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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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ノリッジで大ブレイクのブエンディア、争奪戦はアーセナルVSアストン・ヴィラ!?

いよいよ、アーセナルVSアストン・ヴィラという注目のバトルがキックオフとなるようです。といっても、プレミアリーグ最終節のカードではありません。ノリッジのプレーメイカー、エミリアーノ・ブエンディアの争奪戦です。22歳だった2019-20シーズンのプレミアリーグで36試合1ゴール7アシスト。「3-2のアップセットを成し遂げたマン・シティ戦で2アシストを決めたドリブラー」といえば、シティズンのみなさんは思い出してくれるのではないでしょうか。

当時からテクニックは評価されていたのですが、ファイナルサードではフィジカルに長けたDFたちのチェックに苦しみ、プレミアリーグ初ゴールは34節のワトフォード戦まで待たなければなりませんでした。ぶっちぎりの最下位で降格したクラブに残ったMFは、今季のチャンピオンシップで大ブレイクを遂げました。39試合15ゴール16アシスト。ファイナルサードのパス735本、キーパス122本、ビッグチャンスクリエイト22回、スルーパス10本はすべてリーグNo.1!ノリッジを1シーズンでプレミアリーグに復帰させる原動力になりました。

「いい選手かもしれないけど、2部で出した数字じゃないか」と訝しむ方には、タミー・アブラハム、パトリック・バンフォード、オリー・ワトキンスのスタッツをチェックしてみることをおすすめします。2018-19シーズンに、チャンピオンシップに所属していたヴィラに貸し出されたタミー・アブラハムは、37試合25ゴールという実績を引っ提げてチェルシーに復帰。フランク・ランパード監督に得点力を認められ、34試合15ゴールと結果を出しています。

2019-20シーズンのブレントフォードで、46試合25ゴールで得点王に輝いたオリー・ワトキンスは、ヴィラに移籍して36試合14ゴール。昨季のチャンピオンシップで45試合16ゴールのバンフォードも、今季プレミアリーグで37試合16ゴールに8つのアシストという文句なしのパフォーマンスを披露しています。プレーメイカーとして突出したスタッツ(キーパスは2位と37本差!)を残したブエンディアも、2年前の鬱憤を晴らす可能性は充分にあると思われます。

今のプレミアリーグで最も近いタイプのプレーヤーは、ジャック・グリーリッシュでしょう。クロスの精度はヴィラのプレーメイカーが上ですが、ドリブルの突破力では右のインサイドを主戦場とするアルゼンチン人が上回ります。ウーデゴーアを失うといわれているアーセナルと、グリーリッシュの不在時は3勝3分6敗と崩れたヴィラが注目するのはよくわかります。

ノリッジのダニエル・ファルケ監督は、ブエンディアを引き留めるのは難しいと感じているようです。「クレイジーなオファーが来たとき、選手がクラブを超えてしまったときは、受け入れなければならない。ジェームズ・マディソンがそうであったように」。3年前にノリッジからレスターに移籍したプレーメイカーは、2000万ポンドをクラブに残しました。「スカイスポーツ」によると、ブエンディアの値段は3500万~4000万ポンド(約54億円~62億円)。ガナーズもヴィラも、簡単に払える額ではありません。

ガナーズが争奪戦を制するためには、ルーカス・トレイラ、グエンドゥジ、マヴロパノスらレンタルしている選手を早期に売却する必要があるでしょう。ヴィラの移籍金のレコードは、1年前にオリー・ワトキンス獲得に費やした2800万ポンド。資金力があるクラブから横槍が入らなければ、ガナーズの順当勝ちとなりそうです。

今のアルテタのチームに足りないパーツをすべて持っているようにみえる24歳は、ブルーノ・フェルナンデスのように経験値が低い監督を救う存在になるでしょうか。母国ブラジルとスペイン語圏の選手獲得が得意そうなエドゥTDの動向に注目しましょう。(エミリアーノ・ブエンディア 写真著作者/@cfcunofficial (Chelsea Debs) London)


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