イングランドのプレミアリーグ(ときどきチャンピオンズリーグ)専門ブログ。マンチェスター・ユナイテッド、アーセナル、リヴァプールetc.

偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

【Arsenal×Bournemouth】ラストプレーでネルソン!30本を放ったアーセナルが0-2から劇的勝利!

キックオフから10秒、右サイドのダンゴ・ワッタラのクロスをガブリエウがクリアミス。ファーから上がってきたビリングが押し込んで、アウェイチームが先制です。プレミアリーグ26節、アーセナルVSボーンマス。いきなりリードされたホームチームは、早期にイーブンに戻すべく猛攻を繰り広げています。

5分に中央から強烈なミドルを打ったのはウーデゴーア。左に弾いたGKネトは、こぼれ球に先着したサカのシュートも体に当てました。右SBに冨安健洋、ジャカのポジションにファビオ・ヴィエイラ、センターにトーマス。エヴァートン戦から3人が代わったチームは、ベタ引きの相手を一方的に押す展開も想定内だったはずです。

サカやマルティネスが時折上げるクロスは、味方に届かず。17分にウーデゴーアが右に浮かしたFKは、折り返した後がつながりません。1分後に右サイドを突破したサカは、ニアに入れたグラウンダーをカットされました。19分にサカのシュートがブロックされ、カウンターが発動。左からドリブルで上がったビリングが中に転がすと、ソランケとダンゴがフリーです。

ダイレクトで叩いたのは、外から上がってきたダンゴ。絶妙なポジション取りでコースを塞いだラムズデールのビッグセーブで、ガナーズは致命的な失点を回避しました。トロサールが足を痛め、スミス・ロウに代わったのは22分。直後にウーデゴーアが直接狙ったFKは、右に切れていきました。

30分に中央に持ち込んだ冨安は打てず、左のジンチェンコに展開。グラウンダーはカットされ、ショートコーナーからのクロスも跳ね返されています。サカ、ウーデゴーア、スミス・ロウと左につながった38分のチャンスは。落としを受けたジンチェンコのシュートがDFにヒット。45分にセネシと競って倒れた冨安は、PKを取ってもらえません。

ウーデゴーアのFKはクロスバーを越え、前半終了間際にマルティネッリがボックス左から打ったシュートは、ニアにアウト。アーセナルは引いた相手からゴールを奪えず、ハーフタイムを迎えました。前半のシュートは14対2、しかしオンターゲットは3対2。プレミアリーグ首位チームは、10分以降に枠に収めたシュートは1本もありません。

アルテタ監督は、後半の頭からベン・ホワイトを投入。アーセナルのラッシュが続き、ウーデゴーアはスタンドのグーナーを煽っています。52分にウーデゴーアが右から放ったミドルは、ネトがキャッチ。2分後、右からカウンターを仕掛けたマルティネッリは、ニアを狙ったフィニッシュを浮かしてしまいました。

57分、初めてのCKをヘッドで決めたのはセメシ。0-2となってからも、アーセナルは攻めあぐんでいます。しかし62分、サカのCKをネトがパンチでしのぐと、スミス・ロウがヘッドで右に送ったボールをトーマスがボレー。5分前のCKでセメシをフリーにしてしまったセントラルMFは、自らのゴールで責任を取りました。

1-2になってすぐに、ボーンマスがカウンター。ロズウェルの浮き球で右に抜けたソランケがゴールライン際から打つと、ラムズデールが足でブロックしました。69分、スミス・ロウが下がってネルソン。入ったばかりの24番が左サイドを突破し、ファーから上がってきたベン・ホワイトに高速クロスを通すと、右足のボレーをネトが弾いたのはゴールラインを越えてからでした。

2-2、同点!73分にボックス右に侵入したサカは、2度めの折り返しをジャック・スティーヴンスに当て、跳ねたボールはニアポストを直撃。78分のファビオ・ヴィエイラのミドルは、明らかにミスキックです。直後、ネルソンのクロスを胸でトラップしたウーデゴーアは、この日8本めとなる左足のボレーをセネシにぶつけました。

84分、ファビオ・ヴィエイラに代わってジャカ。アーセナルの攻撃は、焦りが感じられます。94分のネルソンのシュートはネトがキャッチし、ウーデゴーアの10本めはビリングにヒット。6分の追加タイムが終わり、最後のCKがクリアされます。胸でトラップしたのはネルソン。打たなければタイムアップだったはずです。31本めの左足のシュートは、GKの指先を抜けてネットへ!

ガナーズを救ったのは、今季プレミアリーグで64分しか出番がなかったアタッカ―でした。14節のノッティンガム・フォレスト戦で2ゴール1アシストのネルソンが、1ゴール1アシスト。サカとマルティネッリが抑えられた苦しい試合を勝てたのは、とにかくゴールをめざすという強い気持ちをチームで共有できたからでしょう。

ミドルシュート15本、CK17本が逆転のベースにあるスタッツです。とてつもなく大きな3ポイント。ジョルジーニョ以外の攻めのカードを使い切った指揮官、渾身のボレーで自らのミスを消したトーマス、ひたすらアタックに徹したベン・ホワイト、打てるチャンスで躊躇しなかったキャプテンの思いが結実した勝利でした。

スポルティングCPとのELの後、クレイヴン・コテージでフラムとのロンドンダービー。トロサールとスミス・ロウがしばしお休みとなっても、ネルソンが穴を埋めてくれるのではないでしょうか。試合が終わって1時間経った今も、30本めの弾道とエミレーツの歓喜の声が頭の中でリフレインしています。(リース・ネルソン 写真著作者/joshjdss)


おもしろいと思っていただけた方は、お時間あれば、下のブログランキングバナーをクリックしていただけると大変うれしいです。所要時間は5秒です。何とぞよろしくお願いいたします!


コメントを残す