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偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

「ここに20年いたい」…ヴェンゲルをリスペクトするマウリシオ・ポチェッティーノの野望。

「私はここに20年いたいと願っている。そしてそのとき、自ら去るかキャリアを終えるか決断したい。非常に集中しており、クラブが歴史に残したいことを成すためにサポートしたい。ファンタスティックだろうね。ここにいられて幸せだ。こんなプレッシャーのなかで働けるのだから。それでいいだろう?」。

イギリスメディア「BBC」が報じた、マウリシオ・ポチェッティーノ監督の長期政権宣言。2014年の夏にサウサンプトンからやってきた若き指揮官は、ヨーロッパリーグの常連だったトッテナムを率いて、プレミアリーグ5位、3位、2位、3位と常時CLに出場できるチームに成長させました。暫定監督が指揮を執るマンチェスター・ユナイテッドとレアル・マドリードにおいて、次期監督の最有力候補といわれたアルゼンチン人指揮官は、メディアが流すゴシップを打ち消したかったのでしょうか。カラバオカップ準決勝の試合前会見で情熱的に語ったポチェッティーノ監督は、ライバルクラブで22年の長きに渡ってチームを指導したアーセン・ヴェンゲルをリスペクトすることも忘れませんでした。

「できるかどうかはわからない。彼が自らの卒え方を幸せと感じているならば、自分にも同じようにやれるポテンシャルがあるか聞いてみないとね。多くの人々の彼に対する扱いは、とてもアンフェアに見えた」

プレミアリーグではリヴァプールに6ポイント差の3位。チャンピオンズリーグは、インテルとバルセロナが同居する「死のグループ」を突破。カラバオカップでチェルシーとのセミファイナルを戦っており、FAカップは4回戦進出を決めています。補強ゼロでの快進撃に手応えを感じながらも、彼の目線は遠い未来に向いているようです。「現時点では素晴らしい成果だけど、さらなるチャレンジに足る存在なのかどうかは、次の5年でわかるだろう」。現職に就任してから4年半を経て、「チームのレベルは上がったものの、運営方法は変わっていない」と振り返った指揮官は、夏に主張していたことを再度強調しました。

「われわれは、やり方を変えなければならない」「今は、5年前と同じように活動しており、いくつかのタイトルは獲れるかもしれない。しかし、この5年間ですべてのクラブが大きく改善しているので、より仕事は困難になるだろう」

春には新スタジアムがオープン予定。ポチェッティーノ監督が「競争力がある」と自賛するクラブは、マンチェスター勢のように資金力をつけてメガクラブをめざすのか、ヴェンゲル監督のアーセナルがそうだったようにポリシーを重視しながらリスクなき経営を貫こうとするのか。2010年代のプレミアリーグは、チェルシーとマンチェスター・シティの時代であり、プランが適切ならばタレントとインフラに多大な投資をした者が勝つことを示しました。さて、5年後は、10年後は、そして20年後は…?スパーズでキャリアを終えることまで考えている指揮官が、サー・アレックス・ファーガソンやアーセン・ヴェンゲルの系譜を継ぐ存在として、「エキサイティングなフットボールをした者のみが勝つ」時代をリードする姿を見てみたい気がします。

日本時間の1月9日5時、スパーズとブルーズのロンドンダービーの始まりを告げる笛が鳴りました。ホーム&アウェイを制し、マンチェスター・シティとぶつかるであろうファイナルに勝てば、無冠の指揮官はようやくタイトルを手に入れることができます。「マンチェスター・ユナイテッドに来てくれるのか」などと、あれこれ妄想するのはやめましょう。2039年には66歳になるポチェッティーノ監督が、スパーズにどんな歴史を刻むのかを見届けたいと思います。

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“「ここに20年いたい」…ヴェンゲルをリスペクトするマウリシオ・ポチェッティーノの野望。” への1件のコメント

  1. sini より:

    ずっと前から、ポチェが「これは長期的なプロジェクト」と言っているのが全てなんですよね。
    メディアや、他サポの方には、財布の紐が固いレヴィにポチェが満足している筈がないと思われているようですが。

    家族の事情とか、なんらかのトラブルとかがない限り、ユナイテッドやマドリーに行くことはないでしょう。
    とはいえ後者はちょっと怖くありますけどね。

    これでメディアが大人しくなるといいですが……

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