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【Newcastle×Arsenal】3つの微妙なプレイと3つのきわどいジャッジ…VARの最終結論はゴール!

自陣後方にいたシェアから、ロングフィードが出たのは64分。ジョエリントンを追って、ボールの前に出たガブリエウが空振りすると、ボックス右に流れてこぼれ球に先着したジェイコブ・マーフィーのシュートがゴール前を横切りました。

ここからゴールまでのプロセスには、3つの論点があります。ひとつめは、左サイドでウィロックが拾ったとき、ボールはゴールラインを割っていたのか。2つめは、クロスをガブリエウと競ったジョエリントンはファールか。3つめは、ラヤより前に出ていたアンソニー・ゴードンはオフサイドか。VARを経てゴールとなると、セント・ジェームズ・パークは歓喜に包まれました。

ウィロックがファーに浮かしたクロスに頭上を越されたラヤを見て、チェルシー戦のムドリクのゴールを思い出しました。前に出てボールに手を伸ばし、触れなければGKのミスです。ガブリエウの空振り、クロスの直前にウィロックとの距離を詰めなかったベン・ホワイト、ラヤのポジショニングと、3つの微妙なプレイと3つのきわどいジャッジが重なった残念な失点でした。

ニューカッスルのオンターゲットは、このシーンのみ。唯一のゴールは、プレミアリーグでは無敗だったライバルを倒す決勝ゴールでした。

イサクとボトマンを欠いたニューカッスルに対して、ジェズスとウーデゴーアが不在のアーセナル。カラム・ウィルソンとラッセルズが穴を埋められるホームチームに対して、アウェイチームはカイ・ハヴェルツが決定的な仕事をできませんでした。序盤の攻め合いはイーブン。サイドを崩そうとするマグパイズに対して、ガナーズはMFとCBが的確にスペースをカバーしています。

ジョルジーニョがアンカー、デクラン・ライスが左のインサイドという布陣では、冨安健洋は思い切って前に出られます。オープニングシュートは14分、右サイドにまわっていた冨安がサカがカットされたボールを奪い返して右足を振り抜くと、ダン・バーンが足元に入ってCKに逃れました。

19分にドリブルで中央を切り裂いたのはデクラン・ライス。右にいたエンケティアへのパスはタイミングが合わず、シュートには至りません。23分のショートコーナーから、マルティネッリのクロスが中央に入りますが、体が伸び切っていたエンケティアのヘッドはクロスバーの上。27分にジョルジーニョがラインの裏に浮かすと、走り込んだ冨安の頭は届きませんでした。

37分にカイ・ハヴェルツがスライディングでロングスタッフを転がした瞬間、騒然としたマグパイズサポーターは、ブーイングのボリュームを上げています。41分、アルミロンの絶妙なクロスをカラム・ウィルソンが頭でファーに流すと、詰めたアンソニー・ゴードンはタッチミス。追加タイム2分、デクラン・ライスの浮き球を受けてカットインしたマルティネッリの一撃は、ポープの正面です。

0-0で折り返したゲームは、後半もハイテンポです。54分にカウンターを仕掛けたのはアルミロン。ラストパスがアンソニー・ゴードンに出た瞬間、決まるかと思いましたが、ベン・ホワイトのスライディングが間に合いました。62分にボックス左に出たマルティネッリのクロスがクリアされると、デクラン・ライスのヘッドは惜しくも左に外れました。

1-0となった73分、ベン・ホワイトが下がってジンチェンコ。79分にはジョルジーニョとエンケティアに代わって、トロサールとファビオ・ヴィエイラが入っています。交代策の後、左にまわったカイ・ハヴェルツが80分に入れた高速クロスはシェアがクリア。中央のジンチェンコからマルティネッリに展開するシーンを何度見たか…。

リードされてからのガナーズのフィニッシュは、トロサールの2本のみ。ウーデゴーアの不在を強く意識させられる90分でした。カイ・ハヴェルツは、デュエルでの奮闘と守備は評価できるものの、パスの大半は味方の足元で、チャンスメイクはありませんでした。ガナーズは、今季の公式戦で初のノーゴールです。

マンチェスター勢に続き、アーセナル戦もクリーンシートの勝利。ニューカッスルの守備陣は常に冷静で、オンターゲットを1本に抑えました。リヴラメントが右、トリッピアーが左にまわった後半はサカを完封。最終ラインを仕切ったシェア、中盤で体を張ったジョエリントン、速攻の仕掛け人となったブルーノ・ギマランイスは素晴らしいパフォーマンスでした。

連敗となったガナーズは、CLのセヴィージャ戦の後、バーンリー、ブレントフォード。タイトなスケジュールが続きますが、これ以上ポイントを落とすわけにはいきません。カイ・ハヴェルツを信じるのか、ファビオ・ヴィエイラに託すのか、デクラン・ライスを左で起用し続けるのか。中盤の問題を解決できなければ、マルティネッリとサカが決められない試合が増えそうですが…。


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“【Newcastle×Arsenal】3つの微妙なプレイと3つのきわどいジャッジ…VARの最終結論はゴール!” への3件のフィードバック

  1. MA より:

    ギマランイスが素晴らしいパフォーマンスって試合見てました?選手を傷つける暴力ばかりでしたよ。彼は最後までピッチに立てているべきではなかった。

    • makoto より:

      はい。見ました。ラフなプレイが多かったのはおっしゃるとおりです。
      (ジョルジーニョに対するアタックは確信犯で、レフェリーは取らなければと思います)
      彼のパスやロングフィードからチャンス、シュートにつながるシーンが多かったので、
      そう書きました。

      • MA より:

        返信ありがとうございました。
        確かに彼のパスやフィードは良かったと思います。しかし、プレイとは関係ない場面での暴力行為や挑発行為が複数あったのも事実です。
        私はアーセナルファンだからあえて言います。あの日の彼は最低です。

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