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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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当時は1億4200万ポンド…ヴィラに完全移籍のコウチーニョは、移籍金もサラリーも大幅ダウン!

2010-11シーズン、18歳でセリエAデビュー。インテルでUEFAスーパーカップ、コッパ・イタリア、FIFAクラブワールドカップを制したフィリペ・コウチーニョは、リヴァプールに移籍した後、5シーズンを無冠で過ごしました。バルセロナからのオファーが届いたのは、2017年の夏。トランスファーリクエストを出したブラジル代表MFは、クラブに拒否されて残留となったものの、半年後の2018年1月に願いが叶い、スペインに渡りました。

移籍金は、ネイマール、ムバッペに次ぐフットボール史上3位の1億4200万ポンド。驚愕のビッグディールから4年4ヵ月が過ぎ、「アストン・ヴィラに入団決定。移籍金は1700万ポンドで、サラリーは大幅減額」という「BBC」の記事を見ると、ついつい考えてしまいます。

「リヴァプールに残ったほうが幸せだったのではないか?」

レギュラーとしてプレイしたのは最初の1年半だけで、当初は起用したバルベルデも、その後のセティエン、クーマン、シャビも、結局は彼を必要としませんでした。

バルセロナでは、ラ・リーガ制覇2回、コパ・デル・レイ1回、スーペルコパ1回。2019-20シーズンにローン移籍したバイエルンでは、公式戦38試合11ゴールという数字を残し、ブンデスリーガ、チャンピオンズリーグ、DFBポカールのトレブル達成に貢献しています。履歴書を見る限りは、間違いなくワールドクラスのキャリア。しかしその内実は、多くの時間をベンチで過ごした苦しい日々でした。

一方、彼を売却したリヴァプールにとっては、素晴らしいディール。バルサから得たビッグマネーは、夏のトランスファーマーケットでアリソン、ファビ―ニョ、ナビ・ケイタを獲得する資金になりました。2018-19シーズンにチャンピオンズリーグで優勝し、翌シーズンはプレミアリーグとクラブワールドカップを制覇。今季のFAカップ&カラバオカップのダブルで、イングランドで獲得できるトロフィーをひととおり押さえています。

アストン・ヴィラにローン移籍してから、最初のプレミアリーグ8試合で4ゴール3アシストのコウチーニョは、その後の8試合はゴールに絡めず。リヴァプール復帰を熱望していると噂されていたアタッカーは、バルサに移籍する前の素晴らしいパフォーマンスには至らず、サラリー減額を呑んでバーミンガムに留まることになりました。

バルサとバイエルンで得た7つのトロフィーと高額サラリーは、彼を幸せにしたのか。アンフィールドのサポーターの声援を浴び続け、レッズにビッグタイトルをもたらしたレジェンドとしてリスペクトされるより、価値があったのか…?

「CLで上位の常連だったスペインの名門でチャレンジしたかった」「高い評価に抗えなかった」という気持ちは理解しつつも、29歳という若さで中堅クラブに収まった彼を見ると、実現しなかった別な世界を想像してしまいます。スティーヴン・ジェラードが率いるクラブでキャリアを終えるのでしょうか。新しい契約は2026年まで。最後のシーズンが終わって間もなく、6月に34歳になります。


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