イングランドのプレミアリーグ(ときどきチャンピオンズリーグ)専門ブログ。マンチェスター・ユナイテッド、アーセナル、リヴァプールetc.

偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

ワールドカップで移籍金高騰!? ブライトンCEOが「三笘薫もカイセドも冬は売らない」と宣言!

2017年のプレミアリーグ昇格は、34年ぶりのトップリーグ。すぐに落ちるかと思われたブライトン&ホーヴ・アルビオンは、5シーズン連続で残留に成功しています。2019年にグレアム・ポッターがやってきて、昨シーズンはクラブ史上最高の9位フィニッシュ。敏腕の指揮官をチェルシーに持っていかれ、ロベルト・デ・セルビ監督が後を継いだ今季も、7位という好ポジションをキープしています。

なぜ今、彼らの話を始めたかといえば、今回のワールドカップで買い物上手であることが判明したからです。各国の代表は8人。プレミアリーグ14試合7ゴール3アシストと絶好調だったベルギー代表FWトロサールを筆頭に、ファイナル進出のアルゼンチン代表MFマック・アリスター、スペインの守護神ロベルト・サンチェス、ガーナSBランプティ、エクアドルからエストゥピニャン、カイセド、サルミエントの3人が呼ばれ、さらに三笘薫というなかなかの顔ぶれです。

彼らの買い値をチェックしてみると、最も高額だったのは、2019年の夏にゲンクから1800万ポンドで連れてきたトロサールです。その年の初めに獲ったマック・アリスターは、690万ポンドしか払っておらず、古巣のアルヘンティノス・ジュニオルズとボカ・ジュニオルズへのレンタルで移籍金は回収してしまいました。

2020年1月にチェルシーから獲得したタリク・ランプティは300万ポンド。その1年後、2020-21シーズンの冬に加わったカイセドは、今では考えられない450万ポンドです。冬のマーケットで安い選手を買うことが多いのは、移籍金の償却が当初は半年分となり、会計上のマイナスを抑えられるからでしょうか。

最もお買い得だったのは、2021年の夏に川崎フロンターレから獲得した三笘薫で、ブライトンの支払いはたったの260万ポンド!「A代表経験がなくイギリスの労働許可証が発行されないため、初年度は他国に貸し出した」のは、マック・アリスターと同じです。三笘薫の激安移籍金も、ベルギーのロイヤル・ユニオン・サン=ジロワーズへのレンタルフィーで相殺しています。

日本代表の3週間後に入団したマルク・ククレジャは、ヘタフェが設定していた1540万ポンドのバイアウト条項をクリアしなければならず、彼らにしてみれば高額案件。しかしその1年後、チェルシーに6200万ポンドで売却となれば、お見事としかいいようがありません。2018年に1500万ポンドをかけたイヴ・ビスマも、スパーズに3000万ポンドで売っています。

現在も所属している代表選手に話を戻すと、GKのロベルト・サンチェスはユース上がりで、サルミエントもブライトンでプロデビューを果たした選手です。ククレジャの代役としてビジャレアルから獲ったエストゥピナンが1500万ポンドと高額なのは、チェルシーから得た資金があり、早期に穴を埋めたかったからでしょう。

ワールドカップによって、三笘薫、カイセド、エストゥピニャン、マック・アリスターのお値段は爆上がりしたはずですが、プレミアリーグで過去最高のポジションを狙うクラブは、冬の放出を否定しています。4人合わせても、投資は3000万ポンド以下。このうえヨーロッパリーグ出場権を獲得し、何人かを高額で売りさばければ、ポール・バーバーCEOは笑いが止まらないでしょう。

年末のプレミアリーグは、セインツ、アーセナル、エヴァートン。大舞台で力を出し切った選手たちは、うまくチームに戻れるでしょうか。マンチェスター・ユナイテッド、リヴァプール、チェルシーから7ポイントを奪取した小さなクラブが、どんな戦いを見せてくれるのか、今から楽しみです。


おもしろいと思っていただけた方は、お時間あれば、下のブログランキングバナーをクリックしていただけると大変うれしいです。所要時間は5秒です。何とぞよろしくお願いいたします!


コメントを残す