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偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

不振のロンドン勢に毒舌炸裂!現地メディアがプレミアリーグ全20クラブのパフォーマンスを総括②

アーセナルとマンチェスター・ユナイテッドがCLに返り咲き、ニューカッスル、ブライトン、アストン・ヴィラが欧州行きのチケットを獲得。リヴァプール、トッテナム、チェルシーは不振にあえぎ、レスターとセインツはついに降格…。

サプライズ続出のプレミアリーグ2022-23シーズンを、「テレグラフ」のフットボール記者チームが総括しています。「プレーヤー・オブ・ザ・イヤー」「ブレイクスルー・スター」「マネージャーのグレード「チームのグレード」「シャンパン・モーメント」という5つの指標が斬新なレポートについて、上位6チームを取り上げた昨日に続いて紹介してまいります。

まずは、監督にA評価が付いているアストン・ヴィラ、ブレントフォード、フラムからいきましょう。ECL出場権を獲得したヴィラの最優秀選手は、納得のドゥグラス・ルイス。「シャンパン・モーメント」は、3-0で快勝した31節のニューカッスル戦です。

2月末からの14試合を10勝2分2敗で駆け抜け、トッテナムをまくったウナイ・エメリは当然のA評価。TOP6のレポートでは、若い選手がピックアップされていた「ブレイクスルー・スター」は、「D評価のジェラードを解任して、エメリを連れてきたナセフ・サウィリス」というアクロバティックな選出です。

ブレントフォードを9位に引き上げたトーマス・フランクのA評価も、多くのプレミアリーグファンがうなずくでしょう。サッカー賭博に手を染めて8ヵ月の出場停止処分を受けたイヴァン・トニーは、ピッチ上では33試合20ゴールで絶対的なMVP。画期的な活躍を見せたスターには、ボローニャからやってきたアーロン・ヒッキーが選出されています。

シャンパンのコルクを抜きたくなる最高の瞬間は、マン・シティに対するダブルかと思いきや、「4-0圧勝のマンチェスター・ユナイテッド戦」。…気を取り直して、マルコ・シウヴァ率いるフラムに目を移しましょう。MVPはミトロヴィッチではなく、中盤をコントロールしたジョアン・パリーニャ。27歳のポルトガル代表MFには、夏のマーケットでオファーが殺到するでしょう。

ブレイクスルーは「若手ではないけど」との前置き付きで、5ゴール6アシストのアンドレアス・ペレイラ。ベストバウトは、チェルシーを2-1で下したロンドンダービーです。A評価の監督といえば、パトリック・ヴィエラの後を受けて5勝3分2敗という戦績を残したロイ・ホジソンを忘れてはいけません。クリスタル・パレスのMVPはマーク・グエイ、ヤングスターはオリーズです。

上位7チームと、監督の手腕が光ったクラブをリスペクトする記者のみなさんは、不振にあえいだクラブのレポートでは毒舌を振りまいています。降格したレスター、リーズ、サウサンプトンで特筆すべきは、11月に4戦連発という確変に入ったリーズのサマーヴィルと、セインツの中盤に定着した19歳のラヴィアがブレイクスルー・スターに選ばれたことぐらいです。

17位エヴァートンのポジティブなトピックスは、1-0でアーセナルに勝ったことのみ。最終盤に3勝して残留を決めたノッティンガム・フォレストは、サラーやグリーリッシュよりチャンスクリエイトが多かったモルガン・ギブス=ホワイトと、最後の4試合で6発を叩き込んだアウォニイが称えられています。

最下位に落ちても解任されなかったスティーヴ・クーパー監督について、ジョン・パーシー記者は「新戦力が30人も加わったチームで、彼が成し遂げた仕事がいかに難しいか、ポッターに聞いてみるといい」とコメント。ボーンマスを残留させたガリー・オニール監督も、「戦力が不十分なチームの降格を回避した」と高く評価されています。

最後に、苦しいシーズンを過ごしたロンドンの3チームを紹介しましょう。14位に沈んだウェストハムを担当したサム・ディーン記者は、ECLのファイナル進出を称えてモイーズ監督に「B」。MVPに選んだデクラン・ライスについては、「チームメイトとレベルが違う」「プレミアリーグで傑出した選手のひとり」とほめまくりです。

シャンパン・モーメントは4-1で勝ったECLのヘント戦で、デクラン・ライスが自陣から一気にスプリントしたファインゴール。ブレイクスルー・スターのナイフ・アゲールとルーカス・パケタには、「デクラン・ライスがいなくなった後は、彼らがリーダーとしてチームの成長を促進する必要がある」と注文を付けています。

8位に落ちたトッテナムのレポートを引き受けたマット・ロー記者は、「わずかながらチェルシーよりよいシーズンを送った」と辛辣です。最優秀選手は「ハリー・ケイン。他に誰が?」。アントニオ・コンテは「セインツ戦の後の退団スピーチはオスカーに値する」。最高の瞬間は「ニューカッスル戦の開始10分にいきなり3失点」といじり倒しています。

さらにチェルシーも、彼が担当です。MVPは選ばず、ブレイクした若手は「ブライトンにローン移籍して躍進したレヴィ・コルウェル」。監督の評価では、トゥヘル、ポッター、ランパードに一切触れず、「誰だっけ?ブルーノ・サルトールは担当した1試合で無敗だったので、A評価だろう」で終わらせてしまいました。

シャンパンの瞬間はCLのミラン戦。こちらも、「ナオミ・キャンベルやテッド・ラッソと一緒に観戦したトッド・ベイリーにとって、最高の時間だった」といじっています。

というわけで、「テレグラフ」のプレミアリーグ2022-23シーズン総括を駆け足で紹介しました。「Who impressed most, and who must do better? Our experts’ end-of-term Premier League reports」と題された元のレポートには、来季に向けた提言もありますので、興味がある方は目を通してみてください。現地の記者は、敗者・弱者には容赦ないですね…。


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