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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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【Livepool×Crystal Palace】サラーは最後の試合を終えたのか?ロバートソンは最後のゴールか?

その光景は、今まで見たことがありませんでした。リヴァプールが2-0でリードしていた56分、最後方に引いたマック・アリスターがヴィルツに縦パスを入れると、好調のプレーメイカーはすかさずサラーにスルーパスを通しました。トラップミスしたサラーが右足を折り曲げるようにして転倒したとき、嫌な予感が全身を駆け巡りました。

2分後にショボスライのパスが右サイドに入り、カットインしたサラーはワンツーで中に入ろうとして、ウォートンと絡んで倒れました。直後にカーティス・ジョーンズと激突したウォートンは大丈夫でしたが、左足の太腿を押さえたサラーはピッチに寝転がってしまいました。笑って立ち上がったものの、プレー続行は不可能のようです。

2017年にリヴァプールに移籍して以来、9シーズンでプレミアリーグ313試合191ゴール92アシスト。2024-25シーズンまでで、サラーが2試合以上連続で欠場したのは、大腿二頭筋を痛めた2024年1月だけです。プレミアリーグで自らNGを出し、ピッチを離れる姿を見たことはありません。いや、実際にはあったのかもしれませんが、何かを諦めたような笑顔は初めてです。

ゆっくり歩きながらスタンドに拍手を送っていたのは、これが最後のアンフィールドになるかもしれないと思ったからでしょうか。フリンポンがピッチに入り、何事もなかったようにプレイが再開するのは、フットボールの日常です。エースが去ったリヴァプールは、クリスタル・パレスに3-1で快勝し、アストン・ヴィラをかわして4位に浮上しました。

34節のアンフィールドは、アレクサンデル・イサクとフロリアン・ヴィルツが揃ってゴールを決めた初めての試合でした。プレミアリーグで12試合2ゴール1アシストと、苦しいシーズンだったストライカーが先制したのは35分。マック・アリスターの強烈なミドルを左足に当て、浮いたボールを叩きつけると、ボールは大きくバウンドして右隅に決まりました。

ヴィルツのゴールは96分。ジョー・ゴメスのロングスローがマック・アリスターの足元に届くと、ウォートンに羽交い絞めにされた10番は右足の裏で後ろに落とし、出てくると読んだ7番が豪快なボレーをファーポストの内側に当てました。プレミアリーグ30試合5ゴール4アシストはもの足りない数字ですが、スロット戦術によりフィットする来季は本領を発揮してくれるでしょう。

1億ポンド超えのニューフェイスたちが結果を出した一戦は、アンディ・ロバートソンが最後のゴールを決めた試合として記憶されるかもしれません。40分のゴールシーンを振り返るなら、鎌田大地のクロスを頭で叩きつけたジャン=フィリップ・マテタのヘッドを、素晴らしいセービングでストップしたフレディ・ウッドマンを称えなければなりません。

こぼれ球を拾ったコナテが左のヴィルツにつなぐと、センターサークルにいたカーティス・ジョーンズにパスが通ってカウンターが発動。MFを追い越して左に流れたロバートソンはボックスに持ち込み、タイリック・ミッチェルが足を出す前に右のサイドネットに流し込みました。サラーと同じ夏にハル・シティから加わった最強のレフトバックの移籍金は、800万ポンドでした。

プレミアリーグで11シーズンを過ごし、330試合12ゴール60アシスト。あと5つ足せば、アレクサンダー=アーノルドのDFとしての最多アシスト記録を更新します。ユルゲン・クロップのフットボールに思い入れ、黄金時代を築いたレジェンドたちを愛してきたファンとしては、サラーとロバートソンの最後のシーンを見届けたような気分に浸るセンチメンタルな一戦でした。

この試合を冷静に振り返ると、完勝とはいえ危険なシーンがいくつかあり、リヴァプールは過渡期であると印象づけられた97分でもあります。20分にイスマイラ・サールのグラウンダーを右足で合わせたブレナン・ジョンソンは、フリーでした。2-0の前半は、ウッドマンの超絶セーブがなければ1-1でした。殊勲の第3GKは、71分の1対1も見事な飛び出しでブロックしています。

ジェレミー・ピノのスルーパスでイスマイラ・サールがラインの裏に出ると、間合いを詰めたウッドマンが左足でストップし、右足を痛めてピッチに倒れ込みました。レフェリーは試合を止めず、ムニョスのループシュートが認められて2-1。コナテ、ファン・ダイク、マック・アリスターが中断を求めていたなかでのゴールは、物議を醸したようですが、ルール上は問題なしです。

84分には、ウォートンの縦のスルーパスでストランド・ラーセンが抜け出し、GKの脇を抜いたフィニッシュが左右のポストにヒットしました。決まっていてもおそらくオフサイドですが、最終ラインに昨シーズンの安定感がないことを露呈したシーンでした。1年後は、ファン・ダイクとアリソンがサラーとロバートソンの後に続き、世代交代が完了するのかもしれません。

2025-26シーズンの最後のアンフィールドは、5月24日のブレントフォード戦です。6位のブライトンと8ポイント差のリヴァプールは、前節までに来季のチャンピオンズリーグの出場権を獲得しているでしょう。苦しかったシーズンの最後のステージが、レジェンドたちに感謝の意を伝える晴れやかな場になればと願っています。負傷に強いレフティが間に合うよう、祈ります。


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“【Livepool×Crystal Palace】サラーは最後の試合を終えたのか?ロバートソンは最後のゴールか?” への1件のフィードバック

  1. アイク より:

    更新ありがとうございます。本当に感傷的なゲームでした。カウンターを完成させたロバートソンの笑顔に、祝福の気持ちと、行かないでくれという寂しさが同時に強くこみ上げました。

    引退するまでアンフィールドで、とファンが願ったレジェンド達が次々と去っていくのはなぜなのか。黄金期の後の宿命かもしれませんが、毎年同じことを考えます。

    予算規模が不十分で報酬に競争力が無いのか。
    クラブのブランド力が足りないのか。
    夢を叶えた後のスター選手に新しい夢やチャレンジを与えられていないのか。

    リーグとチーム内の競争が激しすぎて身体のピークをすぎると出場機会を維持できなくなる
    、試合数が多すぎてフォームを維持するのが辛い、といった辺りもあわせ技で効いてそうです。
    せめて、選手寿命の比較的長いGKとCBには残って欲しいと祈ってます…

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