偏愛的プレミアリーグ見聞録

予想通り、今季のプレミアリーグを象徴する顔ぶれとなりました。PFA（イングランドサッカー選手協会）が、プレミアリーグ2013-14シーズンの年間最優秀選手、年間最優秀若手選手、ベストイレブンをそれぞれ発表。MVPに選ばれたのは、大方の予想通り、30ゴールを挙げてリヴァプールを優勝争いにまで導いたルイス・スアレス！最優秀若手選手には、FWの得点力不足に悩んだチェルシーのチャンスメイクに大きく貢献したエデン・アザールが選ばれました。この賞は、同じピッチで戦ってきたプレミアリーグの選手たちの投票であるところに価値があります。まずは、両選手に（ひとりですが）盛大な拍手を送りたいと思います。おめでとうございます！

そして、ベストイレブンは下記のメンバーです。大方の予想を裏切って優勝争いに食い込んだリヴァプールからは、SASのFW独占と主将ジェラードの3名。同じくプレミアリーグ制覇を狙うチェルシーは、チェルシーの守りを支えたチェフ、ケーヒルとアザールの３名。マンチェスター・シティからは、守備の要コンパニと、セットプレー、ラストパス、ミドルシュート、ゲームメイク、ディフェンスとすべてにおいてクオリティが高いヤヤ・トゥレ。3強以外では、チャンピオンズリーグ出場権をアーセナルと争うまで躍進を遂げたエヴァートンから、サイド攻撃で貢献したSBコールマン。そして、前半戦の快進撃でプレミアリーグを盛り上げたセインツから、今季大きく成長した若手SBルーク・ショー、イングランド代表のサイドアタッカーとして期待されるまでになったララナが選ばれています。

【PFAが選出したプレミアリーグ・年間ベストイレブン】
GK：チェフ（チェルシー/9年ぶり2回目）
DF：コールマン（エヴァートン/初めて）
　　　コンパニ（マンチェスター・シティ2年ぶり3回目）
　　　ケーヒル（チェルシー/初めて）
　　　ルーク・ショー（サウサンプトン/初めて）
MF：アザール（チェルシー/2年連続2回目）
　　　ヤヤ・トゥレ（マンチェスター・シティ/2年ぶり2回目）
　　　ジェラード（リヴァプール/5年ぶり7回目）
　　　ララナ（サウサンプトン/初めて）
FW：スアレス（リヴァプール/2年連続2回目）
　　　スタリッジ（リヴァプール/初）

なかなかいい顔ぶれですね。こちらは「選手が投票した」賞ですので、「何で誰々が入っていないんだ！」などという野暮なことをいうのはやめましょう。ここに入らなかった選手で気になるのは、堅守チェルシーの
イヴァノヴィッチ、テリー。マンチェスター・・シティでは、ケガがちながらも影響力は大きかったダヴィド・シルヴァ。リヴァプールを支え続けたメンバーでは、最近まで連続出場を果たしていたチームのハブであるヘンダーソンと、セットプレーのゴールゲッター・CBシュクルテル。強かったエヴァートンではレイトン・ベインズとジャギエルカのDFコンビ、といったところでしょうか。

プレミアリーグ後半戦の変調が激しかったアーセナル、最後まで攻守ともに苦しかったトッテナム、さまざまなワーストレコードを作ってしまったわがマンチェスター・ユナイテッドは、さすがにノーチャンスですね。ラムジー、エジルがシーズンを通して活躍していたら、あるいはロシツキあたりがプレミアリーグ上位のいくつかを撃破するようなプレイをみせていたら、また違ったかもしれません。

…毎年、PFAの表彰が発表されると、「おもしろかった今季のプレミアリーグも、そろそろ終わりか」と、急激に寂しくなるんですよね。そうそう、本ブログでも、シーズンが終わった直後に「偏愛的プレミアリーグMVP/ベストイレブン/最優秀監督/ベストマッチ」を選びたいと考えています。今回は、日ごろ読んでいただいているみなさまからの投票もやってみようと考えておりますので、ぜひ楽しみにしてください。さあ、明日の早朝にはチャンピオンズリーグのチェルシー戦、ゴールデンウィーク終盤にはマンチェスター・シティ、リヴァプール、チェルシーの「プレミアリーグ3強サドンデス」が控えています。眠れない夜も、もう少しで終わります。最後まで、スリリングで最高のシーズンを楽しみ尽くしたいですね！