2023.11.28 プレミアリーグ観戦記2023-24プレミアリーグ観戦記
【Tottenham×Aston Villa】4バックは全員SB、前線は全員ウインガー…3連敗のスパーズ、次戦どうする?
マンチェスター・ユナイテッドとリヴァプールを撃破し、10節まで8勝2分で首位に立っていたトッテナムが苦しんでいます。ロメロとウドジェのレッドカードで9人になっても、ハイラインを崩さなかったチェルシーとのロンドンダービーは、残り15分からニコラス・ジャクソンに3発喰らって1-4。それでも90分まで同点に追いつくチャンスがあり、負けてなお強しと称えたい一戦でした。
この試合でロメロが3試合出場停止となったのが、その後の敗戦につながったのですが、45分にピッチを去ったジェームズ・マディソンの負傷のほうが痛かったかもしれません。90分まで0-1で勝っていたウルヴス戦は、途中出場のサラビアのゴール&アシストで逆転負け。ホイビュルク、ベン・デイヴィス、エリック・ダイアーは、ラインの裏を狙う選手を捕まえられませんでした。
連敗で4位に転落したスパーズが日曜日に戦ったのは、ウナイ・エメリの下で絶好調のアストン・ヴィラです。ポステコグルー監督はエリック・ダイアーをベンチに置いて、ペドロ・ポロ、エメルソン・ロイヤル、ベン・デイヴィス、ウドジェという全員SBのバック4を選択しました。曰く「守備のバランスを模索した」とのことですが…。
前線を見ると、ソン・フンミン、ブライアン・ヒル、クルゼフスキ、ブレナン・ジョンソンは全員ウインガー。「中央の選手」といえるのは、ロ・チェルソとベンタンクールだけです。どうなることかと思いながら立ち上がりを見ていると、いきなり3分にペドロ・ポロが縦に出したフィードで決定機。エミ・マルティネスと1対1になったのはウドジェです。
右足のシュートは浮いてしまいましたが、ヴィラのハイラインを焦らせる効果はあったのではないかと思います。さらに3分、敵陣でクルゼフスキが奪ったショートカウンター。ソン・フンミンのダイレクトパスでボックス右に走り込んだクルゼフスキは、ジエゴ・カルロスをかわしてGKと向き合うまでは完璧だったのですが、シュートを左のポストに当ててしまいました。
5分に左からFKを蹴ったのはディーニュ。フリーだったパウ・トーレスのヘッドは左のポストすれすれを抜けていきました。7分にクルゼフスキのパスでボックス左に抜けたブライアン・ヒルのシュートをエミ・マルティネスがセーブすると、詰めたペドロ・ポロのヘッドはバーを越えていきました。
縦1本でラインの裏を狙うシーンが続き、何点入るかわからない殴り合いの予感が漂っています。12分に右から抜けたブレナン・ジョンソンが中でフリーのソン・フンミンに送ると、後ろに出たボールをかろうじて右足で引っかけたシュートはバーの上。2分後、ベンタンクールのスルーパスでGKと1対1になったクルゼフスキはオフサイドです。
チャンスを創り続けていたスパーズが先制したのは22分。右からのCKがニアで競り合いとなり、流れてきたボールを左足で捉えたロ・チェルソの強烈なボレーは、コンサに当たってネットを揺らしました。24分にFKをヘッドで決めたオリー・ワトキンスは、VARがオフサイドとジャッジ。ここまでは、直線的なアタックが冴えていたスパーズが勝つと思っていました。
暗雲が垂れ込めたのは31分。マティ・キャッシュに蹴られたベンタンクールがリタイアとなり、ホイビュルクに後を譲ります。44分にホイビュルクのきれいなフィードで左からスプリントしたソン・フンミンは、GKの前に出てコントロールショットを右隅に決めた後にオフサイドと知らされました。
ヴィラの同点ゴールは、追加タイム6分。右サイドから中央に入れたドゥグラス・ルイスのFKも、前線に走って頭で合わせたパウ・トーレスもパーフェクトでした。1-1で後半に入り、52分にマッギン尾サイドチェンジからカットインしたレオン・ベイリーのシュートは、右手を伸ばしたヴィカーリオが触ったボールがポストを叩くも、手元に戻ってきて事なきを得ました。
59分のソン・フンミンのゴールシーンは、縦パスで抜けてラストパスを通したブレナン・ジョンソンがオフサイドです。決勝ゴールは61分、楔のパスをもらったオリー・ワトキンスが右に流すと、ティーレマンスが斜めに出したリターンが秀逸。ベン・デイヴィスとエメルソンに挟まれてトラップしたストライカーの振りが速く、CBもGKも無力でした。
73分に左からカットインしたソン・フンミンが右に流すと、トラップでGKの前に躍り出たブレナン・ジョンソンのラストタッチは、エミ・マルティネスがビッグセーブ。こぼれ球を拾ったクルゼフスキが中央に流し、ホイビュルクが右隅を狙うも、体勢を立て直したGKが素晴らしい反応で外に弾き出しました。
スパーズのラストチャンスは85分。ボックス右でクロスを拾ったクルゼフスキの折り返しにロ・チェルソが触り、ボックスの入り口にいたペドロ・ポロが右足を振り抜きますが、ボールは左のポストを直撃。リバウンドをソン・フンミンがダイレクトで決めたとき、ヴィラの守備陣は既にラインを上げていました。
ハットトリックかと思いきや、3発がすべてオフサイド。チェルシー戦でもVARにゴールを取り消されたソン・フンミンは、ジェームズ・マディソンがいないピッチではノーゴールです。最初の10試合は、1試合平均2.2ゴール、しかし直近3戦は1.0ゴール。打たれたシュートはチェルシー戦とウルヴス戦が17本、ヴィラ戦は15本と攻守ともにスタッツが悪化しています。
とはいえ今は、現有戦力で耐えるしかありません。次節はマン・シティ。イヴ・ビスマとパペ・マタル・サールが戻ってきますが、最終ラインはヴィラ戦のメンバーがベースです。指揮官は自らのスタイルを貫くのか、ハーランドやドクを止める策を講じるのか。今季プレミアリーグでドリブルで抜かれた回数が最も多いペドロ・ポロのエリアの攻防が、ポイントになりそうです。
この試合でロメロが3試合出場停止となったのが、その後の敗戦につながったのですが、45分にピッチを去ったジェームズ・マディソンの負傷のほうが痛かったかもしれません。90分まで0-1で勝っていたウルヴス戦は、途中出場のサラビアのゴール&アシストで逆転負け。ホイビュルク、ベン・デイヴィス、エリック・ダイアーは、ラインの裏を狙う選手を捕まえられませんでした。
連敗で4位に転落したスパーズが日曜日に戦ったのは、ウナイ・エメリの下で絶好調のアストン・ヴィラです。ポステコグルー監督はエリック・ダイアーをベンチに置いて、ペドロ・ポロ、エメルソン・ロイヤル、ベン・デイヴィス、ウドジェという全員SBのバック4を選択しました。曰く「守備のバランスを模索した」とのことですが…。
前線を見ると、ソン・フンミン、ブライアン・ヒル、クルゼフスキ、ブレナン・ジョンソンは全員ウインガー。「中央の選手」といえるのは、ロ・チェルソとベンタンクールだけです。どうなることかと思いながら立ち上がりを見ていると、いきなり3分にペドロ・ポロが縦に出したフィードで決定機。エミ・マルティネスと1対1になったのはウドジェです。
右足のシュートは浮いてしまいましたが、ヴィラのハイラインを焦らせる効果はあったのではないかと思います。さらに3分、敵陣でクルゼフスキが奪ったショートカウンター。ソン・フンミンのダイレクトパスでボックス右に走り込んだクルゼフスキは、ジエゴ・カルロスをかわしてGKと向き合うまでは完璧だったのですが、シュートを左のポストに当ててしまいました。
5分に左からFKを蹴ったのはディーニュ。フリーだったパウ・トーレスのヘッドは左のポストすれすれを抜けていきました。7分にクルゼフスキのパスでボックス左に抜けたブライアン・ヒルのシュートをエミ・マルティネスがセーブすると、詰めたペドロ・ポロのヘッドはバーを越えていきました。
縦1本でラインの裏を狙うシーンが続き、何点入るかわからない殴り合いの予感が漂っています。12分に右から抜けたブレナン・ジョンソンが中でフリーのソン・フンミンに送ると、後ろに出たボールをかろうじて右足で引っかけたシュートはバーの上。2分後、ベンタンクールのスルーパスでGKと1対1になったクルゼフスキはオフサイドです。
チャンスを創り続けていたスパーズが先制したのは22分。右からのCKがニアで競り合いとなり、流れてきたボールを左足で捉えたロ・チェルソの強烈なボレーは、コンサに当たってネットを揺らしました。24分にFKをヘッドで決めたオリー・ワトキンスは、VARがオフサイドとジャッジ。ここまでは、直線的なアタックが冴えていたスパーズが勝つと思っていました。
暗雲が垂れ込めたのは31分。マティ・キャッシュに蹴られたベンタンクールがリタイアとなり、ホイビュルクに後を譲ります。44分にホイビュルクのきれいなフィードで左からスプリントしたソン・フンミンは、GKの前に出てコントロールショットを右隅に決めた後にオフサイドと知らされました。
ヴィラの同点ゴールは、追加タイム6分。右サイドから中央に入れたドゥグラス・ルイスのFKも、前線に走って頭で合わせたパウ・トーレスもパーフェクトでした。1-1で後半に入り、52分にマッギン尾サイドチェンジからカットインしたレオン・ベイリーのシュートは、右手を伸ばしたヴィカーリオが触ったボールがポストを叩くも、手元に戻ってきて事なきを得ました。
59分のソン・フンミンのゴールシーンは、縦パスで抜けてラストパスを通したブレナン・ジョンソンがオフサイドです。決勝ゴールは61分、楔のパスをもらったオリー・ワトキンスが右に流すと、ティーレマンスが斜めに出したリターンが秀逸。ベン・デイヴィスとエメルソンに挟まれてトラップしたストライカーの振りが速く、CBもGKも無力でした。
73分に左からカットインしたソン・フンミンが右に流すと、トラップでGKの前に躍り出たブレナン・ジョンソンのラストタッチは、エミ・マルティネスがビッグセーブ。こぼれ球を拾ったクルゼフスキが中央に流し、ホイビュルクが右隅を狙うも、体勢を立て直したGKが素晴らしい反応で外に弾き出しました。
スパーズのラストチャンスは85分。ボックス右でクロスを拾ったクルゼフスキの折り返しにロ・チェルソが触り、ボックスの入り口にいたペドロ・ポロが右足を振り抜きますが、ボールは左のポストを直撃。リバウンドをソン・フンミンがダイレクトで決めたとき、ヴィラの守備陣は既にラインを上げていました。
ハットトリックかと思いきや、3発がすべてオフサイド。チェルシー戦でもVARにゴールを取り消されたソン・フンミンは、ジェームズ・マディソンがいないピッチではノーゴールです。最初の10試合は、1試合平均2.2ゴール、しかし直近3戦は1.0ゴール。打たれたシュートはチェルシー戦とウルヴス戦が17本、ヴィラ戦は15本と攻守ともにスタッツが悪化しています。
とはいえ今は、現有戦力で耐えるしかありません。次節はマン・シティ。イヴ・ビスマとパペ・マタル・サールが戻ってきますが、最終ラインはヴィラ戦のメンバーがベースです。指揮官は自らのスタイルを貫くのか、ハーランドやドクを止める策を講じるのか。今季プレミアリーグでドリブルで抜かれた回数が最も多いペドロ・ポロのエリアの攻防が、ポイントになりそうです。
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