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エヴァートン、ウルヴス、ニューカッスル…プレミアリーグの中堅クラブが即戦力&逸材を続々ゲット!

開幕まで1週間を切り、プレミアリーグのトランスファーマーケットは最初のクライマックスを迎えています。チェルシーやアーセナルが続々と新戦力獲得を決めるなか、中堅クラブも負けじとキーマン候補をゲット。エヴァートンは、懸案のアンカーにナポリのアラン。ウルヴスは、ポルトの新星ファビオ・シウヴァとリヨンのブラジル人CBフェルナンド・マルサウをダブルで獲得し、ニューカッスルはプレミアリーグから降格したボーンマスからカラム・ウィルソンを奪取する寸前です。ヨーロッパリーグ出場権をめざすクラブが押さえた個性的な選手たちの特徴を紹介しましょう。

エヴァートン入団が決まったアランは、ウディネーゼとナポリで8シーズンを過ごした29歳のベテランMF。173cmという小柄な選手ですが、2019-20シーズンは1試合平均4.2回のタックルをかますなど、中盤の守備のスペシャリストとして活躍しています。ナポリで過ごした5シーズンで公式戦212試合11ゴール16アシスト、昨季セリエAで33試合2ゴール1アシストの主軸がプレミアリーグ参入を決断した最大の理由は、2018-19シーズンをともに戦ったカルロ・アンチェロッティの存在でしょう。エヴァートンの公式サイトのインタビューに応じたアランは、「クラブには真の野心がある」「彼は私をここに連れてくるために、あらゆることをしてくれた」とコメントしています。

2016-17シーズンにEL出場権を獲得したクラブが、2回も降格ゾーンに沈む不振に陥り12位に甘んじた要因のひとつとして、グイェの穴を埋めるはずだったグバミンが最初の2試合でシーズンを終えてしまったことが挙げられます。昨季プレミアリーグ13位の56失点を喫した守備を改善したい指揮官にとって、相手のエースを潰してくれるアランはうってつけの人材でしょう。移籍金2170万ポンド(約30億6000万円)のアンカーは、2020-21シーズンが終わったとき、リーグ屈指のお買い得案件だったと評価されるのではないでしょうか。

ウルヴスがファビオ・シウヴァを獲得したと聞いた瞬間、頭に浮かんだ言葉は、「やりやがったな、ホルヘ・メンデス!」でした。移籍金3560万ポンド(約50億2000万円)は、2019年のラウル・ヒメネスの3000万ポンドを上回るクラブレコードですが、ポルトガルの至宝とまでいわれた18歳のアタッカーは、2019年11月に150億円のバイアウト条項が付いた新契約を締結しています。ウルヴスのオーナーと深いつながりがあるやり手の代理人は、自らの息がかかったエージェントと財政難のポルトの間を取り持ち、関係者全員が納得できる形を提示して逸材のプレミアリーグ参入を実現させたのでしょう。

クラブ史上最年少の17歳22日でファーストチームデビューを果たしたファビオ・シウヴァは、公式戦21試合3ゴール2アシストで最初のシーズンを終えました。ポルトガル人が9人もいるウルヴスなら、勝手の違いに戸惑って無為な時間を過ごすこともないでしょう。昨夜、獲得が決まったばかりのフェルナンド・マルサウもポルトガル語圏のブラジル出身です。リヨンに所属していた31歳のCBは、左SBとウイングバックもこなせるユーティリティーの高い選手で、3バックで戦うウルヴスにはぴったりはまりそうです。

2019-20シーズンは、リーグアン11試合でレッドカード2回とオウンゴール2発(フランスカップのパリ戦でもレッド…)という散々な戦績でしたが、CLのノックアウトラウンドで全試合先発し、ユーヴェ撃破とベスト4進出に貢献しました。移籍金は非公開ですが、33歳までの2年契約なので、1000万ポンドもかかっていないのではないでしょうか。ドハーティーを売却しただけで、静かだったクラブがようやく即戦力と将来の主力の獲得に至りました。

「ニューカッスルがカラム・ウィルソンを2000万ポンドで獲得間近」という「BBC」のニュースを見ると、ストライカーを補強するプレミアリーグの名門クラブより、戦力ダウンの降格クラブに目がいってしまいます。エディ・ハウと袂を分かつという決断をしたボーンマスは、ラムズデール、ナタン・アケ、ライアン・フレイザー、ジョーダン・アイブ、サーマン、ボルツ、サイモン・フランシス、ダニエルズと、プレミアリーグ5シーズン残留に貢献した選手たちが続々とチームを離れています。

カラム・ウィルソンの次に出ていくのは、ジョシュア・キングかデヴィッド・ブルックスか。財政が厳しい小さなクラブが、トップリーグに戻ってくるのは相当先の話になるのではないかと思われます。おお、たった今、「スカイスポーツ」が「ライアン・フレイザーがニューカッスルのメディカルチェックを受け、24時間以内に契約する予定」という速報を配信しました。サイドと前線に代表クラスを加えたニューカッスルも、やっかいなチームになりそうですね。開幕が近づくにつれ、メディアの見出しに「Done Deal」の2語が増えていくはずです。引き続き、各クラブの補強の動向を追いかけます。


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“エヴァートン、ウルヴス、ニューカッスル…プレミアリーグの中堅クラブが即戦力&逸材を続々ゲット!” への1件のコメント

  1. アイク より:

    最新情報ありがとうございます。
    各チーム補強が進み、開幕が待ち遠しくなってきました。
    最も期待していたポチェ監督就任がまだですが…

    クロップは主力を毎年引き抜かれることのないチームでようやく継続性に挑戦できているのではと思います。今年も楽しみです。

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