好調アーセナルVS大苦戦チェルシー。来週の直接対決は、ヴェンゲル監督が悲願成就⁉
セットプレー、ロングカウンター、ショートカウンター、キラーパス、中央突破、直接FK。負傷者がおり、チームのコンディションに問題があるリヨンが相手だったとはいえ、アーセナルの攻撃は多彩で華麗でした。何しろエジルが凄かった!30分に右サイドからジルーに点で合わせたエジルのFKの弾道は芸術的。ヘディングを空振りして、肩に当たったボールが結果的に絶妙なコースに飛んだ「結果オーライ」なゴールでしたが、さも予定通りという顔をして平然と歓声に応えるあたりが「とにかく明るいジルー」です。4点めのシーンで、絶妙のタイミングでニアに走り込んだラムジーにラストパスを出したのもエジル、ラムジーとジルーとのパス交換から左に抜けて5点めとなる完璧なクロスのシュートを決めたのもエジルでした。この試合を語るひとつめの言葉は、「ガナーズの11番を自由にすると大変なことになる」でしょう。
さらにアーセナルが素晴らしかったのは、カウンターの鋭さです。自陣深くからジルーを経由し、チェンバレンがドリブルシュートを決めた2点めと、センターサークル付近のインターセプトからドビュッシー、ラムジーとつないでイオビのダイレクトボレーで締めた3点めのショートカウンターは、昨季プレミアリーグのマンチェスター・シティ戦を思い出させる切れ味でした。プレミアリーグのライバルたちに伝えたい2つめの言葉は、「アーセナルのカウンターに要注意」です。最後にカソルラの直接FKまで観られて、グーナー大満足の1日でした。最終ラインがドリブルで翻弄され、きわどいシュートを打たれるシーンはあったものの、6-0で勝ったテストマッチに細かい文句をつける気はありません。アーセナル、順調です。
そしてアメリカ・ノースカロライナのバンク・オブ・アメリカスタジアムでは、チェルシーがパリと戦いました。GKはベコヴィッチ、最終ラインは不動の4枚、マティッチとミケルが中央に入り、アザール、セスクと並んだ2列めには、ストークから復帰したヴィクター・モーゼズも入っています。ジエゴ・コスタは、昨季プレミアリーグで見せたロケットスタートをこの夏も決められるでしょうか。ベンチには新加入のファルカオもいます。6分にモーゼスが右からえぐり、イヴァノヴィッチが押し込めばOKというチャンスを創ったチェルシーでしたが、10分を過ぎるとルーカス・モウラやマチュイディを中心にリズミカルにボールをつないでくるパリのペース。チェルシーはファールでしか攻勢を止められず、得意のカウンターに持ち込めません。
25分、先制はパリでした。左からのボールを受けたファン・デル・ヴィールとマチュイディが右から攻め込むと、中央に入ったボールの競り合いでミケルに勝った18歳のオギュスタンが左ポスト直撃のシュート。リバウンドがどフリーのイヴラヒモヴィッチに入っては、ベコヴィッチはお手上げです。左足のボレーは、容赦なくゴールネットに突き刺さりました。反撃に出たチェルシーは、28分、中央から上がったアザールのラストパスを左のジエゴ・コスタが強烈なシュート。これは惜しくも左に外れ、チェルシーはフランス王者に追いつけません。この後もパリが優位に試合を進め、32分のルーカスのドリブルシュート、オギュスタンとの1対1、さらに42分のルーカスの右足と3回の決定機。いずれもベコヴィッチがファインセーブでしのいだものの、前半は1-0。パリ優位は変わりません。
ところが、後半はチェルシーが持ち直しました。62分、パリDF陣のミスを突いてセスクとモーゼスが立て続けにシュートを放ったシーンは1点モノ。直後に右からのグラウンダーをルーカス・モウラにボレーで合わせられますが、この一撃は右ポストすれすれに外れます。すると65分、左のセスクから逆サイドに見事な浮き球パス。走り込んで右のインサイドで合わせたのはモーゼズでした。
68分、モウリーニョ監督が注目の選手を投入です。オスカル、ロイク・レミー、ウィリアン、そしてファルカオ。プレミアリーグでも充分結果を残せることを証明したいコロンビア代表ストライカーは、残り20分で彼らしさをアピールできるでしょうか。
ロイク・レミーに惜しいシュートはあったものの、注目の一戦は結局1-1でタイムアップ。PK戦は、クアドラードとバエベックが外した後、後半から入っていたクルトワがチアゴ・シウヴァをストップして、6-5でチェルシーの勝利となりました。コンディションのせいか低調だった試合を、負けずに畳むあたりはモウリーニョ監督らしいともいえますが、2週間先のプレミアリーグならいざしらず、来週に迫ったコミュニティシールドはアーセナルが圧倒的に有利でしょう。テリー、ケーヒル、イヴァノヴィッチ、アスピリクエタは、相手の侵入をカバーしきれていない今の状態を改善できるのでしょうか。2015年8月2日は、アーセナルがコミュニティシールドを連覇し、「ヴェンゲル監督の対モウリーニョ監督初勝利の日」となる可能性が高まっています。千載一遇のチャンス、結果はいかに…?
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チェルシーは前回のCLのときと全く変わっていませんでした…
PSGに冷静にパス回しされると、全くボールに触れなくなり、プレスも中途半端で逆にスペースを与えてしまう始末。
ゆっくり確実にボール回しをすると、チェルシーは何もできなくなるのがよく分かる試合でした。
断言できるのは、この調子でまたCLであたると確実に負けるという事でしょうか。
でも、PSMなのでこれからの改善に期待しています(笑)
更新お疲れ様です。
この試合の収穫は、やはりイウォビが結果を出したことでしょうか、アクポムと共に期待している選手なので
彼らが、得点力という課題を解消してくれれば喜ばしい誤算ですし、ウォルコット、ウェルベックにもいい刺激に
なるでしょう(そのウォルコットですが、契約延長で週給アップを望んでいるようで…、まぁ契約延長する
際には、ダメ元でも求めるのが普通なのかもしれませんが、彼がこの2年間やってきた内容を考えるとアップさせる
要素はこれっぽっちもないと思いますが…、さして結果も残していないのに、どうにも契約延長のたびに同じような
話ばかりしているようにしているように感じますね、彼は…、自分はこういうところが好きにはなれないですね)。
大勝したのはもちろん喜ばしいことですが、とはいえ、モウリーニョも言っていましたが、現時点でそれで
満足してしまってはむしろマイナスです、トップには若手二人が躍動してくれることを期待するとしても、
やはり懸念は、何度も書いているようにコクラン離脱すれば、アルテタしかいないDMF、フラミニの
動向にもよるんでしょうが、やはりここにはDFラインの前でしっかり守れる選手が、一人はほしいですね。
妙に接戦だったCLのチェルシーPSG戦を、絶対にチェルシーは勝てないとか言ってる方いますが、変な色メガネで見なければ今のチェルシーとPSGは拮抗していて毎回接戦というだけだと思います。前々回CLチェルシーアウェゴール勝利、前回CLPSGアウェーゴール勝利、今回の試合チェルシーPK勝ちと毎回接戦ですよね。
だいたい絶対CLで勝てないという前評判では今のチェルシーと比べ物にならない評判の低さだった年にチェルシーはCL優勝してる歴史があるのに何を言ってるんだかという感じです。
しかしヴェンゲルの対モウリーニョ初勝利は確かに近づいている感じはします。メディアでの前評判もアーセナル有利となるのでは。
まあ前評判が悪い時のモウリーニョこそこわいとも言えますが。
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プレミアリーグ大好き!さん>
私は、前回のCLの敗退については、実力ほぼ互角でややチェルシー有利、負けたのはセットプレーでパリの戦術が勝ったのと、コンディションがいいとはいえなかったチェルシーが、11人対10人になって却ってナーバスになってしまったからだと思っています。昨季の秋のチェルシーならば、パリには充分勝てると思いますよ。
サッカー小僧!さん>
イオビのゴールが素晴らしかったのはおっしゃるとおりですが、トップチームで出番があるかといえば疑問ですね。コクランのバックアッパーはほしいところですね。フラミニは不安です。
プレミアリーグ大好き!さん>
大賛成です。2戦ともドローで、スタンフォード・ブリッジでの失点はいずれもセットプレー。パリとは紙一重ですね。私は、未来に対しては謙虚であれと思っており、「絶対に勝てない」というたぐいのことは言わないように、書かないようにと思っています。というわけで、毎晩就寝の際には、チャンピオンズリーグの決勝戦でマンチェスター・ユナイテッドがアーセナルに勝つシーンをシミュレーションするのが日課なのですが(笑)…あ、すみません。ここはアーセナルです。今季の彼らは強そうですので。