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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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アーセナルとエヴァートンの争奪戦!? アドリアン・ラビオのプレミアリーグ参入は実現するか?

「昨夏、パリ・サンジェルマンからフリートランスファーでトリノに移り、厳しいシーズンを過ごした」「イタリアでの彼の未来は不透明」。セリエAでの苦闘を1年で終わらせ、プレミアリーグで復活を期すと報じられているのはアドリアン・ラビオです。2017-18シーズンのパリで、50試合5ゴール6アシストと獅子奮迅の活躍を見せたMFは、今季のユーヴェでは公式戦24試合出場でゴールもアシストもゼロ。母国で成功率90%以上の精度を誇っていた左足のパスは、マウリツィオ・サッリ監督の評価を得られなかったようです。

冒頭のレポートは「デイリー・メール」。アーセナルには、グエンドゥジとラビオを中盤に並べる構想があるとしており、エヴァートンはパリで一緒に働いていたカルロ・アンチェロッティ監督がほしがっていると伝えています。彼らと前後してラビオ争奪戦を取り上げた「フットボールロンドン」によると、ユヴェントスがポール・ポグバを取り戻すための資金調達を目論んでおり、ラビオとラムジーが放出リストに名を連ねているとのこと。元フランス代表の移籍金は2700万ポンド(約35億4000万円)とされており、プレミアリーグの2クラブは値下げを要求しているともいわれています。

アーセナルがラビオを獲るとすれば、イタリアに戻りたがっているルーカス・トレイラの後釜ではなく、ダニ・セバージョスの穴を埋める8番としての役割でしょう。左足から繰り出される長短のキックのバリエーション、リーチの長さを活かしたボールキープとドリブル、アグレッシブな守備は、いずれもグラニト・ジャカを凌駕します。中盤の底にトーマス・パーティー、両脇にラビオとグエンドゥジという布陣が、アルテタ監督のファーストチョイスとなるのかもしれません。ルーカス・トレイラに加えて、ムヒタリアン、エルネニー、ラカゼットを売りに出せれば、理想の中盤の構築は現実的なプランとなります。

プレミアリーグファンとしては、ユーヴェが売りたがっている2人では、ラビオよりもラムジー買い戻しのほうに興味が湧きます。188cmのラビオのほうが、守備と空中戦とパスワークは上かもしれませんが、運動量と得点力はラムジーでしょう。プレミアリーグとノースロンドンをよく知り、アルテタ監督のコンセプトを若い選手たちに伝えられる元8番は、ジャカと若干キャラかぶり気味のフランス人より得がたいタレントなのではないでしょうか。

もとい、セントラルMF、8番、プレーメイカーと幅広い役割をこなせるラビオが、パリで中軸を担っていた頃のプレイを思い出せれば、おもしろい存在であるのは間違いありません。ウィリアム・サリバとパブロ・マリを定着させてパパスタソプーロスとムスタフィを手離し、コラシナツの代わりとしてアヤックスの左SBニコラス・タグリアフィコを手に入れ、トーマス・パーティーとラビオを押さえられれば夏の補強は大満足なのではないでしょうか。

そうです。もうひとつ、「オーバメヤンの残留、あわよくば契約延長」という大事な仕事も忘れてはいけませんね。2019-20シーズンのプレミアリーグのピッチでは1勝1分だったエヴァートンとの場外バトルの結末を、しっかり見届けたいと思います。あちらはグバミンの両脇にアンドレ・ゴメスとラビオという構想でしょうか。「ラビオを譲ったら、アンチェロッティさんのお気に召さなそうなイオビを返してもらえます…?」と聞いてみたい気もします。(アドリアン・ラビオ 写真著作者/Вячеслав Евдокимов)


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