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偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

昇格レースは大激戦のチャンピオンシップ。終始バタバタのブラックプールが降格一番乗り!

プレミアリーグは、チェルシーが2位に実質勝ち点10差をつけて優勝に向けてひた走っている一方、残留争いは予断を許さない状況。一方、2部に当たるチャンピオンシップは優勝争いが熾烈を極めているのに対して、降格決定チームが出始めています。24チームで1チームあたり46試合という長丁場を戦うチャンピオンシップは、現在41節が終了。上位2チームがプレミアリーグに昇格し、3位から6位のチームがプレーオフにまわって残り1チームの昇格の椅子を争うのがチャンピオンシップのレギュレーションですが、1位から4位までが勝ち点2差のなかに収まっているという大激戦です。

1月にFAカップをつぶさにご覧になった方は、マンチェスター・シティをアウェイで0-2と破るジャイアントキリングを達成したミドルスブラの強さを実感されたことと思います。昨季プレミアリーグ王者を完封し、2月の5回戦でもアーセナルに善戦したミドルスブラは、チャンピオンシップ最少の32失点と守備の堅さには定評がありますが、それでも現在4位。このままいくと、彼らは来季、プレミアリーグに上がってこないかもしれません。

1位はボーンマスで勝ち点77、2位は2013-14シーズンまでプレミアリーグに在籍していたノリッジで、トップとの勝ち点差は1。長らくゴールマウスに君臨しているGKラディや元アーセナルのイグナシ・ミケルがおり、スコットランド人のベテランDFウィティカーは今も健在です。3位につけているのは、昨季も上位を争ったワトフォード。シーズン半ばには4連敗を喫した時期もあるなど、難しいシーズンを過ごしながらもこのレベルでは実力上位。ボーンマスとの勝ち点2差は射程圏内で、4位ミドルスブラと2位ノリッジが直接対決を残していることを考えれば、ストレート昇格の座を手中にできるかもしれません。GKブラックマン、FWバンフォード、DFカラスなどをレンタルで獲得し、「チェルシー人材バンク2部出張所」と化しているミドルスブラは、6日のワトフォードとの直接対決に敗れて一歩後退。4月18日にアウェイでノリッジに敗れれば、プレーオフを戦わなくてはならなくなる可能性が高まります。

5位~8位のダービー、ウルヴス、ブレントフォード、イプスウィッチも勝ち点3差のダンゴレース。ここから抜け出した2チームが、プレミアリーグ昇格をかけたエクストラのゲームに挑むことになります。カップ戦でプレミアリーグのクラブの対戦相手としてチェックするのが精一杯で、チャンピオンシップの試合まではさすがに観戦できておりませんが、しっかり追いかけてみたらおもしろそうですね。上位クラブのサポーターは、さぞや盛り上がっていることでしょう。

さて、ここからは下の話です。つい4年前までプレミアリーグで戦っていたブラックプールは、6日の試合でロザラムが勝った瞬間、6試合を残して来季の3部降格が決定。41試合でたった4勝では残留は困難です。彼らは、今季開幕前に選手を放出しまくって契約選手が8人しかいなくなったと話題になったクラブですが、実は今シーズン、このクラブが凄かったのは、選手の少なさではなくて多さでした。イギリス紙「ガーディアン」によると、どこからどうやってかき集めたのか、ブラックプールが今季起用した選手数は何と51人!「ワンシーズンで50人以上の選手を使ったチームがこれまであっただろうか?」という問いかけで、記事は驚きを表現しておりましたが、登録選手数たった8人だったクラブが50人超えとは何とも極端なお話です。ちなみに、イングランドの4部までの92クラブのなかで、試合に出場した選手が最も少ないのはプレミアリーグ首位のチェルシーで、22人。選手をたくさん揃えればいいというわけではないことなど言わずもがなですが、とにかくわかりやすいコントラストです。

ブラックプールに続いて降格が決まりそうなのは、ミルウォールとウィガン。ウィガンは2年前にマンチェスター・シティを下してFAカップ優勝を遂げ、昨季は5位だったクラブです。ちょっとつまずくと、一気に落とされるチャンピオンシップ。もともと上位と下位の実力差が小さいのでしょうね。スコット・パーカー、ロダジェガ、コペンハーゲンから呼び戻したカカニクリッチと、昨季プレミアリーグで活躍した選手が一定残っているフラムも、序盤の絶不調が祟ってやっとの20位です。ダニー・イングスやアシュリー・バーンズが引き抜かれそうなバーンリーは、プレミアリーグから降格したら、来季は苦戦するかもしれません。(アレクサンドル・カカニクリッチ 写真著作者/Nick)

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