2026.08.30 プレミアリーグ観戦記2026-27プレミアリーグ観戦記
【Liverpool×Nottingham Forest】絶品ヴィルツ、しかし2-2…リヴァプールの課題と収穫。
終了間際のヴィクトル・ムニョスの突破でPKを得て、ショボスライが決めたぎりぎりの1ポイント。中盤と最終ラインの距離感や、フラーフェンベルフが攻め上がった際のカウンターへの対応など、課題が明確になった一戦でした。新生リヴァプールの2戦めは、必勝のアンフィールド。ノッティンガム・フォレストの開幕戦は、本拠地シティ・グラウンドでリーズに0-1の敗戦です。
イラオラ監督がフラーフェンベルフをベンチスタートとしたのは、攻守のバランスを気にしたからでしょう。GKアリソン、DFフリンポン、ジャケ、ファン・ダイク、ケルケズ。2センターにマック・アリスターとショボスライ、2列めにヴィクトル・ムニョス、ヴィルツ、ガクポ、最前線はイサク。マック・アリスターのパフォーマンスが、勝敗を左右するキーになりそうです。
開始3分、ヴィルツの素晴らしい縦パスで、フリンポンが右サイドをスプリント。ファーに浮かしたクロスは、ヴィクトル・ムニョスの頭上を越えていきました。GKセルスのフィードから、イゴール・ジェズスがラインの裏に出たのは5分。ジェームズ・マカティとのワンツーで突破を図ったエンドイェは、スリップしてしまいました。
7分にマック・アリスターが通した中央へのラストパスは、右から流れてきたガクポにぴったりでしたが、振り向きざまに打とうとした18番は、ネコ・ウィリアムズのスライディングにカットされました。10分に敵陣で奪ったマック・アリスターが縦に出したボールはヴィルツに合わなかったものの、イラオラ監督にとっては納得のプレイだったはずです。
11分の右からのクロスはオラ・アイナ。ファーのエンドィェが頭で折り返し、詰めたイゴール・ジェズスがプッシュすると、ジャケが足を伸ばしてCKに逃れました。フォレストが決定機をつかんだのは19分、右サイドのオラ・アイナがジェームズ・マカティに預け、柔らかいクロスがファーへ。フリンポンに競り勝ったエンドイェのヘッドは、ファーポストの外を抜けていきました。
24分には、ボックスの外でバックパスを受けたセルスがダイレクトで前線へフィード。ラインと入れ替わったイゴール・ジェズスがギブス=ホワイトに落とし、左で空いていたエンドイェにラストパスが通りました。右隅を狙ったシュートにアリソンは触れず、ボールはサイドネットに収まりました。ここまでのレッズのシュートは、ヴィクトル・ムニョスのミドルだけです。
32分に右からカットインしたフリンポンは、パスをカットされた後も前線に残って奪い返し、右に流れたヴィルツの足元に転がしました。振り向きざまに左に蹴った7番のフィニッシュは、美しいゴールだったのですが、直前にフリンポンが戻りオフサイドになっていたようです。39分、ガクポのクロスを叩いたヴィルツのヘッドは、セルスのビッグセーブでCKとなっています。
45分のアタックの起点は、やはりヴィルツでした。縦のボールをもらったガクポがゴールライン際に持ち込んでグラウンダー。ショボスライはスルー、イサクは触っただけで、ボールはヴィクトル・ムニョスの足元に転がりました。右隅を狙ったダイレクトショットは、クロスバーの上。前半のリヴァプールはシュート数4対8、オンターゲット1対2と劣勢でした。
問題はケルケズが下がりがちな左サイドで、ヴィクトル・ムニョスが孤立しています。ジャケのパスから、ヴィルツが縦に出したのは60分。体を入れ替えてネコ・ウィリアムズを無力にしたガクポは、ワンタッチでムリーリョをかわし、ファーに絶妙なグラウンダーを通しました。悠々と押し込んだイサクは、今季プレミアリーグで初ゴール。フォレスト戦は7戦7発です。
66分にエンドイェと代わったリアム・デラップは、チェルシー時代のモヤモヤ感を払拭できるか。68分、左サイドに出たボールをジャケと競ったデラップは、クリアされたボールをすぐに拾ってスローイン。CBが外に出ていたためボックス左が空いており、出てくると読んだネコ・ウィリアムズがアリソンと1対1になりました。ループシュートは右にアウト、しかしWBは転倒…!
レフェリーのサミュエル・バレットのジャッジは、GKのファールです。ギブス=ホワイトが左に突き刺し、アウェイチームが再びリードしました。ピッチサイドでずっと待たされていたフラーフェンベルフ、ツィミカス、エングモアがようやく入り、ガクポ、ケルケズ、フリンポンがベンチへ。レッズの右SBは守備が課題で、左SBは連携を向上させなければなりません。
77分にはジャケとマック・アリスターがアウト。ロベルト・アラウホとニョニは、前線への供給力を求められています。指揮官がカードを切った直後のショボスライのアーリークロスは、ニアのイサクの足元に落ちる完璧なボールでしたが、復活を期す9番はミスタッチでチャンスを逃しました。運動量が豊富なショボスライを、右サイドにスイッチした狙いがわかるシーンでした。
アラウホのパスを受けたヴィルツが、ボックス右に走り込んだムニョスに素晴らしいパスを通したのは82分。オサスナから来たウインガーが反転して右足を振り抜くと、ムリーリョのつま先に当たったボールがバーを叩いてゴールに飛び込みました。何としても勝ちたかったレッズは、86分のショボスライのFKが右に外れた後、シュートを打てずにタイムアップを迎えています。
最終ラインを襲うロングフィードをうまく処理できず、2失点を喫したリヴァプールは、中盤と4バックの距離感を修正しつつ、ラインコントロールを徹底する必要があります。最初の失点ではMFが適切なポジションを取っておらず、ギブス=ホワイトとエンドイェをケアする選手がいませんでした。PKを取られたシーンは、フリンポンとジャケの連携ミスでしょう。
攻撃においては、アルネ・スロットが悩まされたローブロックへの対応が重要なテーマとなっています。ボーンマスでは、ゴール前にDFを密集させる側だったイラオラ監督は、自らの戦術のチューニングを求められています。シュートを打てるシーンを創れなかった前半も、オフ・ザ・ボールの動きがよかったガクポをマン・シティに売るのは暴挙といわざるを得ません。
課題山積ではあるものの、やるべきことは見えているともいえるでしょう。この試合における最大の収穫は、両チームを通じて走行距離がNo.1だったヴィルツのパスワークと、周囲との連携を強化すれば大暴れしそうなヴィクトル・ムニョスでした。バルコラが加われば、攻撃のバリエーションが増えるのではないでしょうか。スロースタートながら、楽しみなチームでもあります。
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