偏愛的プレミアリーグ見聞録

2020年6月17日水曜日、マンチェスター・シティVSアーセナル、アストン・ヴィラVSシェフィールド・ユナイテッド。カラバオカップ決勝を戦ったクラブの延期試合が、プレミアリーグ2019-20シーズンの再開を告げる最初の2試合となります。その後、19日～21日の3日間で、プレミアリーグ30節の10試合を開催。無観客で行われる残り92試合は、「スカイスポーツ」「BTスポーツ」「BBCスポーツ」「Amazonプライム」でLIVE中継されることになっています。「BBCスポーツ」が4試合を中継するのは、1992年のプレミアリーグ創設以来、初めてだそうです。「スカイスポーツ」が放映する64試合のうち、25試合は無料で観戦することができます。

感染者26万7240名、死亡者37460名。10万人を突破したアメリカに次ぐ犠牲者が発生したイギリスについて、収束に向かっているという表現を使うのは時期尚早でしょう。選手たちは定期的な検査を義務付けられており、25日と26日に1008名が行った3回めのテストでは、3つのクラブに所属する4名が陽性と診断されています。選手とスタッフが医療プロトコルを厳守する体制が続くなか、28日からはコンタクトプレーが解禁となりましたが、19日後に開催される試合までに、感染者を最小限に抑えることができるでしょうか。再開スケジュールの発表は大きな前進ですが、「必要な安全の条件を全て満たせば」という条件付き。今回のニュースによって、シーズンの完了が保証されたわけではありません。

「プレミアリーグとクラブは、信じられないほど情熱的で忠実なサポーターがいることを誇りにに感じている」。プレミアリーグのリチャード・マスターズCEOは、「できるだけ多くの人が、試合を観戦できるようにしたい」と語っています。6回の週末と、3回のミッドウィーク開催となる残り9節は、曜日ごとにキックオフの時間が決められています。フライデーナイトとマンデーナイトは20時。ミッドウィークは18時と20時に分けて開催され、土曜日は12時30分、15時、17時30分、20時。前日より少し早まる日曜日は、12時、14時、16時30分、19時の4種類です。

「It’s coming back, it’s coming back, it’s coming, football’s coming back!」（ガリー・リネカー）
「もう一度、前進する。また、スタジアムで会えるはずだ。誇りを持つことができるなら、何でもするよ」（ジョルジニオ・ワイナルドゥム）
「フットボールの復活に向けて、さらなるステップを踏み出せるのはポジティブなことだ」（オリヴァー・ダイテン文化長官）
「Football is back soon」（ハリー・ケイン）

プレミアリーグが、戻ってきます。アンフィールドにスカーフを掲げたサポーターはおらず、オールド・トラフォードの駅からスタジアムまでのストリートを飾る露店はシャッターを下ろしたままだけれど。勇気をもってトレーニングを続ける選手とコーチ、安全な再開プランの構築と運用に関わり続けてきたエキスパートと現場のスタッフに敬意を表しつつ、晴れやかな気分でその日を迎えられることを祈っています。