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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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34歳デフォーが先制ゴール!ララナが輝いたイングランドがリトアニアに2-0完勝!

プレミアリーグ2013-14シーズンは、トッテナムで14試合1ゴールと振るわず。 31歳の翌シーズンはMLSのトロントへ移籍。ジャーメイン・デフォーは、「余生」を数年過ごした後、静かにスパイクを脱ぐのだとばかり思っていました。アメリカで11ゴールを決め、サンダーランドと契約してプレミアリーグに復帰した後も、注目すべき選手だとは思いませんでした。2014-15シーズンは4ゴール、さもありなん。次のシーズンも、前半戦4ゴールでは半信半疑。デフォーのプレイより、サンダーランドの人材不足のほうが気になっていました。ところが…。

年明けのアストン・ヴィラ戦で2発叩き込むと、次のスウォンジー戦ではハットトリック。リヴァプールやチェルシー相手にもゴールを決めたデフォーは、プレミアリーグ15ゴールという文句なしの数字を残し、完全復活を遂げました。今シーズンは、他クラブで伸び悩んでいる選手を寄せ集めた厳しい戦力のなかで、ひとり気を吐き既に14ゴール。以前に「イングランド代表は若手シフトしたほうがいい」と書きましたが、ハリー・ケイン抜きで目の前の試合を勝ちにいくサウスゲート監督が、34歳を指名するのを咎めようとは思いません。

リトアニアをウェンブリーに迎えたワールドカップ欧州予選第5戦、3勝1分で首位に立つイングランドの最前線にはデフォーの姿がありました。2列めにはララナ、スターリング、デル・アリ。セントラルはチェンバレンとエリック・ダイアー。カイル・ウォーカー、バートランド、マイケル・キーン、ジョン・ストーンズの最終ラインに守護神ジョー・ハート。サンダーランドの同僚たちほど球を集めてくれないかもしれませんが、彼らよりも決定的なパスが出せる充実のメンバーです。当然のようにボールを支配するイングランド。相変わらずララナが元気です。21分、カイル・ウォーカーがインターセプトから一気に右サイドを駆け上がると、ボールを預かったララナがサイドから中に持ち込みながらスターリングに絶妙なスルーパス。スライディングシュートはGKセチュスの飛び出しに止められますが、直後のアタックでイングランドが先制します。決めたのは、3年4ヵ月ぶりに代表復帰を果たしたサンダーランドのストライカーでした。

デル・アリのクロスがクリアされ、バートランドがゆっくりボールをキープしたときは、ゴールの気配はつゆほども感じられませんでした。決定的な仕事をしたのは、素晴らしい加速でヴァイトクナスを抜き去ったスターリング。左から崩した7番が優しいボールを中央に折り返すと、ノーマークで待っていたデフォーは右足インサイドのボレーを確実に流し込みました。祝福に駆け寄ったエリック・ダイアーの肩までしか身長がないベテランFWは、ポジショニングと瞬発力が命です。時間をかけずに結果を出したデフォーは、気持ちが乗ってきたようです。30分にはエリック・ダイアーの縦パスを受け、振り向きざまにミドルシュート。うまくミートせず左に外しますが、引いた相手には打っておきたい1発でした。

前半は1-0で終わるかと思いきや、追加タイムにイングランドは不可解なプレイから追いつかれそうになります。短くなったジョー・ハートのゴールキックをヘディングで前線に送られると、飛び出したジョー・ハートがスリフカに競り負け、ボールはゴールへ。戻ったジョン・ストーンズがクリアした後ラインズマンをにらみつけたのは当然で、スリフカのポジションは1メートル以上出ていたオフサイド。これだけ明確なシーンで旗が上がらなかったのにはびっくりしました。

後半に入り、最初のチャンスはデル・アリが左のバートランドに勝負を託した47分。逆サイドのスターリングに合わせたアーリークロスは素晴らしいコースでしたが、足元に入ったボールを7番がうまくプッシュできず、GKにキャッチされてしまいます。不安定なキックと飛び出しを見せてしまったジョー・ハートは、52分にセルニチのグラウンダーを受けたスリフカの左足シュートをセーブ。ジョン・ストーンズの足でコースが変わった難しいボールでしたが、プレミアリーグでもショットストッパーとしては高評価だった守護神は慌てませんでした。

54分、左のデル・アリが落としたボールを狙ったチェンバレンのミドルはセチュスが左に飛んでセーブ。殊勲のデフォーとスターリングは、ごほうびをもらうかのように60分にラシュフォードとジェイミー・ヴァーディに交代です。66分、イングランドの2点めは、ララナらしいダイレクトパスがリトアニア守備陣を切り裂きました。デル・アリ、チェンバレン、カイル・ウォーカーと左から右にゆっくりボールが動くと、カイル・ウォーカーが中央に入れた速いパスがアタックの合図。ララナが軽快なタッチでラインの裏に出すと、ジェイミー・ヴァーディは完全にフリーでした。GKの逆を突いた右足インサイドのフィニッシュは完璧。今日の展開で2-0なら、決まりでしょう。80分に左のバートランドがヴァーディを走らせるパスをラインの裏に通すと、GKと1対1になったレスターのエースはシュートを打ち上げてしまい、追加点はならず。崩すシーンが少なく、ミドルシュートに頼りがちだったイングランドですが、これといったピンチはなく2-0のまま試合を畳みました。

今のイングランドは、ララナあってのチームです。13分に左から上げたクロスや、51分にデフォーを走らせた縦パスなど、チャンスの多くはララナを経由したものでした。左右、中央問わずどこにでも現われ、守備も献身的なMFは、フィルミーノとともにクロップサッカーの申し子といわれるだけのことはあります。デル・アリやカイル・ウォーカーなど普段やっているサッカーと思想が近いトッテナム勢との相性もよく、チェンバレンもうまく絡んでいたと思います。若手の台頭がなければ、今日のメンバーにウィルシャーやヘンダーソン、ロス・バークリーらを加えた顔ぶれがワールドカップ本大会の中盤のベースになるでしょう。1対1の強さに磨きがかかったスターリング、継続性に課題はあるものの時折光るプレイを見せるラシュフォードなど、若い選手には成長余力が感じられます。デフォーのゴールに感動しつつ、イングランドはさらに強くなりそうと実感した一戦でした。願わくば、どこかで強豪国との本気に近い勝負を見てみたいものです。

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“34歳デフォーが先制ゴール!ララナが輝いたイングランドがリトアニアに2-0完勝!” への1件のコメント

  1. makoto より:

    デフォーはトテナムのころから個人的に応援していた選手なので活躍するととても嬉しいです。
    ベテランらしいポジショニングと絶妙なタミングでの飛び出しに加え、高いシュートテクニックと決定力・・・
    20代のころに比べると流石にスプリント力は落ちてきていますが、それでも屈強なDF揃いのプレミアの中で得点を重ねられる理由が分かりますね。

    いわゆるワールドクラスという評価を受けている選手ではないかもしれませんが、重要な局面でスーパーゴールを叩き込み、その後にみせるエモーショナルなゴールセレブレーションの魅力は間違いなくワールドクラスです。
    単に私がデフォー好きすぎて過大評価しているだけかもしれませんが。。。

    —–
    COYSさん>
    DFとの駆け引きのうまさとシュートの確かさは、これぞストライカーですよね。決めた後、50メートル疾走したタインウェアダービーの歓喜爆発には感動させられました。

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