないチーム」となります。
ライバルを見ると、それぞれ異なる武器を持っています。アーセナルとマン・シティは、オープンプレーから29ゴールで1位。マンチェスター・ユナイテッドはカウンターからの6ゴールがTOPで、トッテナムはセットピースからの10ゴールが1位です。
リヴァプールは、1試合あたりのクロス本数、スルーパス、ロングボールが三冠。ビッグチャンスのミス40回は、マン・シティとニューカッスルの31回を凌ぐぶっちぎりのワーストですが、裏を返せばそれだけ決定機を創れるチームなのです。14位のリーズより少ない20ゴールに留まっているチェルシーは、シュートに持ち込むためのルートを増やす必要があります。
ひとつ、象徴的な数字を紹介しましょう。チェルシーのシュート数最多は、カイ・ハヴェルツとメイソン・マウントの26本ですが、これはギュンドアンやマック・アリスターと同じ数字です。オーバメヤンは、入団以来8試合でたったの7本。彼らのスタッツは、未だ「センターフォワードが不在のチーム」のままです。
ノッティンガム・フォレスト戦の後半は、中盤センターへのパスコースを切られると打開策がなく、シュートレンジでいい形を創れない彼らの弱点が如実に出た45分でした。ポッター監督は、得点力不足の攻撃陣を修正できるのでしょうか。まずはマンチェスター・シティとの連戦に注目しましょう。
GKケパ、DFアスピリクエタ、クリバリ、チアゴ・シウヴァ、ククレジャ。センターにジョルジーニョとザカリア、2列めにスターリング、メイソン・マウント、プリシッチ、前線にカイ・ヴァヴェルツの4-2-3-1。7分に右から上がったスターリングがグラウンダーを入れると、カイ・ハヴェルツのシュートはワローが落ち着いてブロックしています。
10分のカウンターの仕掛け人は、モルガン・ギブス=ホワイト。中央に通した浮き球でブレナン・ジョンソンが抜け出し、左に流れながら左隅を狙うと、ケパが手を伸ばしてセーブしました。リバウンドをクロスに打った2発めは、やはりケパが冷静にキャッチ。イーブンの展開だった16分、先制したのはブルーズです。
メイソン・マウントのスルーパスで左サイドを突破したプリシッチが、右に持ち替えてクロスをフィード。ニアでかかとを上げたボリは不用意でした。右足に当たったボールは、浮き上がってクロスバーにヒット。落下点にいたスターリングが文句なしのボレーを突き刺しました。
最近のチェルシーは、いいスタートを切りながら徐々に失速していく展開が増えています。29分には、珍しくジョルジーニョが左からオーバーラップ。ニアにクロスが入るも、カイ・ハヴェルツとメイソン・マウントは打ち切れません。39分のアスピリクエタのミドルは、ロディが足に当てて右ポストの脇を抜けていきました。
43分、左からのFKがゴール前に入ると、カイ・ハヴェルツが触ったボールが奪い合いとなり、ボックス右にいたクリバリが脇に走り込んできたプリシッチに打たせました。ボールはGKディーン・ヘンダーソンが落ち着いてキャッチ。後半に入ると、徐々にノッティンガム・フォレストが攻勢を強めています。
中央から持ち込んだイエーツが左に流し、アウォニーがニアを狙ったのは47分。2分後、縦1本で右サイドを突破したブレナン・ジョンソンは、クロスに打ったシュートをケパにセーブされました。ノッティンガム・フォレストの前線は、奪われた後のプレスの強度を増しています。
55分には、ボックス右に飛び出したイエーツの折り返しをギブス=ホワイトが強打。ボールはバーを叩き、シティ・グラウンドにどよめきが広がります。サイドで負けているチェルシーは、中盤でも奪えず、不利な体勢でカットしても外に出すしかありません。ポッター監督は61分にザカリアを下げ、コヴァチッチを投入しました。
63分のCKをニアのカイ・ハヴェルツが頭で触り、真上に浮いたボールをボリが左のセルジュ・オーリエに送ると、胸トラップからのボレーがケパの足元を抜きました。ついに1-1、同点。カットしたボールを前につなげないチェルシーは、明確な打開策が必要です。ポッター監督が3枚代えを敢行したのは、73分でした。
ジョルジーニョ、スターリング、メイソン・マウントが下がり、ツィエク、コナー・ギャラガー、オーバメヤン。チェルシーの後半最初のシュートは、80分をまわってからでした。右サイドのツィエクのロングクロスが中央に入ったオーバメヤンへ。ヘディングは当たりが薄く、左ポストの外に流れていきました。
攻め疲れた感があるノッティンガム・フォレストは、サイドの主導権を譲らず、奪われた後のプレスは最後まで効果的でした。試合後、イエーツが「勝てなかったのは運が悪かったから」と語ったのに対して、ポッター監督は「われわれのパフォーマンスは、3ポイントにふさわしくなかった。ボールを速くまわせず、動きも足りなかった」と振り返っています。
過去7試合で5ゴールしか決めておらず、1勝3分3敗。プレミアリーグ16節までの勝ち点25は、ジョゼ・モウリーニョが解任された2015-16シーズン以降のワーストです。クラブ別のスタッツランキングを見ると、ポッター監督のチームの弱点が浮き彫りになります。
ポゼッション59.5%、パス成功率85.1%、パス本数8773本は、いずれもリーグ3位。ボールはよくまわっているものの、ロングボール783本は18位、シュート178本は15位で、カウンターから決めていない4チームのうちのひとつです。ひとことでいえば、「パスワークはスムーズながら、劣勢になった際の打開策が少ないチーム」となります。
ライバルを見ると、それぞれ異なる武器を持っています。アーセナルとマン・シティは、オープンプレーから29ゴールで1位。マンチェスター・ユナイテッドはカウンターからの6ゴールがTOPで、トッテナムはセットピースからの10ゴールが1位です。
リヴァプールは、1試合あたりのクロス本数、スルーパス、ロングボールが三冠。ビッグチャンスのミス40回は、マン・シティとニューカッスルの31回を凌ぐぶっちぎりのワーストですが、裏を返せばそれだけ決定機を創れるチームなのです。14位のリーズより少ない20ゴールに留まっているチェルシーは、シュートに持ち込むためのルートを増やす必要があります。
ひとつ、象徴的な数字を紹介しましょう。チェルシーのシュート数最多は、カイ・ハヴェルツとメイソン・マウントの26本ですが、これはギュンドアンやマック・アリスターと同じ数字です。オーバメヤンは、入団以来8試合でたったの7本。彼らのスタッツは、未だ「センターフォワードが不在のチーム」のままです。
ノッティンガム・フォレスト戦の後半は、中盤センターへのパスコースを切られると打開策がなく、シュートレンジでいい形を創れない彼らの弱点が如実に出た45分でした。ポッター監督は、得点力不足の攻撃陣を修正できるのでしょうか。まずはマンチェスター・シティとの連戦に注目しましょう。
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