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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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2-0からの大逆転!レスター&トッテナムのエースが決めたイングランドがドイツを破る!

43分、バトランドのキックを拾ったケディラがエジルにつなぐと、プレミアリーグアシスト王のパスを受けたトニ・クロースがミドルを決めて先制。57分には、ケディラの見事なクロスをマリオ・ゴメスがヘッドで合わせて2点め。最初のゴールは、3分前に倒れ込みながらキャッチングした際に、バトランドが足首を痛めていなければ止められたシュートでしたが、ゴメスが頭で右隅に落とした一撃は、フレイザー・フォースターはノーチャンスでした。ベルリンのオリンピア・シュタディオンで行われたドイツVSイングランドのフレンドリーマッチは、ここまではドイツの快勝で終わる試合に見えました。

イングランド代表は4-3-3。最前線にハリー・ケイン、右にララナ、左にウェルベック。インサイドハーフにデル・アリとヘンダーソン、アンカーにはエリック・ダイアー。最終ラインにナサニエル・クライン、ダニー・ローズ、スモーリング・ケーヒル、GKはジャック・バトランド。プレミアリーグで好調のトッテナムから4人を選んだフレッシュな布陣です。トマス・ミュラー、エジル、トニ・クロース、マルコ・ロイスなどおなじみの顔ぶれが揃ったドイツが押すかと思いきや、サイド攻撃と速攻で対抗するイングランドが健闘しています。ダニー・ローズの左サイドからの攻め上がりがドイツの右を抑え、ララナは相変わらずポジション不明の神出鬼没なプレイでドイツ守備陣を攪乱。枠こそ捉えられなかったものの、デル・アリ、ララナが積極的にミドルを狙う姿勢が目立っていました。

心なしか元気がないようにみえたドイツは、それでも幸運なゴールを決めて前半は1-0。50分にはトニ・クロースのFKがバトランドに代わったフレイザー・フォースターの左を襲い、GKは慌てて飛んでCKに逃れます。2分後にケディラの縦パスがマリオ・ゴメスに通ったチャンスは、中央でこぼれ球をフォローしたマルコ・ロイスのトラップに繊細さがあれば、決まっていたでしょう。ドイツペースのなか、訪れた2回めの失点シーンは、ゴメスを見ていなかったケーヒルがクロスをかぶってしまいました。CBは、今やイングランド代表最大の泣きどころでしょう。

ベルリンで世界王者相手に2-0。しかし、ここからイングランドが巻き返します。61分、CKのルーズボールを、戻りながらマイボールにしたのはハリー・ケイン。プレミアリーグ得点王は、ライバルクラブの司令塔エジルをかわすと、左のポスト際に完璧なシュートを突き刺しました。ターニングポイントは71分、ララナとウェルベックを下げ、ロス・バークリーとジェイミー・ヴァーディを投入したホジソン采配でした。同点ゴールはその4分後。右サイドを突破したナサニエル・クラインのグラウンダーに、ニアに飛び込んだジェイミー・ヴァーディは、何とラボ―ナ!デル・アリの強烈なシュートは足でブロックしたノイアーも、19番のトリッキーなプレイには対応できませんでした。マドリードからのオファー額は、これでさらに上がるのではないでしょうか。

ここからは、ゲームの主導権はイングランドのものとなりました。83分、ロス・バークリーが横に流したボールをヘンダーソンがきわどいミドル。その直後、ターとケディラの連携のまずさを突いたジェイミー・ヴァーディがインターセプトに成功し、ノイアーを引きつけた絶好機は、ラストパスをダイレクトで狙ったデル・アリが無人のゴールの上に外してしまい、勝ち越しはなりません。イングランドが執念を見せたのは、追加タイムが3分と表示された直後でした。ヘンダーソンのCK。シュールレに競り勝ち、強烈なヘディングシュートを叩き込んだのは、エリック・ダイアー!2-3、ドイツ優位は一転、イングランドが奇跡的な逆転勝利を飾ったゲームでした。

ゴールを決めたのがレスターとトッテナムの選手という、今季のプレミアリーグならではの逆転劇。積極性と運動量で勝っていたイングランドは、今日のメンバーがユーロのベースとなるのではないでしょうか。あとはルーク・ショー、バートランド、チェンバレン、スタリッジ、ミルナーらをどう絡ませるか…いや、その前に、「ウェイン・ルーニーをどうするのか」ですね。今季プレミアリーグで7ゴールと、出場試合数がさほど変わらないアグエロの半分にも満たない代表キャプテンは、ここ一番のシーンにおけるジョーカーという役割に甘んじてしまうかもしれません。次のオランダ戦では、スタリッジ、カイル・ウォーカー、ドリンクウォーターを観られればと期待しています。(ハリー・ケイン 写真著作者/enviro warrior)

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“2-0からの大逆転!レスター&トッテナムのエースが決めたイングランドがドイツを破る!” への7件のフィードバック

  1. ヒロト より:

    なんてことでしょうか。。。前半ののんびりした雰囲気での1ー0だったので、そこで寝落ちしてしまったのですが。。そこからこんなドラマがあったとは。。後悔。。

  2. タカシ より:

    ホジソン監督は贅沢な悩みを抱えてますね。
    とはいえCBがやはり力不足なのとアンカーの一番手が本当にダイアーでいいのかなど課題も多いです。
    しかしドイツ相手にこの内容と結果はポジティブな気持ちで本戦に臨めるのではないでしょうか。

  3. えじ より:

    イングランドの前線はルーニー頼みと言われていた少し前と比べて随分豪華になりましたね。やはりCBがユーロの鍵かなと思います。ストーンズがどこまで成長出来るか

  4. 新参 より:

    両SBのクラインとローズはとても安定したプレーで落ち着いて見ていられましたね
    右はウォーカーもいるしクラインとどちらを起用するか悩ましいところです

    —–
    ヴァーディー凄すぎますね。
    今やプレミアリーグのチームで彼を欲しがらないチームはないように思えます。
    レスターでレジェンドになるのもいいと思いますが、遅咲きの苦労人がどこまで高みに登りつめるのか見てみたい気もします。スタイル的にはリバプールが合いそうですが、エジルの鳥肌もののパスを冷静に流し込むヴァーディーを思わず想像しちゃいました。

  5. makoto より:

    —–
    ヒロトさん>
    ラスト30分はワクワクしました。若い選手が遠慮なしにぐりぐりいってる感じがいいです。

    タカシさん>
    CBはそうですね。エリック・ダイアーは熟成度の問題かなと思いました。

    えじさん>
    そうですよね。ストーンズ、最近あまり成長感がないんですよね…。

    すみさん>
    両者ともよかったですね。総合力では右はカイル・ウォーカー、左は間に合えばルーク・ショーではないかと思います。

    新参さん>
    ガナーズにヴァーディ!おもしろいですが、ヴェンゲル監督は、右サイドに置いたりしないですかね?

  6. ロビー サベージ より:

    更新お疲れ様です(^◇^)

    おそばせながら試合を見ましたが、リーグで好調なレスターとスパーズの選手が大活躍でしたね。

    ケインのクライフを思わせるターンからのシュート、バーディのノイアーさえも欺く技ありの一発、ダイアーの豪快なヘディング、どれも素晴らしいゴールでした。

    個人的には是非ユーロにはバーディを連れて行って貰いたいです。途中から出てもあのスピードは脅威でしょうし、今の彼には勢いがあるのでラッキーボーイ的な存在になるかもと思っています。俄然、ユーロが楽しみになりましたね(^o^)

  7. makoto より:

    ロビー サベージさん>
    私も観たいです。ヴァーディがいると、カウンターの威力が上がりますよね。

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