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偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

現地メディアが問題提起!「トーマス・パーティー獲得とラカゼット残留ならどっち?」

グエンドゥジ、ムスタフィ、パパスタソプーロスらを売ったお金でトーマス・パーティーを獲得するのが理想形でしょう。最終ラインを強化したアーセナルは、CBに余剰戦力を抱えており、グエンドゥジとエジルも心地よい居場所はなさそうです。3~4人を売れれば、それなりのお値段の新戦力獲得を実現できそうですが、彼らに対して手頃なオファーがなく、ガナーズはアンカーの強化ができずにいます。

あらためて、プレミアリーグ2020-21シーズンを戦う布陣を前から見ていきましょう。左サイドはサカとオーバメヤン、中央にラカゼットとエンケティア、右はウィリアンとニコラ・ペペがいる3トップは文句なし。負傷で出遅れるマルティネッリは中央もサイドもOKで、ネルソンをウイング起用するというオプションもあります。中盤はダニ・セバージョスとジャカが当確で、トーマス・パーティーやアマドゥ・ディアワラを獲れれば守備のクオリティが高まります。

攻撃的に戦いたいときは、調子の波があるウィロックやネルソンより、ウィリアンとサカをインサイドMFとして起用するほうが機能させやすいのではないでしょうか。4-2-3-1を採用する機会があるなら、メスト・エジルのパスワークを愉しめそうですが、3-4-3と4-3-3なら運動量豊富なウィリアン優先でしょう。チェルシーからやってきたベテランは、エジルが得意ではないことをすべてハイレベルでこなすプレーヤーで、プレミアリーグNo.1のサラリーを得ている10番の出番は70分以降に絞られてしまうかもしれません。

最終ラインは、左がティアニーとコラシナツ、右はベジェリンとセドリク・ソアレス、中央にはウィリアム・サリバ、パブロ・マリ、ガブリエウ・マガリャンイス、ダヴィド・ルイスがおり、ホールディング、ムスタフィ、パパスタソプーロスは放出候補です。メートランド=ナイルズが左右のサイドとセントラルMFをこなすのを考慮に入れれば、ルーカス・トレイラとコラシナツを売っても穴が開くことはないでしょう。さて、ここまで整理したところで、「フットボールロンドン」が提示した二択について考えてみましょう。構想外の選手の売却がうまくいかなかったとき…

「ミケル・アルテタに9番を失う余裕はありますか?」

この問いは、わかりやすく乱暴に意訳すると、「トーマス・パーティー獲得とラカゼット残留のどちらを取りますか?」となります。2017年に入団したフランス人ストライカーは、プレミアリーグ97試合37ゴール16アシストという及第点の戦績を残しており、すべてのシーズンで2ケタゴールと計算できる存在です。楔のパスを受けてタメを創ることができ、屈強なCBを背負っても簡単に負けないのも強みです。オーバメヤンと異なるスタイルのストライカーにはぜひ残ってほしい、中盤はルーカス・トレイラ、ダニ・セバージョス、ジャカ、メートランド=ナイルズで何とかなると考えるグーナーも少なくないでしょう。

難しいテーマですが、私はアンカー優先派です。ラカゼットは29歳で、1年経てば値段が下落しそうです。ガナーズの弱みであるセンターの守備の強化は、CBの負担を減らしてくれるアンカーまで押さえなければ足りないのではないかと思います。冒頭で挙げた理想形が実現しないときは、彼を売ってでも中盤の安定感を求めたほうが、勝ち点ロストを減らせるのではないでしょうか。

さらに、こんな理由もあります。「ニコラ・ペペやマルティネッリのセンター起用に可能性を感じるから」。前者はマルシアルやスターリング、後者はフィルミーノのイメージです。両サイドがウイングタイプなら、ラカゼットは必須アイテムですが、ガナーズは左サイドにプレミアリーグ屈指の点取り屋を配しています。中央にパスセンスに長けたテクニシャンを置いてオーバメヤンのカットインを促すという布陣もおもしろいのではないかと思うのです。

問題提起をしたフットボール専門メディアは、「オーバメヤンとの相性のよさ」「スペースを創る動き」「勝負強さ」を評価。「アルテタの信念どおりに適切に選手を配することができるなら、フセム・アワールやトーマス・パーティーを代わりに獲れるとしても、ラカゼットを失って得られる価値はない」と主張しています。これは、旗色が悪そうですね。「プレミアリーグ開幕まで1週間、どうなるか見てみましょう」という決まり文句で締めて、早々に退散したほうがよさそうです。それでは、また明日。


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