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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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プレミアリーグでゴールゼロ…未完の大器ハドソン=オドイがイングランド代表初選出!

プレミアリーグで先発出場ゼロの18歳が、初めてイングランド代表に選出されました。チェルシーのカラム・ハドソン=オドイ。 アーセナルにいたニャブリの活躍に手ごたえを感じたバイエルンが、冬に獲得を熱望した逸材です。2016年のFAユースカップ制覇で注目度を上げたスピードスターは、17歳にしてトップチームデビューを果たしたものの、コンテとサッリは強さが足りないと判断したのか、これまでのプレミアリーグ出場は8試合のみ。最も長時間ピッチにいたのは、43分にペドロの負傷で急遽出番がまわってきた19節のワトフォード戦ですが、2-1とリードした85分にエメルソンに代えられています。

プレミアリーグの話だけをすれば、代表選出など時期尚早としか思えませんが、ヨーロッパリーグとFAカップの数字を足せば評価は一変するでしょう。今季公式戦のスタッツは、17試合5ゴール4アシスト。ヨーロッパリーグのPAOKサロニカ戦で初先発初ゴールを決めると、ノックアウトラウンドに入ってからは、マルメとディナモ・キエフを相手に3戦連続ゴールをゲットしています。FAカップでは、ノッティンガム・フォレスト戦で2アシスト、シェフィールド・ウェンズデー戦で1ゴール。アザールの後を継ぐ鋭いドリブルが目を引く選手ですが、私が注目しているのはシュートに入るモーションの速さです。切り返しから小さな踏み込みで放つ一撃は、GKがタイミングを読みづらく、狭い隙間をいとも簡単に抜いてきます。

このタレントを、サイドに張り付かせるのはもったいないでしょう。ファン・ペルシやティエリ・アンリといったウイング出身のストライカーが活躍してきたプレミアリーグに、久々の大輪が開花する予感が漂っています。スターリング、ラシュフォード、ジェイドン・サンチョがいるイングランド代表でいきなり出番を得るのは難しいかもしれませんが、ひとたびピッチに立てば、爪痕を残してくれるのではないかと期待しています。

【ユーロ2020予選 イングランド代表メンバー】
GK/ジョーダン・ピックフォード(エヴァートン)、ジャック・バトランド(ストーク)、トム・ヒートン(バーンリー)
DF/トレント・アレクサンダー=アーノルド(リヴァプール)、ベン・チルウェル(レスター・シティ)、マイケル・キーン(エヴァートン)、ハリー・マグワイア(レスター・シティ)、ダニー・ローズ(トッテナム)、ジェームス・タルコフスキ(バーンリー)、キーラン・トリッピアー(トッテナム)、カイル・ウォーカー(マンチェスター・シティ)
MF/ロス・バークリー(チェルシー)、デル・アリ(トッテナム)、エリック・ダイアー(トッテナム)、ジョーダン・ヘンダーソン(リヴァプール)、デクラン・ライス(ウェストハム)、ジェイドン・サンチョ(ドルトムント)、ジェームズ・ウォード=プラウズ(サウサンプトン)
FW/ハリー・ケイン(トッテナム)、マーカス・ラシュフォード(マンチェスター・ユナイテッド)、ラヒム・スターリング(マンチェスター・シティ)、カラム・ウィルソン(ボーンマス)、カラム・ハドソン=オドイ(チェルシー)

ハドソン=オドイ以外にも、ブレイクを期待したい選手が2人います。ハーゼンヒュットル監督がセインツに来てから復活を遂げ、プレミアリーグ後半戦11試合7ゴールと確変中のウォード=プラウズと、ハマーズのセントラルMFデクラン・ライスでしょう。アーノルド&チルウェルとスパーズコンビのSB新旧対決も見どころのひとつ。プレミアリーグでゴールにつながるエラーが最多の7回とやや不振のピックフォードは、堅実なバトランドからレギュラーポジションを守ることができるでしょうか。ジェイドン・サンチョは…と、この調子で書いていると結局全員を紹介してしまいそうで、そろそろ締めさせていただきます。

ウェンブリーでのチェコ戦、モンテネグロとのアウェイゲームで、未来の主力候補たちが素晴らしいプレイを披露してくれることを願っております。最前線は、ハリー・ケインとスターリングですよね…。いえ、ダメといっているわけではなく、妥当ですけど、しかし。

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