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偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

【Luton×MAN.UTD】ホイルンド2発、しかし…決定機を逃し続けたマン・ユナイテッドは何とか4連勝!

11月のオールド・トラフォードでは、リンデロフのゴールで1-0の辛勝。しかし、17位ルートンに対する苦戦は嘆かなくてもいいでしょう。前半戦の彼らはビッグ6に1分6敗ですが、快勝したのは2節という早いタイミングで0-3のチェルシーだけで、他はすべて1点差以内の接戦です。

トッテナムは、ファン・デ・フェンの1発のみで逃げ切り。リヴァプールは95分のルイス・ディアスのゴールで何とか1-1のドローに持ち込み、アーセナルは97分にデクラン・ライスが決めて3-4というきわどい勝利です。マン・シティは1-2の逆転勝ち。チェルシーの2戦めは、3点リードから猛攻を受け、あわやドローの3-2というエキサイティングな展開でした。

トッテナムがウルヴスに敗れたため、勝てば4位アストン・ヴィラに5ポイント差に迫るマンチェスター・ユナイテッドは、敵地ケニルワース・ロードで先制されるとやっかいです。2024年になってから、公式戦5勝1分と好調のテン・ハフ監督は、1-2で勝ったアストン・ヴィラ戦と同じ顔ぶれをピッチに送り出しています。

GKオナナ、DFダロト、マグワイア、ヴァラン、ルーク・ショー。中盤センターはメイヌーとカゼミーロ、2列めはラシュフォード、ブルーノ・フェルナンデス、ガルナチョ、最前線はプレミアリーグで5戦連発のホイルンドです。開始30秒、クリアボールに先着したベルがGKに戻そうとしてキックミス。奪ったホイルンドがGKカミンスキをかわし、無人のゴールに流し込みました。

あっさりリードしたマンチェスター・ユナイテッドは猛攻スタート。4分のCKからの二次攻撃で、右サイドでキープしたガルナチョが中央に転がすと、ラシュフォードの強烈な一撃がDFに当たってゴールへ。カミンスキが右腕を上げ、何とかセーブしました。さらに7分、CKのクリアを叩いたガルナチョの右足ボレーがホイルンドの胸に当たり、ボールは左隅に吸い込まれました。

10分にドリブルで中央を切り裂いたラシュフォードのシュートは、惜しくも右にアウト。メイヌーが右から仕掛けた13分のチャンスは、ニアでもらったガルナチョのミドルがカミンスキの正面です。1分後、ドリブルで上がったタヒス・チョンが左に流し、ダウティーの折り返しからシュートを放つと、マグワイアに当たって浮いたボールをカールトン・モリスが頭で押し込みました

開始15分で1-2、シュート数は1対7。間延びした陣形で展開された20分の速攻の応酬は、既に終盤なのかと錯覚させられます。あらためて、リヴァプール、マン・シティ、アーセナルが苦戦した理由がわかった気がします。あまりにもスモールなケニルワース・ロードは、ビッグ6のスタジアムとは全く違う異空間です。

いつの間にかポゼッションはルートン。マン・ユナイテッドのアタックは、カウンター一辺倒になっています。ブルーノ・フェルナンデスのパスワークが冴えないのは、スタジアムの魔力か。マグワイアが信じられないミスを犯したのは30分。自陣でのFKをロス・バークリーにプレゼントしてしまい、フリーのウッドロウのシュートはヴァランがかろうじてブロックしています。

自陣中央でガルナチョが奪われたのは36分。カールトン・モリスのミドルは惜しくも右に外れました。42分のカールトン・モリスのドリブル突破は、強引に止めたマグワイアにイエロー。途中から見た人は、ルートンが勝っているゲームだと思うでしょう。タヒス・チョン、カールトン・モリスとつながった追加タイム1分の速攻は、ダウティーのシュートが左に逸れていきました。

足を痛めていたルーク・ショーはハーフタイムまでもたず、リンデロフがピッチへ。1-2のままで終わった前半は、シュート数11対8と逆転しています。テン・ハフ監督は、後半頭からマクトミネイとジョニー・エヴァンスを投入。下がったのはイエローをもらっていたカゼミーロとマグワイアです。

前線に出ていたダロトが逆サイドにスプリントしたのは49分。ボールを持っていたオナナがすぐに気づき、高速のパントを通してGKと1対1になりますが、迷いがあったドリブルをカミンスキにキャッチされてしまいました。5分を過ぎると、前半と同様にルートンのペース。マン・ユナイテッドの最終ラインはゴール前に引かされています。

久々のカウンターは57分。右からカットインしたラシュフォードがボックス手前で左足を振り抜くと、左に反応したカミンスキのビッグセーブに阻まれました。59分のロス・バークリーのミドルはクロスバー越え。ホイルンド・ガルナチョ、ブルーノとダイレクトでつながった60分のカウンターは、GKをかわしたブルーノのフィニッシュをサンビ・ロコンガがブロックしました。

62分のCKは、ファーで待っていたガルナチョの足元へ。フリーで打った右足のシュートはGKの正面です。67分、ラシュフォードが自陣から出した長いスルーパスで、ガルナチョが独走。GKを抜いて体勢を立て直した後、中に持ち直して打ったシュートは、ベルが足に当ててチームを救いました。70分のブルーノのFKは、カミンスキが冷静にパンチでクリアしています。

76分の左からのFKをダウティーが中央に浮かし、逆サイドに流れたボールをオグベネが折り返すと、足元に収めたオショはフリー。決まりかと思われた右足のシュートは、ブルーノが足に当ててオナナが回収しました。ラシュフォードの縦パスで、ガルナチョがボックス右に入ったのは78分。ラストパスを受けてGKと向き合ったホイルンドは、正面に打ってしまいました。

85分、リンデロフをかわして放ったオグベネのミドルは、左にアウト。テン・ハフ監督はホイルンドを下げ、アムラバト投入で逃げ切りをめざします。88分、カミンスキのキックをカットして右から狙ったブルーノの鋭いシュートは、ファーポストぎりぎりを抜けていきました。93分のCKで、角度のないところから打ったブルーノは、キープするべきでしょう。

94分のCKで競り勝ったロス・バークリーのヘッドは、クロスバーにヒット。クラークの最後のアタックは、高速クロスをジョニー・エヴァンスがクリアしました。この2つは、ブルーノがキープしていたら喰らわなくてもよかったアタックです。ルートンの疲労にも助けられ、何とか勝ちましたが、終盤の失点で8ポイントを失ったCLの反省が活かされていない終わり方でした。

やはり侮れないケニルワース・ロード。シュート数22対21で、中盤を省略する速攻の応酬となった一戦は、最初の15分のゴールで決着する僅差の勝負でした。「BBC」のフィル・マクナルティ記者の見出しは「早い時間に刻んだホイルンドのダブルでマン・ユナイテッドがルートンに勝利」でしたが、MVPはプレミアリーグ6戦連発のFWではなく、ホームチームの守護神でしょう。

ダロトとホイルンドは1対1を止められ、ラシュフォードはビッグセーブに阻まれ、ブルーノとガルナチョはGKをかわして打ったシュートをDFにブロックされました。ひとつ決まっていれば楽勝だった…いや、チェルシーが3-0から追い詰められたように、われわれもスタジアムが醸し出す独特の雰囲気に気圧されたのではないかと思われます。アデバヨがいなくて助かりました。

ドタバタな勝利ではありましたが、前線の動きは悪くなく、ドリブル成功6回&チャンスメイク2回のメイヌーは着実に経験値を積み上げています。プレミアリーグ4連勝で、TOP4が視界に入ってきましたが、今の守備力では強気にはなれません。中盤と後方の負傷者が復帰するまでは、期待しすぎず静かに応援しましょう。次はフラム。アウェイでは大苦戦でしたね…!


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