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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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【MAN.UTD×Fulham】不可解な交代策、遅すぎた猛攻スタート。マン・ユナイテッド、痛恨の敗戦!

直近のプレミアリーグで6戦7発のホイルンドが負傷離脱。オールド・トラフォードのフラム戦は、ラシュフォードの爆発に期待するしかありません。アントニーを差し置いてキックオフのピッチに立った19歳のフォーソンは、持てる力を発揮できるでしょうか。左サイドにいるガルナチョを見るのは久しぶりです。

GKオナナ、DFダロト、マグワイア、ヴァラン、リンデロフ。中盤センターはメイヌーとカゼミーロ、2列めはフォーソン、ブルーノ・フェルナンデス、ガルナチョ、最前線にラシュフォード。プレミアリーグ4連勝のホームチームは、立ち上がりからダロトのサイドを攻められています。4分に左から放ったアンドレアス・ペレイラのミドルは、オナナの正面です。

10分を過ぎても、ファイナルサードに持ち込めないマンチェスター・ユナイテッド。14分のフラムの速攻はポストプレーで、ムニスの落としを受けたイオビが左に外しました。アンドレアス・ペレイラ、ハリー・ウィルソン、イオビとつながり、2対2になった18分のチャンスは、ボックス手前でフリーになったイオビが、またも左ポストの脇に逸らしてしまいました。

21分のCKは、ニアで合わせたムニスのヘッドをオナナが右に飛んで触るビッグセーブ。詰めたルキッチは、枠に押し込めません。マン・ユナイテッドの最初のチャンスは、26分のFKでした。中央に上がったボールのこぼれ球をラシュフォードが競って、マグワイアが左に流すと、ガルナチョのコントロールショットはゴール前に戻ったアントニー・ロビンソンがクリアしました。

31分、ダロトが右から放った鋭いミドルは、ファーポストにヒット。直後、オナナのキックをブルーノが左に送ると、カットインしたガルナチョは打てず、後ろのメイヌーのシュートは明らかにミスキックです。アンドレアス・ペレイラがドリブルで上がり、左のイオビのグラウンダーがファーに通ったのは33分。リンデロフをかわしたムニスの一撃は、右のポストに阻まれました。

39分、カゼミーロがヒールキックをルキッチに奪われ、カウンターが発動。アンドレアス・ペレイラの決定的なコントロールショットは、左に来ると読んでいたオナナが素晴らしいセービングでCKに逃れました。41分、マグワイアのパスを受けたガルナチョが中に持ち込み、右隅を狙うとレノがセーブ。前半終了間際の左からのFKは、マグワイアに合いません。

前半は0-0、シュート数は8対8、オンターゲットは2対3。フォーソンはゲームに入れず、ラシュフォードはメイヌーのスルーパスでゴール前に出たシーンが唯一のハイライトでした。後半開始から2分、ハリソン・リード、ハリー・ウィルソンとつながり、スルーパスでボックス右に抜けたカスターニュは、クロスのコースを見出せずにカットされてしまいました。

ハリソン・リードとの競り合いで、頭を強打したカゼミーロがリタイアしたのは52分。テン・ハフ監督はフォーソンも下げ、マクトミネイとエリクセンを投入しています。ダロトがムニスに奪われて始まったショートカウンターは5対3。イオビが左に流し、アントニー・ロビンソンが中央に転がすと、アンドレアス・ペレイラは間に合わず、チャンスは潰えました。

フラムが先制したのは65分。右からのCKに先着したバッシーは、ボレーをカスターニュにぶつけた後、こぼれ球に反応して右足で蹴り込みました。ラシュフォードとマクトミネイが全く機能していないチームに、打開策はあるのか。マン・ユナイテッドは後半のシュートがゼロのまま、残り20分を切っています。

71分、ブルーノ・フェルナンデスが左から狙ったコントロールショットは、レノが落ち着いてキャッチ。オナナのフィードから左サイドのガルナチョにボールが出た73分のアタックは、ボックス左に入った10番のシュートをレノがセーブしています。79分のカウンターで、ケアニーのパスを受けたハリー・ウィルソンは、中央からのミドルを左に外しました。

80分にエリクセンのCKをヘッドで叩いたマグワイアは、枠を越えていったボールを見て頭を抱えています。テン・ハフ監督はメイヌーを下げ、前線にアマド・ディアロ。マン・ユナイテッドの猛攻が実ったのは、89分でした。マグワイアがボックス右で粘ってクロスを上げると、逆サイドでキープしたブルーノがカットインからシュートを放ちました。

レノが左に弾いてしまい、詰めたマグワイアが無人のゴールにプッシュ。カゼミーロとハリソン・リードの治療に要した時間が加味され、追加タイムは9分です。ブルーノの強烈なミドルをレノが弾いたのは94分。勝ちにいったホームチームは、奪われた後の守り方を間違えました。左サイドにいたエリクセンとマグワイアが、アダマ・トラオレに1発で当たってしまいました

2人を次々と抜き去り、中央に持ち込んだアダマ・トレオレが左のイオビにラストパス。アマド・ディアロとダロトを切り返しでまとめてかわしたMFが左隅を狙うと、オナナは1歩も動けませんでした。テン・ハフ監督は、傷んだリンデロフに代えてアントニー。タイムアップの笛が鳴ったのは、アントニーの最初のタッチの直後でした。

マンチェスター・ユナイテッドが逆転できていれば、アンカーのポジションで鋭いフィードを繰り出していたエリクセンと、前線で体を張ってゴールを決めたマグワイアはMVP候補だったはずです。2人のベテランが、前がかりになった際に絶対にやってはいけない軽いタックルで致命的な形を作られたのが、チームの余裕のなさを物語っています。

あらためて振り返ると、敗因はテン・ハフ采配でしょう。フォーソンを下げてから、アマド・ディアロを入れるまでの27分間、ダロトしかいない右サイドが死んでいました。全体のバランスを崩す策を講じた指揮官は、マクトミネイに何をさせたかったのか。もっと早く、ブルーノとエリクセンが攻撃を活性化する形に持ち込めていれば、敗戦を回避できたのではないかと思います。

そもそも前線の駒不足は、指揮官とSDの共同作業によってもたらされたものです。アントニーは空回り、サンチョと揉め、ラシュフォードは調子が上がらず。夏に手離したエランガは、ノッティンガム・フォレストでプレミアリーグ25試合5ゴール7アシストという数字を残しており、グラナダに貸し出したペリストリはバルセロナ戦で1ゴール1アシストと結果を出しています。

アストン・ヴィラに8ポイント差に引き離れる痛恨の敗戦。年明けからハーランド、サラー、ジェズスを欠いて戦っていた3強は、手持ちのアタッカ―をうまく活用してポイントを積み上げています。負傷者続出は、言い訳にはならないでしょう。70分から13本も打てるなら、なぜもっと早く…。ホイルンドの不在を理由にしたくない悔しい負け方でした。


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