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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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プレミアリーグにGK争奪戦が勃発?スパーズ、チェルシー、マン・ユナイテッドの決断に注目!

高校の頃、弱小サッカー部のゴールマウスで、キーパーというのは何て因果なポジションなのだろうと嘆いていたことを思い出します。ストライカーは、1試合で3回ミスをしても、4回めに決めればヒーロー。対してGKは、3回ビッグセーブを見せても、4回めでミスして負けたら戦犯です。

いうまでもなく、プレミアリーグの残酷さはニッポンの高校サッカーとは異次元です。2022-23シーズンは、守護神たちの明暗が分かれた1年でした。マン・シティで7年めを迎えるエデルソン、リヴァプールを何度も救ったアリソン、グーナーの絶大な信頼を集めるラムズデールは安泰。一方、リーグワーストとなる失点直結のミス4回のウーゴ・ロリスは、退団をほのめかしています。

「スカイスポーツ」によると、スパーズのファーストチョイスはダヴィド・ラヤ。プレミアリーグ2022-23シーズンのセーブ率NO.1のGKは、既に個人合意に到達したともいわれていますが、ブレントフォードが主張する移籍金4000万ポンド(約70億円)がネックになっているようです。

プレミアリーグ35節のウェストハム戦のファンブルと、FAカップ決勝のセービングを非難されたダヴィド・デ・ヘアは契約延長交渉が難航。「ザ・サン」は、マンチェスター・ユナイテッドがジョーダン・ピックフォード獲得のために3000万ポンド(約52億円)を用意していると報じています。

デ・ヘアが契約締結に漕ぎ着けたとしても、減俸必至。来季の定位置はベンチになるかもしれません。2年前にレギュラーを争ったディーン・ヘンダーソンは評価を下げており、ノッティンガム・フォレストは3000万ポンドでオファーと報じられています。プレミアリーグ3位のクラブがピックフォードかダヴィド・ラヤを確保できれば、ディールはすんなり成立しそうです。

チェルシーのケパ・アリサバラガとエドゥアール・メンディも放出候補です。28歳のスペイン人は、昨季プレミアリーグで6位のセーブ率73.3%を記録。セネガル代表のほうは、2020-21シーズンのチャンピオンズリーグ12試合でクリーンシート9回という驚異的なスタッツを残しています。両者ともに、ビッグセーブを連発してスタンフォード・ブリッジを盛り上げていたのですが…。

共同ディレクターのローレンス・スチュワートとポール・ウィンスタンリーは、2人のターゲットを注視しています。ひとりは、マン・シティとのCKファイナルで2つの決定機をつぶしたアマドゥ・オナナ。5500万ポンド(約96億円)という高額の移籍金を要求しているインテルは、後釜としてエンポリのグリエルモ・ヴィカリオを想定しているようです。

もうひとりは、降格したリーズのゴールマウスに君臨したイラン・メリエ。23歳の若き守護神は、ショットストッパーとして見どころがある選手ですが、昨季プレミアリーグでバズヌの次に低いセーブ率59.5%は懸念材料です。ポチェッティーノ監督のお気に入りといわれるオナナ獲得に失敗したら、今いる2人の復活に賭けてもいいのではないでしょうか。

たったひとつのミスが、勝敗どころか自らの未来を変えてしまう可能性すらあるGKというポジション。マンチェスター・ユナイテッドもさることながら、欧州行きのチケットを逃したロンドン勢の決断が気になります。ラヤとオナナを引き入れるのか、あるいはフォースターとケパにまかせるのか。どうなるか、見てみましょう。


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