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偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

最高のタイミングで契約延長を発表したモー・サラー、「BBC」が伝える合意の決め手。

「リシャルリソンのトッテナム入団が決定」「アーセナルのMFグエンドゥジはマルセイユへ」「クリスタル・パレスがサム・ジョンストンをフリーで獲得」。プレミアリーグの移籍関連情報が飛び交うなか、「BBC」のトップビジュアルにはリヴァプールのエースの姿があります。

「Mohamed Salah signs new three-year Liverpool contract」

モー・サラー、リヴァプールと3年契約を締結!サディオ・マネの離脱で、チームの未来に不安を募らせていたサポーターにとっては、極上の朗報です。正直にいいましょう。びっくりしました。プレミアリーグ通算193試合120ゴール47アシストのレジェンドは、簡単に手離していい存在ではありませんが、こんなに早く合意に至るとは思いませんでした。

いや、ダルウィン・ヌニェスを獲得したときは、リヴァプールは最強フロントスリーを解体して、完全なる世代交代を図ろうとしているのだと思い込んでいました。「BBC」によると、新たな3年契約は、週給35万ポンド以上。ヴィルジル・ファン・ダイクを抜いて、クラブ史上最高額の選手になります。

1年後にバルセロナという報道もありましたが、昨季プレミアリーグの得点王&アシスト王は、どんなプロセスでクラブと折り合ったのでしょうか。「サラーの優先順位はアンフィールドに残ることだった」というマンディープ・サンゲラ記者のレポートを紹介しましょう。

「交渉は長引いたが、ここ数日で加速した。新たなスポーツディレクターのジュリアン・ウォードが率いるレッズの代表チームは、契約を締結すべく夏休みを満喫するサラーに会いにいった」

「フェンウェイ・スポーツグループの社長であるマイク・ゴードンも、交渉のなかで重要な役割を担った。ゴードンとウォードは、年が明けた頃にマイアミでサラーと直接会談をしている。ここで契約の大筋を話し合ったのが大きかったという」

「サラーはリヴァプール残留を優先し、クラブはサラーを引き留めることを優先していた」

これまでの彼の発言を振り返ると、レッズ退団を匂わせるようなことは一切口にしていなかったことに気づきます。新シーズンが始まる直前というベストタイミングの発表は、自らもチームも雑音に惑わされず、フットボールに集中したいという気持ちの表れでもあるのでしょう。

サラーがフラットな発言を貫いたのは、自身のモラルに加えて、クラブの説明に対する納得感があったからではないでしょうか。「BBC」の記者は、「この契約は、リヴァプールの現在のモデルにフィットするように組み立てられているが、個人のパフォーマンスに報いるものでもある」と解説しています。

「クレイジーな要求はしていない」。1月の彼の言葉は、合理的かつ建設的な議論が続いていると読み替えてもよかったのでしょう。

クラブ愛が感じられるエースの決断を受けて、ユルゲン・クロップ監督も喜びの声を残しています。「サポーターのみなさんに、週末をより楽しんでいただける特別なおもてなし。今夜はあちこちで、このニュースのお祝いがあるだろうね」。指揮官のコメントからも、クラブの経営ボードが丁寧なコミュニケーションで合意に辿り着いたことが窺えます。

「少し時間はかかったけど、それはそれでいい。最高のものはいつだって待つ価値がある。モーは世界最高の選手のひとりであり、彼のようなレベルになれば、解決しなければならないことがあるのは当然だ。ここまで導いてくれたジュリアン・ウォードとマイク・ゴードンの功績は大きい」

「モーのベストイヤーはまだ先だと信じている。ここでの最初の5シーズンは伝説のようなものだった。フィットネスの面でもマシンのようで、すごいカラダだ。ハードワークをして報酬を得た。能力とスキルのレベルは、シーズンを重ねるごとに高くなり、意思決定も別次元に進化している」

「チームメイトからも慕われている。監督として、特別な人物と働いているのだと実感する。サポーターは彼をキングとして戴いた。そう、とてもクールだね」

サラーとファン・ダイクは2025年、クロップは2026年、アリソンは2027年。この1年で、チームの背骨が次々と新たな契約を結び、もうしばらくリヴァプールの黄金時代が続きそうです。2022-23シーズンの開幕まで3週間を切りました。クレイヴン・コテージに乗り込むフラム戦のキックオフが、今から楽しみです。


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