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偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

【Chelsea×Bournemouth】2戦連続ノーゴールで14位…攻め続けたチェルシーに足りなかったもの。

プレミアリーグ4節のスタンフォード・ブリッジで、ノッティンガム・フォレストに0-1。ホームで痛い敗戦を喫したチェルシーは、アウェイのボーンマス戦でもゴールを決められず、スコアレスドローとなりました。プレミアリーグ創設後、5節までの1勝2分2敗は、ジョゼ・モウリーニョの下で大混乱に陥った2015-16シーズンの4ポイントに次ぐ厳しい戦績です。

バイタリティ・スタジアムのスターターを紹介しましょう。GKロベルト・サンチェス、DFマロ・グスト、ディサシ、チアゴ・シウヴァ、コルウィル。中盤センターにコナー・ギャラガーとウドジェ、2列めはスターリング、エンソ・フェルナンデス、ムドリク、最前線にニコラス・ジャクソンの4-2-3-1。一見、ツッコミどころ満載の布陣です。

「結果を出していないムドリクを起用したのはなぜか?」「コルウィルを左にまわした理由は?」。ポチェッティーノ監督が選んだ11人を見て、疑問に思うプレミアリーグファンには、シンプルで明快な答えを返すのみです。「選択肢がなかったから」。後半に入り、コール・パルマー、チルウェル、マートセンの3枚を投入した後のベンチを見れば、納得してもらえるでしょう。

ルーカス・バーグストロム、ジョルジェ・ペトロヴィッチ、デヴィッド・ワシントン、アルフィー・ギルクリスト、アレックス・マトス、ロニー・スタッター。ポチェッティーノ監督のなかには、プレミアリーグ出場ゼロの6人の若手を投入するプランはなかったはずです。中盤センターに入ったウゴチュクは、2023年に入ってからのプレミアリーグで37人めとなる先発メンバーです。

ベン・チルウェルが長い時間プレイできれば、3-4-2-1で戦えたのですが、10分程度しか働けない状態だったのでしょう。負傷者リストは、マン・ユナイテッドに負けず劣らず豪華です。アルマンド・ブロヤ、エンクンク、チュクエメカ、ラヴィア、リース・ジェームズ、バディアシル、トレヴォ・チャロバー、フォファナ。カイセドとノニ・マドゥエケもベンチから外れています。

この日のチェルシーについて、ベストメンバーを論じても仕方がありません。とはいえ、両チームの守護神がビッグセーブを連発したゲームで、より多くのチャンスを創ったのはチェルシーです。何とかゴールを決めて勝ち切りたい一戦でした。入団以来、チームにフィットしていなかったムドリクは、次につながるプレイを見せてくれたといえるでしょう。

ニコラス・ジャクソンのヒールパスを受け、一瞬の加速でロイド・ケリーを抜き去った3分の突破は、彼の真骨頂。コナー・ギャラガ―へのクロスが15センチほど下だったら、アシストが付いていたでしょう。33分には、ボックス左脇から右足アウトに引っかけ、中央でフリーのギャラガ―にラストパス。GKの足元を狙った決定的な一撃は、ネトが素晴らしい反応で右手に当てました。

右サイドのスターリングも、惜しいシーンが3つありました。コナー・ギャラガーの縦パスでゴール右に抜けた10分のチャンスは、クロスを入れず自分で打てば何かが起こったかもしれません。クロスバーに当たって真下に落ちた50分のFKは、「あと20センチ…」とつぶやかずにいられません。コール・パルマーに打たせた85分の折り返しも、的確なボールでした。

13分にミドルをポストに当てたニコラス・ジャクソンは、83分にチルウェルの素晴らしいクロスをヘッドでコンロトールできればヒーローでした。あと1歩だった攻撃陣に足りなかったのは、ゴール前での余裕でしょう。片や守備では、GKロベルト・サンチェスがMVP。ワッタラとの1対1を体で止めた18分のビッグセーブもさることながら、80分のショットストップは圧巻でした。

このプレイの凄さは、コナー・ギャラガ―をかわしたソランケの動きをぎりぎりまで見極め、ディサシの股間を狙ってくると読み切ったこと。逆に動きながら残した右足がチームを救いました。4節まで未勝利のチームにドローという結果はいただけないものの、今後に期待をつなぐ収穫もあった一戦でした。

次節はアストン・ヴィラ、カラバオカップ3回戦はブライトン。チェルシーの倍以上のゴールを決めている難敵とのホーム連戦は、できれば後回しにしたいところですが…。ボーンマス戦で見せたボックスのサイドの攻略を徹底し、浮上のきっかけをつかんでいただければと思います。10月になれば、負傷者の大半が復帰する見通し。今こそが踏ん張りどころです。


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