イングランドのプレミアリーグ(ときどきチャンピオンズリーグ)専門ブログ。マンチェスター・ユナイテッド、アーセナル、リヴァプールetc.

偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

スパーズは不振のエヴァートン、ウェストハムは好調のリーズ。明暗を分ける最終節、降格は…?

「チェルシーがスパーズに2-1で勝った」。これ自体は事件ではなく、いわば恒例行事です。スパーズにとって、スタンフォードブリッジは最悪のスタジアムで、プレミアリーグ創設以来の34試合で1勝11分け22敗。唯一の勝利は2017-18シーズンで、監督はマウリシオ・ポチェッティーノでした。ゴールを決めたのは、デル・アリとエリクセンという懐かしい名前です。

37節のロンドンダービーを過去のデータから予想するなら、チェルシーの勝利とするのが妥当でしょう。しかし今回は、スパーズを押す声が多かったのではないでしょうか。リアム・ロセニオール監督を解任し、カラム・マクファーレンが暫定監督を務めるブルーズは、3月以降のプレミアリーグで1勝1分7敗と絶不調だったからです。

片やスパーズは、イゴール・トゥドールの後を継いだロベルト・デ・ゼルビが2勝2分1敗と立て直しており、ドロー以上なら残留当確という状況でした。49ポイントで10位だったチェルシーにとっても、負ければヨーロッパリーグの出場権獲得が絶望的となる大事なゲームでしたが、失うものが大きすぎるアウェイチームが優勢とするのが多数派だったはずです。

スパーズの最初のチャンスは11分。右サイドのペドロ・ポロがアーリークロスをファーに上げると、マティス・テルのヘッドはニアポストを叩きました。18分にエンソ・フェルナンデスが放ったロングシュートは、スピードもコースもさほど厳しくはなかったのですが、打つ寸前に横切ったベンタンクールがキンスキーの視界を遮ったのでしょう。

結果だけ見ると、「GKの反応が鈍かった」としかいえません。先制されたスパーズは、シュート2本でハーフタイムを迎え、後半はセットピース頼みになっていました。致命的な追加点は67分。コロ・ムアニのミスパスをコール・パルマーがカットし、右サイドでキープしたペドロ・ネトがファーで空いていたエンソ・フェルナンデスを見つけました。

柔らかいクロスを受けた8番がダイレクトでゴール前に転がすと、詰めていたのはアンドレイ・サントス。年明けのプレミアリーグでスパーズが後半に2ゴールをゲットしたのは、ソランケが元気だったマン・シティ戦だけです。失点の直後にデ・ゼルビ監督がピッチに送り出したのは、ジェームズ・マディソン、パペ・マタル・サール、ジェド・スペンスでした。

この交代策に、スパーズの窮状がすべて詰まっているように思えます。2点のビハインドを背負う展開で、勝負の3枚代えのなかにストライカーもウインガーも入っておらず、しかもこの後に打てる手はありませんでした。唯一のゴールは74分。ペドロ・ポロの折り返しをパペ・マタル・サールがヒールで左に流すと、オフサイドをケアしていたリシャルリソンが右足で押し込みました。

84分にリシャルリソンとのワンツーで左から抜け出したジェームズ・マディソンは、アンドレイ・サントスにカットされています。94分のジェームズ・マディソンのFKは、クロスバーの上。リシャルリソンが決めた後、スパーズが放ったシュートは2本のみで、クロスもラストパスも精度を欠いたチームの敗戦に驚きはありません。

ブライトン戦のドローから2勝2分と持ち直したのですが、解任ブーストは4試合で賞味期限切れとなったのか。最下位のウルヴスとBチームのアストン・ヴィラに連勝しただけと評価すべきだったのか。今季プレミアリーグで4ゴールのマティス・テルと、1ゴールしか決めていないコロ・ムアニしかサイドに配せないスカッドは、改善策が限られています。

この試合が終わる直前に、優勝争いは決着したのですが、残留争いは最終節に持ち越しとなりました。あらためて、状況を整理しましょう。38ポイントのスパーズは、エヴァートン。36ポイントのウェストハムは、リーズ。両者ともにホームゲームです。モイーズのチームは直近6試合で3分3敗と振るわず、ダニエル・ファルケは8試合を4勝4分と好調をキープしています。

トッテナム・ホットスパー・スタジアムのプレミアリーグで2勝しかしていないスパーズは、プレッシャーとも戦うゲームになりそうです。エヴァートンのカンファレンスリーグ出場権獲得は絶望的ですが、可能性はゼロではありません。ジェームズ・マディソンを25分程度しか起用できないスパーズは、ソランケの復帰以外にポジティブな情報がなく、苦戦必至です。

前節でブライトンに勝ったリーズは、無敗続行で終わろうとするはずですが、ハマーズは後半戦のホームゲームで3勝3分2敗と奮闘しています。前回のロンドンスタジアムは、アーセナルに0-1の惜敗でした。優勝チームを絶望の淵に追い込んだパフォーマンスを再現できれば、最悪の結末を免れる可能性が高まります。

どちらが落ちてもショッキングな最終節は予測不能ですが、「どちらかにベットしろ」といわれれば、「スパーズがドローで逃げ切り」ですかね…。サポーターが詰めかけたシーズン最後のホームゲームで、降格を宣告するタイムアップを迎える選手たちを想像すると、心が痛みます。クラブの命運を決める2試合が、微妙なジャッジに左右される展開にならないよう願う次第です。


おもしろいと思っていただけた方は、お時間あれば、下のブログランキングバナーをクリックしていただけると大変うれしいです。所要時間は5秒です。何とぞよろしくお願いいたします!


コメントを残す