2021.09.11 チームの話題(全体・他クラブ)
UEFAもプレミアリーグも猛反対!ヴェンゲル提唱の「ワールドカップ隔年開催」、着地はいかに!?
FIFAでグローバル・フットボール・ディベロップ部門のチーフを務めるアーセン・ヴェンゲルの提案が、物議を醸しています。ワールドカップを2年に1回、ユーロなど地域別の選手権を2年に1回開催。ネーションズリーグなどその他の大会はすべて廃止。年に5回設定されているインターナショナルマッチウィークは10月と3月に集中させ、クラブと選手たちの負荷を軽減させるというアイデアです。
これに対して、UEFAは猛反対。アレクサンデル・チェフェリン会長は、「FIFAがワールドカップの隔年開催に踏み切るなら、欧州はそこでプレイしないという決断を下すことができる。南米も同じじ考えと聞いている」と警告しています。彼らにしてみれば、ユーロとネーションズリーグで4年のうち3年掌握していた主導権を明け渡すというお話なので、抵抗するのは当然でしょう。
欧州の動きに呼応するように、プレミアリーグとイングリッシュフットボールリーグも反対の意を表明しました。「FIFAワールドカップを2年ごとに開催するという話は、どんな提案だとしても全会一致で断固反対である」と発表した彼らは、飽和したカレンダーと国内のフットボールへの悪影響を指摘しています。
「リーグ(=プレミアリーグとEFL)は他のステークホルダーと協力し、フットボールを統括する団体が国内フットボールに悪影響を及ぼす一方的な決定を下せないようにします。それはわれわれの業界の基盤であり、クラブ、選手、ファンにとって最も重要なものです」
「クラブや代表チームのための新しい大会、改変された大会、拡大された大会。大陸レベル、世界レベルの大会によって、既にカレンダーが混雑しているなかで、今回の提案は現在抱えている問題のソリューションにはなりえません」
なるほど。ネーションズリーグとヨーロッパカンファレンスリーグという微妙な大会を増設し、記憶に残らない優勝チームを量産しようとしているUEFAは、「大会が乱立している現状のレギュレーションを整理し、クラブや選手の負担を軽減したうえで、フットボールファンが求める重要な試合を増やす」というヴェンゲルさんのコンセプトに対して、分が悪いように思えます。
プレミアリーグも、抗議するならFIFAの前にUEFAでしょう。ECLの優勝クラブには、ファイナルで勝つためのコストに見合うインセンティヴがあるのか。ユーロとネーションズリーグの勝者は、どちらがよりリスペクトされるべきなのか。トロフィーの価値をわかりにくくする新大会の存在は、われわれの盛り上がりよりも混乱を生み出しているのではないでしょうか。
現状維持よりは、ヴェンゲルプランのほうが魅力的に映りますが、私は「ワールドカップもユーロも隔年開催」という提案には反対です。理由は明快で、代表レベルのビッグイベントが毎年開催されるとなると、女子のワールドカップの注目度が下がるからです。ワールドカップもユーロも4年に1回をキープし、空いている2年は代表レベルの大会を男女でぶつけず、クラブレベルのワールドカップを充実させたほうがいいのではないかと思います。
欧州と南米からは過去2年のチャンピオンズリーグとコパ・リベルタドーレスの優勝・準優勝が参加。アジア、アフリカ、北中米からは2年の優勝チームが参加。前回優勝と開催国を加え、16チームの大会とする案はいかがでしょうか。「いつもどおりの欧州VS南米の決勝戦」だけが話題になる大会ではなく、欧州×欧州、南米×欧州の激突を楽しめる場になれば、フットボールファンの注目度は上がるのではないかと思います。
いずれにしても、フットボール界全体の収益を上げるために大会を増やすのではなく、盛り上がりに欠ける現行の大会を見直す方向で考えたほうが、いい着地を見出せるのではないかと思います。どんなプランを検討するにしても、ワールドカップやユーロの予選の負荷軽減は必達ミッションですね…。
サラリーを支払っている選手が負傷するリスクを抱えるクラブ、長距離移動のストレスと過密日程による疲労に苛まれる選手、収益が上がらない不人気な試合にパワーを取られる強豪国の協会という構図に対して、少なくとも開催期間短縮や移動の回数を減らすなどの工夫がなされるべきだと思います。何だかんだと紛糾した後、結局何も変わらずとなりそうなお話ですが、果たして…!?
これに対して、UEFAは猛反対。アレクサンデル・チェフェリン会長は、「FIFAがワールドカップの隔年開催に踏み切るなら、欧州はそこでプレイしないという決断を下すことができる。南米も同じじ考えと聞いている」と警告しています。彼らにしてみれば、ユーロとネーションズリーグで4年のうち3年掌握していた主導権を明け渡すというお話なので、抵抗するのは当然でしょう。
欧州の動きに呼応するように、プレミアリーグとイングリッシュフットボールリーグも反対の意を表明しました。「FIFAワールドカップを2年ごとに開催するという話は、どんな提案だとしても全会一致で断固反対である」と発表した彼らは、飽和したカレンダーと国内のフットボールへの悪影響を指摘しています。
「リーグ(=プレミアリーグとEFL)は他のステークホルダーと協力し、フットボールを統括する団体が国内フットボールに悪影響を及ぼす一方的な決定を下せないようにします。それはわれわれの業界の基盤であり、クラブ、選手、ファンにとって最も重要なものです」
「クラブや代表チームのための新しい大会、改変された大会、拡大された大会。大陸レベル、世界レベルの大会によって、既にカレンダーが混雑しているなかで、今回の提案は現在抱えている問題のソリューションにはなりえません」
なるほど。ネーションズリーグとヨーロッパカンファレンスリーグという微妙な大会を増設し、記憶に残らない優勝チームを量産しようとしているUEFAは、「大会が乱立している現状のレギュレーションを整理し、クラブや選手の負担を軽減したうえで、フットボールファンが求める重要な試合を増やす」というヴェンゲルさんのコンセプトに対して、分が悪いように思えます。
プレミアリーグも、抗議するならFIFAの前にUEFAでしょう。ECLの優勝クラブには、ファイナルで勝つためのコストに見合うインセンティヴがあるのか。ユーロとネーションズリーグの勝者は、どちらがよりリスペクトされるべきなのか。トロフィーの価値をわかりにくくする新大会の存在は、われわれの盛り上がりよりも混乱を生み出しているのではないでしょうか。
現状維持よりは、ヴェンゲルプランのほうが魅力的に映りますが、私は「ワールドカップもユーロも隔年開催」という提案には反対です。理由は明快で、代表レベルのビッグイベントが毎年開催されるとなると、女子のワールドカップの注目度が下がるからです。ワールドカップもユーロも4年に1回をキープし、空いている2年は代表レベルの大会を男女でぶつけず、クラブレベルのワールドカップを充実させたほうがいいのではないかと思います。
欧州と南米からは過去2年のチャンピオンズリーグとコパ・リベルタドーレスの優勝・準優勝が参加。アジア、アフリカ、北中米からは2年の優勝チームが参加。前回優勝と開催国を加え、16チームの大会とする案はいかがでしょうか。「いつもどおりの欧州VS南米の決勝戦」だけが話題になる大会ではなく、欧州×欧州、南米×欧州の激突を楽しめる場になれば、フットボールファンの注目度は上がるのではないかと思います。
いずれにしても、フットボール界全体の収益を上げるために大会を増やすのではなく、盛り上がりに欠ける現行の大会を見直す方向で考えたほうが、いい着地を見出せるのではないかと思います。どんなプランを検討するにしても、ワールドカップやユーロの予選の負荷軽減は必達ミッションですね…。
サラリーを支払っている選手が負傷するリスクを抱えるクラブ、長距離移動のストレスと過密日程による疲労に苛まれる選手、収益が上がらない不人気な試合にパワーを取られる強豪国の協会という構図に対して、少なくとも開催期間短縮や移動の回数を減らすなどの工夫がなされるべきだと思います。何だかんだと紛糾した後、結局何も変わらずとなりそうなお話ですが、果たして…!?
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