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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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「TOP4を現実的だと思うか?」ロナルド・クーマン監督が記者を諭した試合後会見の顛末!

マンチェスターは快晴、ロンドンは晴れのち曇り、マージ―サイドは曇りのち雨。プレミアリーグのTOP7を天気で例えるなら、こんな表現が妥当ではないでしょうか。先週のチャンピオンズリーグとヨーロッパリーグにおいても、マンチェスターとロンドンが全勝したのに対して、リヴァプールはセヴィージャ相手に勝ちゲームをドローに持ち込まれ、エヴァートンはいいところなくアタランタに3-0で完敗しました。とりわけ心配なのは、クーマン監督率いるトフィーズです。プレミアリーグ開幕戦はストークに1-0勝利、2節のマンチェスター・シティ戦はアウェイで1-1とまずまずのスタート。プレシーズンマッチ、ヨーロッパリーグ予選、プレミアリーグで6勝4分で負けなしだったチームは、3節のチェルシー戦で2-0と敗れると、ここから崩れ出します。トッテナムにホームで0-3、アタランタ戦もノーゴール、いいとはいえなかったマンチェスター・ユナイテッドに4-0。厳しいドローゆえ、連戦連勝とは思われていなかったものの、4試合連続無得点の4連敗はやられ過ぎです。

7月末にEL予選3回戦でルジョムベログをグディソンパークに迎え、シーズンを始動させていたチームは、他クラブよりもエンジンが温まっていたはずですが、夏に総勢8人の大型補強を敢行したクーマン監督は未だ手探り。まずまずの働きを見せている新戦力は、守護神ピックフォードとコールマンの代役を務めるクコ・マルティナ、プレミアリーグ開幕から2戦連続でゴールを決めたルーニーぐらいです。マイケル・キーンはバーンリー時代には見られなかったミスが目立ち、プレシーズンはよかったクラーセンは本領を発揮できず。正確なクロスに定評があるシグルズソンは味方と合わないことが多く、サンドロ・ラミレスからはゴールの匂いが漂ってきません。

ストレスを溜めていたであろうクーマン監督は、マンチェスター・ユナイテッド戦の試合後会見で記者たちに苦言を呈しました。「BEANYMAN SPORTS」がUPした会見の録画を見ると、事の発端はオールド・トラフォードで販売されたマッチデープログラムです。犯人は、コメントの主であるジョゼ・モウリーニョ監督ではなく、プログラムのディレクターでしょう。印刷・製本という工程があるなか、タイムラグが生じるのはやむなしではあるのですが、マンチェスター・ユナイテッドの指揮官が随分前に発した言葉が時空を超えてオランダ人監督に突き刺さったのでした。

「この夏、エヴァートンは1億4000万ポンド(約211億円)も投資しているのだから、TOP4にいく必要があるね」

「ガーディアン」のジェイミー・ジャクソンの質問に対して、クーマン監督はチーム関係者にこのコメントの存在を教えられたと返した後、こう語りました。

「この部屋にいる誰か、あるいは外にいる人間でもいい。われわれにとって、そのようなこと(=TOP4)が現実的だと思う人はいるのか?リアリスティックなコメントを求めたい。シーズンがこんなスタートになってしまい、私はハッピーじゃない。少し現実をみてほしい。われわれには時間が必要だ」

プレミアリーグではマンチェスター・シティ、チェルシー、トッテナム、マンチェスター・ユナイテッドの4連戦のうち3つがアウェイで、さらにミッドウィークにヨーロッパリーグがあるスケジュールについて「difficult」を連発していた指揮官は、記者たちを教え諭すように話した後にも、もう一度「 it’s difficult in football」とため息のように付け加えたのでした。

この顛末について、とある日本のメディアが「噛み付いた」と煽っておりましたが、会見におけるクーマン監督は終始冷静だったことを添えておきたいと思います。当のモウリーニョ監督は、同じ試合後の会見で終始苦み走った表情を変えず、「エヴァートンのスケジュールは気の毒だ」「マンチェスター・シティだけがライバルじゃない。プレミアリーグは大変だ」と、クーマン監督に歩調を合わせるような趣旨のコメントを残しています。

クーマン監督が8人の補強の効果を実感できる時が来るとしても、それはおそらく秋を過ぎてからではないでしょうか。ボラシェ、ロス・バークリー、コールマン、フネス・モリ、ルックマンらがしっかりスカッドに組み込まれれば、エヴァートンは相当戦えるようになると思われます。直近でクーマン監督が手を打つべきは、ビルドアップでミスが多い最終ラインの整備と、前線でボールを受けると全体をスローにしてしまいがちなルーニーの役割を明確にすることでしょう。ルカクが去ったポジションに、ターゲットマンを獲得できなかったのは痛恨でしたが、このうえはミララスやルックマンのゼロトップやヴラシッチ抜擢などを試してみるのもおもしろいのではないでしょうか。ルーニーしかゴールを決めていない貧攻のチームは、いつ覚醒するのか…。クーマン監督のチームがベストな戦い方を見出すことができれば、TOP4をめざすのは難しくても、TOP4をいじめることはできるのではないかと思います。

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“「TOP4を現実的だと思うか?」ロナルド・クーマン監督が記者を諭した試合後会見の顛末!” への3件のフィードバック

  1. プレミアリーグ大好き! より:

    とりあえず3バックはにするのとシグルズソンとルーニーの役割について考えて欲しいですね。シグルズソンやルーニーなどスペースに走るより足元でもらう選手を多く起用するわりに後方でのビルドアップが拙く良さが出ていないように感じます。
    理由は分かりませんがとりあえずミララスを使うことを考えるべきだとクーマンに言いたいです。

  2. プレミアリーグ大好き! より:

    ころころ最終ラインを変えずに4バックでチームを作っていくのとルーニーとシグルズソンの役割を考えて欲しいですね。彼らを並べるのは今は良い起用法とは思えません。
    理由は分かりませんがミララスをトップでもサイドでも良いからスタートから起用すべきだと思うのですが、昨シーズンからクーマンの評価が低すぎるように思います。今のエバートンに必要な選手だと思うのですが。

  3. sini より:

    いくつか課題が残されたままだったとはいえ良い補強をしていたように見えただけに、トフィーズのここにきての不振は心配ですね。

    ベイル移籍後のスパーズが、大量補強はしたもののちぐはぐだったのをふと思い出しました。
    当時のチームの生き残りであるエリクセン、デンベレ、ヤンさん、ローズなどが今の主力であることを考えると、トフィーズも時間をかければこの過渡期が結果として吉となるのでしょうけど、その時までクーマンがいるのかどうか、そこが気になってしまいます。

    何より、ルーニーやギルフィにはトフィーズで一花咲かせて欲しいと思っているので、もしここから過渡期的な事情で彼らがアウトになってしまったら悲しいです。

    仮に今季が期待はずれなシーズンに終わったとしても耐え忍ぶことさえできれば、優秀な若手が多くいて素材は揃っているクラブですし、来季は(確言こそできませんが)ポチェッティーノ2季目のスパーズのような躍進も夢ではないのではと思いますが。。。

    クラブ首脳陣やファンが短期的な結果ばかりを気にして更にチーム刷新とならないことを願います。トフィーズにいま一番必要なのは時間なのでしょうから。

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