プレミアリーグのいちばん長い日 1)チェルシー快勝、トッテナム無念!逆転なき最終日
最後の10ゲームを8勝2分で突き抜けたアーセナルに対して、ヨーロッパカップを優勝し、FAカップでマンチェスター・ユナイテッドやマンチェスター・シティと死闘を繰り広げるなどハードスケジュールだったチェルシーも、負けじと7勝2分1敗。最終戦は難敵エヴァートンとのホームゲームで、負けかドローでアーセナルに逆転される可能性があるという緊張感の高いゲームでしたが、ベニテス監督はデンバ・バとF.トーレスの同時起用という、今まで見せなかった奥の手を使います。開始まもない8分にデンバ・バのシュートのこぼれ球をマタが右足で押し込み先制したものの、ナイスミスのゴールで追いつかれ苦戦しましたが、76分にF.トーレスが狭いコースをピンポイントで射抜くスーパーゴールを決め、2-1で勝利。采配はスバリ的中し、2位マンチェスター・シティに勝ち点3差まで迫る3位でシーズンを終えました。
私は今まで再三、過密日程のチェルシーについて「プレミアリーグとヨーロッパリーグ、FAカップの三兎をこの層の薄さで追えるのか」といってきましたが、EL優勝、プレミアリーグ3位、FAカップベスト4なら90点といっていいのではないでしょうか。11月の大不振でディ・マッテオ監督を更迭し、ベニテス監督にすべてを託したチェルシーですが、結果は成功ですね。世界チャンピオンになれなかったのは残念でしたが、もし監督交代がなければ、ここまでの成果が得られなかったことは間違いありません。ディ・マッテオ時代に構想外となっていたランパードを復活させたのが、ベニテス監督の最大の手柄だと思います。
トッテナムにとって誤算だったのは、最後の10試合が高水準の争いになってしまったこと。3月3日にアーセナルとのノースロンドンダービーを制した直後のリヴァプール、フラム戦の連敗は痛かったのですが、それでもその後の8試合を5勝3分と無敗で切り抜けています。結果論でいえば、ウィガンに引き分けなければ、などいろいろ言えることはありますが、ベストを尽くしたにも関わらず、自分たちよりさらに上をいくチームがいたということだけでしょう。ここは自チームの足りなさを嘆くより、敵の強さを称賛し、来季さらなるいいチームに進化させていければいいと思います。若い選手が多く、今後の成長が見込める一方、最終戦でも89分に弾丸シュートで決勝点をたたき出したエース、ガレス・ベイルの去就が懸念されます。今季もベイル不在のゲームで苦戦することが多かったので、さらなる補強と、背番号11なしのチームでの勝ち方構築が重要になります。
長く厳しい戦いが終わりましたが、ロンドンの3チームの熾烈な戦いは観ていてとてもおもしろかったし、それぞれがベストを尽くした素晴らしいシーズンでした。トッテナムの勝ち点72は、クラブ史上最高なんですよね。来季はぜひ、マンチェスターの2チーム含め、プレミアリーグ勢には存分にヨーロッパで暴れてほしいと思います。
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