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偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

サウジアラビアの投資グループによるニューカッスル買収がついに承認!?…「ザ・サン」ですが。

「ザ・サン」のやらかしか、フライングか、あるいは殊勲のスクープか。事実なら、プレミアリーグ全体を揺るがす衝撃的なニュースです。「Newcastle takeover to get green light with Premier League chiefs set to approve £300million Saudi buyout(ニューカッスルは、サウジによる3億ポンドの買収について、プレミアリーグのチーフから青信号を奪取した)」。コロナウイルス・クライシスがイギリス全土を包むなか、プレミアリーグの再開プロジェクトが最優先とされたために、ニューカッスル買収についての審査が遅延していたのは事実です。「プレミアリーグのオーナーたちと関係者は、このたびの買収に障壁を見出すことができなかった」。悪名高きタブロイド紙は、アマンダ・スタベリーさんとサウジアラビア公的投資基金(PIF)の資本注入は認められたと報じています。

2008年にも、シェイク・マンスールさんのマンチェスター・シティ買収を先導したやり手の女性実業家が舵を取る「PCPキャピタルパートナーズ」は、今回もオイルマネーとイギリスのパイプ役を果たしています。総資産額2508億6000万ポンド(約32兆9000万円/BBC調べ)といわれるPIFにとって、3億ポンド(約393億円)などは騒ぐほどの投資ではないでしょう。代表を務める
サウジアラビアのムハンマド・ビン・サルマーン王太子は、スポーツイベントによる国家のプロモーションに注力しており、これまでもゴルフ、テニス、レスリング、F1サーカスに投資しています。買収の目的は、サウジアラビアがオープンな国であることを訴求すること。シェイク・マンスールさんの30倍以上の資産を誇る彼らが、マイク・アシュリー前オーナーのように補強予算をケチるとは思えません。

「ザ・サン」によると、既にグリーンライトが灯されている買収スキームは、来週には正式に発表されるとのこと。2008年のアブダビを凌駕する資金が投下されるのは、収容力52387人という収容力を誇るセント・ジェームズ・パークを持ち、2000万ポンドを超える黒字を出していた健全経営のクラブです。12年前のマンチェスター・シティより発射台は明らかに高く、ましてや今のプレミアリーグは、ビッグ6といわれるクラブもコロナウイルスのダメージ著しい状態です。あの頃はなかったFFPというキャップにより、青天井の投資は抑えられるとはいえ、5年後のニューカッスルがマン・シティより上位にいても、驚くことではなくなっている可能性があります。

懸念があるとすれば、「フットボールクラブの経営は初めてのグループに、マン・シティの経営ボードのような卓越したビジネスセンスがあるのか」「クラブ愛を求めるニューカッスルの情熱的なサポーターの心をつかめるか」「成長を急ぐあまりに、UEFAやプレミアリーグのルールに抵触するグレーな施策を講じて足止めを喰らったりしないか」「指揮官や主力獲得において、的確なスカウティングができるスポーツディレクターを招聘できるか」といったところでしょうか。

現地メディアの記事を追うと、スティーヴ・ブルース監督は今季限りで、マウリシオ・ポチェッティーノかラファエル・ベニテスが招かれるという噂が流れており、コウチーニョ、ガレス・ベイル、ハリー・ケイン、ジェイドン・サンチョ、クリバリといったビッグネーム獲得の可能性が話題になっています。プレミアリーグを長く見続けてきたファンとしては、「トロフィーは金で買えない」と胸を張りたいところですが…。チェルシーもマン・シティも欧州のTOP10に入るビッグクラブに成長を遂げており、ニューカッスルがここに加わるのは時間の問題でしょう。「プレミアリーグはビッグ7となる」と断言しましょう。「ザ・サンの記事が事実であれば」「コロナウイルスの煽りを受けてクラッシュするクラブがなければ」という条件付きですが。


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