2018年最後のイングランド、締めくくりはやっぱりハリー・ケイン!
開始2分にジョン・ストーンズの不用意な縦パスから、デルフが無理な体勢でバックパスを強いられ、ピックフォードがボックスの入口まで飛び出してスライディングでクリア。レビッチが無人のゴールに蹴ったボールは大きく浮き上がり、イングランドは命拾いしました。クロアチアの2列めには、岡崎慎司とのレギュラー争いに敗れた元レスターのクラマリッチや、エヴァートンで出番を失ったブラシッチといったプレミアリーグ出身の選手が揃っています。10分、楔のパスを受けたハリー・ケインがすかさず反転して見事なスルーパスを前線へ。完全に抜け出したスターリングはフィニッシュのタイミングが遅れ、工夫のないシュートをGKカリニッチにぶつけてしまいました。
11分のCKをジョン・ストーンズが競り勝つと、左でフリーだったハリー・ケインのハーフボレーはミスキック。イングランドの前半最大のチャンスは、15分に訪れました。ラシュフォードが最終ラインの裏にロングフィードを入れると、フリーのスターリングがカリニッチと競り合い、GKがヘッドで押し出したボールがハリー・ケインへ。最初のボレーはゴール前に戻ったイェドバイが頭でクリアし、2発めの右足シュートはカリニッチが体を張ってセーブしました。25分にCKのクリアを思い切り叩いたチルウェルのボレーも、カリニッチがセーブ。40分のチルウェルのクロスは、クリアをダイレクトで捉えたロス・バークリーのボレーが右に外れます。前半は0-0ながら、イングランドのペース。しかし57分、先にゴールを決めたのはアウェイのクロアチアでした。
右からのグラウンダーを受けたクラマリッチには、エリック・ダイアーとジョン・ストーンズが着いていました。フェイントをかけて2人をかわし、右足で放ったシュートは力はなかったものの、エリック・ダイアーの腿にヒットしてゴールイン。サウスゲート監督は63分にロス・バークリーをデル・アリに代え、73分にはデルフをリンガード。負傷したラシュフォードはロッカールームに直行し、ジェイドン・サンチョが投入されています。攻め立てながら、ゴールが遠いイングランド。ハリー・ケインが決めていれば、デル・アリが最初からいたら…と、「たられば」が頭をもたげてくる時間帯です。
78分、ついにイングランドが追いつきました。ジョー・ゴメスのロングスロー。ジョン・ストーンズが競り勝ち、左のハリー・ケインにボールが流れたところまでは前半のデジャブー。エースが右足でプッシュしたボールがカリニッチとデヤン・ロブレンに当たってゴール前に転がり、詰めたリンガードがいわゆるごっつぁんゴールをものにしました。決勝ゴールは85分、得意のセットピース。チルウェルが蹴ったボールがクロアチア守備陣の裏に出ていたエースに届き、スライディングボレーが右のサイドネットに吸い込まれました。
「It’s Coming Home」。サッカーの母国の素晴らしい1年をサポーターがチャントで称え、最終盤のウェンブリーは感動的な雰囲気になっていました。聖地のピッチには、ハリー・ケインのゴールがよく似合います。「ワールドカップで獲得したメンタリティと団結をキープしてきた。素晴らしい勝利だった。チームはうまくいっている」。来年の6月に行われるUEFAネーションズリーグの準決勝に進出するのは、既に決まっているスイス、ポルトガル、イングランドに加えて、調子が上がっているオランダでしょうか。この大会にどれほどの価値があるのかはわかりませんが、ここまできたら優勝を狙いましょう。「チームが進化し続けるための最良の方法は、ビッグマッチに勝つこと」と語ったエースのゴールで。
おもしろいと思っていただけた方は、お時間あれば、下のブログランキングバナーをクリックしていただけると大変うれしいです。所要時間は5秒です。何とぞよろしくお願いいたします!
コメントを残す