偏愛的プレミアリーグ見聞録

「スカイスポーツ」が、プレミアリーグの優勝チームとTOP4を予想する企画を配信しているのですが、気鋭のジャーナリストたちの見立ては衝撃的でした。アダム・ベイト、ジェラード・ブランド、ニック・ライト、ロン・ウォーカーといったスタッツ分析に長けた面々が、全員リヴァプール推し。ケイト・ブルラガ、シャルロッテ・マーシュの女性ジャーナリストコンビも優勝予想は揃ってレッズで、チェルシーは2人とも4位です。負傷者続出の昨季プレミアリーグチャンピオンは、なぜそれほど評価が高いのでしょうか。彼らの印象的なコメントをピックアップしましょう。

「チャンピオンは現在、26ゴールを決めており、プレミアリーグのトップスコアラーだ。今季はそれほど守備力はないかもしれないけど、その必要はないといえるぐらい、攻撃が強力に見える。昨シーズンみたいに18ポイントの大差をつけなくても、1ポイントあれば充分なのだから」（アダム・ベイト）

「99ポイントは、もう忘れよう。ユルゲン・クロップ率いるリヴァプールにとって、今年のタイトル獲得は最大の成果となる。彼らはそれを成し遂げるだろう。なぜなら、たった4週間で1年分の負傷者を出しても、まだ最高だったからだ」
「序盤戦は、エネルギーの低下という懸念があった。しかし、リヴァプールは依然としてプレミアリーグのどのチームよりも多くのゴールへの道がある。今季のクロップは、頼もしい代役を見つけるために選手層を厚くしている」（ジェラード・ブランド）

「ウルヴス戦の4-0の勝利は、マネージャーとサポーターにとって延期されたタイトルのセレブレーションを思い出させるものだった。アンフィールドが再び満員になる（であろう）5月に、優勝にふさわしいパーティーをしたいという願望が、強力なモチベーションになっている。フィルジル・ファン・ダイクの負傷は序盤戦の主だった物語だったけど、フィールド全体でバックアッパーの強化が進んだのも印象的だ。コーチングもさることながら、彼らのメンタリティの証でもある」（ケイト・ブルテガ）

「最も重要なのは、フィルジル・ファン・ダイク抜きで、批判を封じて勝ち続けることへの期待感を創出していること。それがチャンピオンのサインでないなら、何だというのだ？彼らは諦めない」（ロン・ウォーカー）

「2020年は、リヴァプールにとって踏んだり蹴ったりだったけど…。ファーストチョイスのCBコンビであるフィルジル・ファン・ダイクとジョー・ゴメスはシーズンの大部分を欠場する予定だけど、彼らがいないと気づいた人はいるのだろうか？プレミアリーグのエヴァートン戦でファン・ダイクが負傷してから、リヴァプールは公式戦で11試合を戦い、わずか6失点に抑えたうえに6回のクリーンシートを達成した」
「攻撃は相変わらず熱狂的。夏にウルヴスのディオゴ・ジョッタ移籍にサインしたときにはびっくりしたけど、賢明な買い物だったことが判明している。負傷したDFがいなくても、2年連続でプレミアリーグのタイトルを得られるマネージャー、マインドセット、脈々と生き続ける伝統がある」（シャルロッテ・マーシュ）

みなさんのご意見をまとめたのが、ニック・ライトさんの「彼らは弱体化する余裕がある。それでも仕事を成し遂げる」というひとことなのではないでしょうか。他クラブが優勝すると予想しているのは、3人です。アダム・スミス記者は、「最終ラインが堅実になった」とマンチェスター・シティを評価しており、「サンデーサプリメント」のプロデューサーであるリチャード・モーガンさんは「彼らからゴールを奪うのは不可能、カウンターの破壊力がすごい。ジョゼのポニーを止めるのは難しい」と新生スパーズを絶賛しています。

ジャーナリストのルイス・ジョーンズさんは視点が異なり、「マンチェスター・ユナイテッドの優勝の可能性が高いかといわれれば違うけど、20対1というオッズはばかげている。ハイクオリティかつ多数のリソースを持つチームに対して、5％という確率は低すぎる」と大穴狙いに徹する構えです。さて、みなさんの推しはどのクラブですか？応援するクラブが優勝するといい続けるもよし、フラットに予想して当てにいくもよし。私の願望はいわずもがなですが、フラット予想は戦力充実のチェルシー、リヴァプール連覇ならひたすら拍手です。いやー、レッズがぶっちぎりの一番人気ですか…！