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プレミアリーグのCEOがFFP違反を問われたマンチェスター・シティの公聴会の日程決定を明言!

プレミアリーグのリチャード・マスターズCEOが、マンチェスター・シティの115件の財務規則違反容疑に対する公聴会の日程が決まったと明言しました。火曜日に開催された文化・メディア・スポーツ特別委員会で、グレートブリテン議会議員のキャロライン・ダインネージ委員長から追及されたSEOは、「具体的な日付はいえない」と付け加えています。

ダインネージ委員長が問題視したのは、エヴァートンとマン・シティの処遇の違いです。マージーサイドのクラブは、5ヵ月の間に2度もPSR違反を問われており、そのひとつは10ポイント剥奪という処分に至っています。対してマンチェスターは、2009年の違反が未確定。容疑者のまま、プレミアリーグを7度も制覇している状況はアンフェアなのではないかと指摘しています。

ドイツメディア「デア・シュピーゲル」が、FFP違反の隠蔽を図る内部メールの存在を報じたのは2018年12月。4ヵ月後の2019年3月に調査を開始したUEFAは、翌年の2月にFFP違反があったとして、2シーズンの欧州の大会への出場禁止という処分を発表しました。これを不服としたマン・シティはCASに提訴し、7月に処分取り消しという裁定が下されました。

これで一件落着かと思いきや、調査に乗り出していたプレミアリーグが2023年2月に115件の違反を告発。これらが事実なら、シェイク・マンスールと経営ボードは確信犯です。「2009-10シーズンから2017-18シーズンまで、8年に渡って正確かつ最新の財務情報を提供していなかった」というカテゴリーだけで、54件の違反があったとされています。

その他の項目を見ると、「2009-10シーズンから2017-18シーズンまで、選手と監督の報酬に関する正確な財務報告書の提供を怠った」が14件。ロベルト・マンチーニ監督は、2つの契約書にサインしたと伝えられています。さらに「UEFAのクラブライセンスとFFPのルール違反」が5件、「2015-16シーズンからの3年におけるPSR違反」が7件となっています。

特筆すべきは、一連の違反が現在進行形であること。「2018年から今に至るまで、プレミアリーグの調査に協力しなかった」に35件がカウントされています。ファルハド・モシリの失政によってラインを踏み越えたエヴァートンが10ポイント剥奪なら、大半が悪質な虚偽や隠蔽のマン・シティは…。どんな裁定が下っても、「処分は軽すぎる」という非難の声が挙がりそうです。

今回、日程が決まった公聴会を経て、審議が始まるのは2024年の秋。最終的な処分は、2025年の夏までに下される見通しです。115件のうち、何件が事実認定されるのか。報じられている最終ジャッジのタイミングは、ペップ・グアルディオラの契約満了と同時です。マン・シティがめざすハッピーエンドは、「証拠不十分でお咎めなし。指揮官は契約延長」ですが…!

省庁と議会が注視するこの件が、不可解な結論で終わる可能性は限りなくゼロに近い状況です。今、いえるのは、「決着するまでは無罪」という原則論のみ。エヴァートンが先に裁かれた今、彼らの未来は厳しいといわざるを得ません。


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