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偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

リヴァプール、アーセナル、マン・シティ。プレミアリーグ前半戦の数字に見る3強の弱点と懸念材料!

首位リヴァプールは42ポイント、アーセナルは2ポイント差の40。1試合消化が少ないマンチェスター・シティは37で、土曜日のシェフィールド・ユナイテッド戦で勝てば暫定2位に浮上します。プレミアリーグ2023-24シーズンは、依然として混戦模様。ペップのチームにかわされれば4位になるアストン・ヴィラまでが、3ポイント差のなかにひしめいています。

年明けから、一気に抜け出すチームはあるのでしょうか。リヴァプール、アーセナル、マン・シティの3強について、それぞれの懸念材料を洗い出してみましょう。唯一、1敗しかしておらず、首位に立ったレッズは、指揮官が「リヴァプール2.0」と称する前線と中盤の刷新がうまくいっているように見えます。

プレミアリーグ19試合12発7アシストのサラーは絶対的存在ですが、ダルウィン・ヌニェス、ルイス・ディアス、ジョッタ、ガクポは誰が出ても機能します。ファビーニョ、ヘンダーソン、ミルナー、ナビ・ケイタ、チェンバレンが抜けた中盤は、ショボスライ、マック・アリスター、遠藤航、フラーフェンベルフが加わり、後半戦はチアゴとバイチェティッチが戻ってきます

敗れたスパーズ戦は9人になったゲームで、失点16はリーグ最少と安定感は抜群。一見、順調なリヴァプールの懸念は、「ビッグ6との直接対決で未勝利」です。チェルシー、マンチェスター勢、アーセナルとはすべてドロー決着で5戦4ゴール。ボトム10とのゲームで、1ゴール以下はルートン戦のみですが、サラーへのチェックを強化してくる強豪との対戦は2ゴール以上がありません。

ダルウィン・ヌニェスは直近9試合で1ゴールとペースダウンしており、3発のルイス・ディアスと2発のガクポも、もの足りない数字です。最後まで首位をキープしたければ、「サディオ・マネのようにサラーとゴール数を争う存在の出現」「コナテとファン・ダイクが負傷しない」などの条件をクリアしたいところです。

ウェストハムにホームで敗れ、2位に落ちたアーセナルの課題は得点力です。調子は悪くなさそうに見えるマルティネッリは17戦2発2アシストで、18戦2発3アシストで酷評されているラシュフォードと変わりません。CLでは4戦連発のジェズスは、プレミアリーグでは3発のみ。エンケティアの過去2シーズンの8発のうち、7つはジェズスの負傷欠場中に決めたゴールです。

エースとして扱われると結果を出す一方で、兄貴分がいるとおとなしくなるのは、2人の姉がいる末っ子だからでしょうか。サカとマルティネッリが徹底チェックされるようになったチームは、先制されると1勝1分3敗。ニューカッスル、ヴィラ、ハマーズにはクリーンシートで敗れており、2-2のフラム戦は70分までゼロで抑えられています。

逆転勝利のマンチェスター・ユナイテッド戦は、ラシュフォードにやられた直後にウーデゴーアが取り返し、追加タイムの2発で突き放したゲームでした。トロフィーを獲得するためには、ジェズスとマルティネッリの量産が不可欠です。そしてもうひとつ、気になるのは、サブの選手たちが機能していないことです。

カイ・ハヴェルツが出場停止だったハマーズ戦で、アルテタ監督がインサイドに起用したのはトロサールでした。劣勢の後半に登場したネルソン、スミス・ロウ、エンケティアは全員空回り。冨安健洋が負傷すると、守備を重視したい試合でもジンチェンコで、11月以降のキヴィオルの出場時間は67分に留まっています。

14試合以上先発している選手が9人は、ビッグ6のなかでは最多で、欧州がないブルーズとスパーズを上回っています。チャンピオンズリーグがあっても14~15人で戦っているアルテタ監督が、サブの選手を機能させられなければ、前年と同様にキーマンの負傷でタイトルゼロとなる可能性が高まります。まずは次節のフラム戦と、FAカップのリヴァプール戦の布陣に注目しましょう。

4連覇をめざすマン・シティは後半戦を得意としており、この時期の混戦は大歓迎。リヴァプールに独走された2019-20シーズンや、アーセナルに引き離された昨季よりも好ポジションです。直近のプレミアリーグ7試合は2勝4分1敗で、そのうち4試合は先制される難しい展開でしたが、デブライネ、ハーランド、ジェレミー・ドクが復帰してくる1月から調子を上げてきそうです。

彼らのウイークポイントに関する数字を、2つ挙げてみましょう。「ロドリ不在の国内4試合は全敗」「ジョン・ストーンズが先発したプレミアリーグ5試合はすべて1失点以下」。言い換えると、ロドリとジョン・ストーンズが両方先発した6試合は全勝で、2失点を喫したのは消化試合だったCLのツルヴェダ・ズヴェスダ戦のみとなります。

前線のキーマン復帰でゴールが増えても、7戦で13失点の守備を立て直さなければ、怒涛の連勝で2位を競り落とすいつもの展開には持ち込めないでしょう。昨季は7勝3敗だったビッグ6との対戦は、1勝3分1敗という微妙な戦績です。後方のキーマンが元気で、コヴァチッチ、マテウス・ヌネス、グヴァルディオルがフィット感を高めてくれれば、今季も彼らのシーズンになるはずです。

以上、3強の懸念ポイントを紹介しました。プレミアリーグ2023-24シーズンは、明日から後半戦が始まります。年内はマンチェスター・シティVSシェフィールド・ユナイテッド、フラムVSアーセナル、ニューイヤーズデーにリヴァプールVSニューカッスル。何かが起こるとすれば、クレイヴン・コテージでしょうか…?


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