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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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厳しかった単独の前倒し…プレミアリーグが2020年夏のデッドラインデーを9月1日に決定!

「シーズンが始まる前にマーケットを閉めよう。それなら誰もがスカッドを知ることができる…いいアイデアだ。しかし、他国のリーグはそうしなかった。それでは意味をなさない。誰か、プレミアリーグにとってのメリットを説明できる? われわれにとっては問題ないけど、キープレーヤーがマーケットに出ているチームがある。今も何が起こるかわからない」(ユルゲン・クロップ)

2年続いた悪夢のようなデッドラインデーは、健全な騒がしさを取り戻すことになりそうです。2月6日に、プレミアリーグが発表したステートメントには「移籍期限を8月末か9月初旬の従来のポイントに戻す」とあります。「I don’t care when it closes, but it must close at the same time(いつ閉まるかは気にしていない。しかし同時に閉まらなければならない)」。プレミアリーグだけが新戦力獲得が不可能になった昨夏の終わりに、大陸との不均衡は深刻な問題と訴えていたリヴァプールの指揮官は、今回の決定に深くうなずいているでしょう。

ユーロやコパアメリカなど、代表チームのビッグイベントがあれば、勝ち進んだ選手たちがバカンスに入るのは7月になってから。移籍話があっても、チームに合流する月末までは交渉が進まないケースは珍しくありませんでした。彼らがテーブルに乗るのは、8月上旬のプレミアリーグ開幕までの10日間。短期間で条件がまとまらず、時間切れとなったディールはどれだけあったのでしょうか。1月にマンチェスター・ユナイテッドに入団したブルーノ・フェルナンデスは、夏のマーケットが8月末まで開いていれば、5ヵ月早くプレミアリーグに参入していたのではないかと思われます。

チェルシーが補強禁止処分を受けていた2019年の夏は、弱点を補強できないままシーズンに突入するクラブが続出しました。マンチェスター・シティはコンパニの後釜、マンチェスター・ユナイテッドはルカクとアンデル・エレーラの代役、トッテナムはSBと中盤センター。唯一、補強に成功したように見えたアーセナルも、限られた時間のなかで何とか答案用紙を埋めただけだったのかもしれません。スールシャール監督とポチェッティーノ監督は、開幕から3週間にわたってエリクセンやポグバが離脱するという噂に脅かされ続け、ベストチームで戦えないまま中位に沈みました。

ビッグ6の同時多発スランプは、デッドラインデー前倒しを抜きにして語れないでしょう。前年までにチームを完成させていたリヴァプールが独り勝ちのシーズン。赤い背中が見えなくなったライバルたちは、次の夏の補強で巻き返しを図ることができるでしょうか。2019年の春にチャンピオンズリーグとヨーロッパリーグのファイナルを独占したリーグは、10日後に再開されるCLとELで、2年の足踏みの影響を痛感することになるかもしれません。いや、今はただ、アンフェアだったマーケットのルールが改善されることを喜びましょう。2020年のマーケット締め切りは、9月1日の17時となります。

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